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あるアラサー女子の恋もよう♪  作者: ステラ
第2章 アラサー女子とそれぞれ
34/70

32.女子の強さと、男子の気持ち。

あたしが中学3年の高校受験を控えた秋。

父がある日突然、失踪した…。


いつものように前の晩に着替えをして、『麻雀に行ってから、出勤する』と出かけて行った父。

何の疑いもなく、出勤していると家族の皆は思っていた。


翌朝、登校準備でバタバタとセーラー服に着替えて、小学校6年生の妹に声をかけていたところに電話がかかってきた。


こんな朝早くに珍しい…?と、母が電話をとったら、父の会社からだった。

“出勤していない”と連絡が入り、その日を境に母や祖母、伯父が慌ただしく動き回っていた。

妹の面倒をみながら、横目で眺めていたのを覚えている…。


受験を控えていたあたしは、塾が唯一の落ち着く場所だった。なぜなら、学校でも同じクラスの男子が先輩だった人や下級生と揉めて、担任の先生がてんてこ舞い…。


結局、あたしは受験失敗し、滑り止めの女子校へ。

父は、家族の心配(事故?事件?)をよそに、会社のお金を使い込み、自ら失踪した…と。


それ以来20年余り、父とは会ってもいないし、どこで生きてるのか死んでるのかも分からない。



唯一連絡をやり取りしていた祖父が、昨年亡くなり、いよいよ行方は分からないまま。



母は、高校生になるあたしと、中学生になる妹を座らせて約束をさせた。


『今から母は、あなたたちを生活させるために、仕事を始めなくちゃいけない。今までみたいには、あなたたちとの時間はとれなくなると思う。だから約束してちょうだい…』


“どっちでもいい”とか“どうしよう…と悩んでいる時間”を待ってる暇はないから。

母に伝える時には、はっきりと気持ちを自分で整理して、どうするか決めてからにしてね…。

分かるわよね?


…と。あたしと妹の顔を厳しく、でも哀しい目で見つめていた母。


高校、中学になりたての娘たちには、甘えやワガママは許されなかった。


自分たちで協力して“生きて”いかなければならない。

切実な、そして断腸の想いで娘に酷なことを告げるしかない母。


それぞれの想いで、母を見つめ返し、うなづいた…。



まぁ結局、こんなあたしに仕上がったんですけども。


決断したことは、きちんと伝えられるようには鍛えられたが、優柔不断だし…思ったことは伝えられないし…。


ダメダメじゃーん。

ケケケッ…。



『まあ、せめて自分で決断する前に相談はして欲しいですね。男としては、頼られてる感がプライドくすぐられますしね…』


だって。ふーーん…。

あたしってば、男心よく分かってないな〜。


牧くんのお陰で、男子のことが少し理解でけたかも…?



だから、また恋してみようと思うよーになったのかもね。


今度こそ、上手に恋愛できると思うし…


幸せになりたいもん。



女子の強さは、弱さと紙一重。男子気づいてくれますか?

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