39.お互いのスタイルは、ケンカで築きます?
こだわり編が続きます。
始めは手を繋ぐにも、ぎこちなく、まさに手に汗握る感じ…。
「…身長差あるし、どこに繋いだ手を落ち着ければいいのやら」照れる…?
今までも付き合ってきたヒトもいて、手も繋いできたハズなのに。
付き合い始めは、いつもそう…。お互いの距離感と、感覚を探り探り。
自分たちだけのスタイルを、ひとつひとつ作り上げていく作業は楽しい。
…だから、その二人のスタイルを相手に崩された時のショックは、相当に大きい…。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「自分がまだ、相手に合わせて当たり前のように、生活スタイルを変えていける内に結婚したいな〜と思うんです…」
年齢を重ねていけばいくほど、こだわりが増え、自分の基盤を作り上げ、一人でいる生活を完成させようとして、おひとりさまに満足…しつつある自分がいる。
確かに他人さまに合わせること(増してやプライベートの生活の中で)は、煩わしく思える。
ただねっ!まだ!ま〜だ!おひとりさまでいることに満足せず、完成型を迎えていない今だからこそっ!
相手に自然と合わせることが出来るうちにっ!
…と、思ってしまふ訳です。
牧くんに言わせると
『その話それこそが“こだわり”じゃないですか…』とな。
イヤイヤイヤイヤ…そんなこたぁないっ!…ハズ。
あたしは同棲とかしたことなかったから、某アイドルグループ(メンバーは全員アラサー越え)の歌にあった
♪育ってきた環境が違うから〜すれ違いは否めない〜♪って歌詞がよく分からなかった。
が…結婚して分かった。
生活スタイルも違うのだ。洗濯物のたたみ方から違うってことにも、軽くカルチャーショック?
「料理ひとつとったって、ご飯食べる時には、洗い物すべて終わらせておきたいのよ私は。あとで片付けるのが面倒な性格って、わかってるから。
でね、元旦那は料理が温かい内に食べたいヒトだから、洗い物おいてこっちに来て一緒に食べよう。って言うの…。
先に食べてていいよ〜って言っても、一緒に食べたいからと、待ってる。仕方ないな〜…」と、洗い物おいて食べた後が、やっぱり面倒…。食器洗わないでおいてると、いつの間にか洗ってくれてる。
家事だって自分のペースってあるでしょう?
手伝ってくれて、ありがとう。と必ず言う。
手伝うなら黙ってやってくれたらいいのに…段々と文句言われるよーになり…。
文句言うなら、やらなくてよろしーーーーっ!
…て私も言えたら、よかったのかな。ケンカして、自分たちのペースを作ればよかったのかな?
…言えなかった。
『ほら〜だから、いい加減な牧くんと合ってるんじゃなーい!ね?牧くん、もらってやんなさいっ。いい奥さんになるわよ〜!』
…なし?あたしの独白から、またそんな話に。あ。ヨーコ酔っ払ってる…。
『この人が堪えられないんじゃないですか?私も一人暮らし長いですからね』大学生の頃からだから、8年くらい?
あなたきっと、合わせられないですよ。
カラン…と、牧くんが飲んでいるレモン酎ハイの、グラスの中の氷が音を立てた。
「そんなことないよっ!今度はちゃんとケンカするもんっ」ババンッ。とテーブルを叩くあたし。
あれっ…?なんでこんなに必死なんだよ。
『…なんでそんなに、必死なんですか。大丈夫、あなたやっぱり悪い男にひっかかりますから』クスッ。
カラカラカラ…牧くんがグラスを回して氷を鳴らした。
!?だーかーらーっ!
なぁにが大丈夫なのっ?!
『だからそんなこだわりを出す暇ないくらい、振り回されて』気が付けば相手のペース…ってこと。クスクスッ…。
と笑って、グイッ…と酎ハイを飲み干した。
…ほら。
やっぱり…まともな恋愛できるのかね。あたし。
ウダウダと、こだわってゴメンなさい。




