40.料理男子と彼女の条件?
お料理の話です。まだまだ飲み会続きます。
結婚を決めたのは、結婚できない理由がなくなったから。
同じ職場にいたら、結婚は難しいか…と思っていた時、あたしに異動の辞令がおりたのだった。
「ね?結婚しない理由ないよね?結婚しない?」と言ったのはあたし。
プロポーズなんて、どっちからでもいいじゃーん。てな感じ。
付き合い始めて、一年目の記念日に結婚式を挙げることにした。
それからは、新しい部署の開設準備と新生活の準備、結婚式の準備と忙しい毎日だった。今思えば、今まで生きてきて、一番充実していた時期だった。
…けど、結婚式まであと三ヶ月というところで、ある事件がおこる。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「これ美味しいけど、何が入ってるのかな〜」と、ちょいちょいと箸で料理をほぐしてみる。
『うーん…ユリノネ?かな?旨いですね』
『ユリノネって、よく知ってるね。さすが料理男子っ!』
そう。牧くんは、かなりのお料理上手。自炊はお手の物。
ついこの間は、餃子を大量に作ったと…一人で食べ切れず、同僚たちを呼んだとか。
どんだけ作ったんだよ…。
あたしは牧くんの手料理食べたことないから、いつか御相伴に与り(あずかり)たいところ。
「料理嫌いではないけど、得意ではない…」どちらかと言えば…苦手。料理番組は観るの好きだけどねっ。
『奥さんだったんでしょうもん?』炊事はどうしてたんです?
と、牧くんが二杯目のレモン酎ハイのグラスを店員さんから受け取りながら聞いてきた。
「ちゃあんとやってましたよ!主婦!」でも、元旦那が在宅時間長かったから、最後の方はほとんどしてもらってたけどな。
「朝早起きして、朝食作ってたし。弁当もね」結果、朝食食べない元旦那だったから途中でやめたけどねっ。
『ふぅ〜ん。立派ですね』その気持ちが男子には嬉しいですね。
「けして上手ではないよ〜。料理番組観ただけでは作れないのよ」味の想像がつかないから、基本食べたことない物は作れないのさ。
だから、母に電話して作り方聞いたりしてたな〜。
『作ろうとする姿勢が嬉しいんですって』…あ。でも、それだけじゃダメかも…。と、牧くんは元彼女の話を始めた。
『私が風邪をひいて、寝込んでいた時に料理をしてくれたんですがね…』
その彼女は、料理を全くしないヒトだったらしく。
『風邪ひいた病人に、野菜サラダ…しかもボウルにレタス半玉分ちぎって、トマト切らずにそのまま載せて…プチではなく、普通のやつ』ドーン…と出てきたそーな。
それからキムチ鍋が出てきた時には、何も食べてないのに胸やけしましたね…。と、遠ーい目をしていたよ。
『それで、牧くんはどうしたの?』と、ヨーコが焼酎お茶割(メニューになかったから、特別に注文した)を作りながら聞いた。
−ちなみに、独特の配合があるらしく、ヨーコは自分で作ります−
『…作ってくれる気持ちは嬉しいから、食べました…』そしたら、腹壊しました…。
…っ!やさし〜いっ!由貴っ!よく出来た彼氏だよ…。しくしく…。
と、あたしとヨーコは、おしぼりで目頭を押さえたとか。
『だから、次に出来た彼女が朝飯をササ〜と「作っておいたから〜」と作っておいてくれた時は感動ものですよ…』
…梨田さんかな?うん、何でも器用にこなしそーだしね。
あれ?でも何で別れたんだろー…?
確か容姿も好みどんぴしゃりのハズなのに…。
と、ぼんやりと考えてたらヨーコが爆弾落としたよ…。
『今その彼女は?別れたの?』フリーって言ってたよね?
『うーん…お互いにあまり話さないタイプだったから会話が続かなくって』仕事の会話なら何とかなるんですが。とさ。
確かにね、笑いのツボとかが同じじゃないとツマラナ〜イって思う。
まっ…あたしは、おしゃべりだからね。
前に牧くんが言ってたな…。『あなたみたいなヒト(よくしゃべる?)と一緒にいると、私みたいな無口なタイプは楽です』って。
いやいや…あたしに言わせると。
あなたも、ずいぶんおしゃべりですが…?
かれこれ、3〜4時間くらい、一緒に話してますよ〜?
『そっか…料理ができるとかは、問題ではないってことです。やっぱり』
ふぅ〜ん。
何かよく分からないけど、でも胃袋つかむのは大切かもな。
妹の旦那に習おうかな…。
ゆりの根…ユリの花の球根です。ほくほく、甘味がお上品なお味です。




