31.素直になれないこともあります。
酔っ払い所長を自宅に送り届け…ぢつは、もう一人いた参加者、途中で気分が悪くなった後輩の男の子を、牧くんと二人で介抱し自宅に放り込んだあと…
「ちょっとドライブする?」と、遠回りしつつ。
彼と車の中で、ボソボソと話し始めた。
「私さ…仕事だけは、中途半端にできない…したくないの」
だってさ…結婚生活より、仕事に重きを置いて選んだ時点で、手を抜いたらダメよねー…。
犠牲にしてしまったモノが大きかったから〜
う〜ん…なんての…?
え〜っと…自己ギマン?
ごまかしだまし…。
仕事があるから、忘れられた部分もあり。
たぶん、仕事を辞められるのであれば、もっと前に辞めてた。
まぁ…あたしが大黒柱だったしね。
そりは、実質ムリだったし…。
だって、食って(コトバ悪)いけないもーん。
今となれば、辞めなくてよかったと思うの。
離婚したあと、一人で食べていくには困らなかったし。
結婚生活に我慢を強いられていた頃は、職場にいることで…精神面の安寧を得られていた。
そこからまた、結婚生活を続けていく原動力にしていた…。
…結婚生活を“続けよう”としている時点で、おかしかったのにねぇ…。
『ふ〜ん…そうですね。まあ、たまには“弱み”を見せることも必要ですけどね』
「可愛くない?」
『…いや、男は強気の女が弱みを見せた時に“守ってやりたい”と』
思うものなんですよ。
と、牧くんはフロントガラスを、じっ…と見つめたままつぶやくように話してる。
誰かを想って言ってる…?ぎゃっぷ萌え〜…かな?
うらやましいな…。
時折、すれ違う対向車のヘッドライトが
あたしと牧くんの顔を照らし通り過ぎていく中
あたしにも、いつかそう想ってくれるヒトが出来るといいな…。
と、じっ…と前を向いて(運転してるから、当たり前)思っていた。
「ね…弱みって、どうやって見せるもの?」
どの段階で見せるの?
はて…???
『涙を見たりとか?』
うーん…涙見せるまでの関係になれなきゃ、ダメじゃん?
え?深い関係じゃなくても、涙見せるのって普通なの…?
ふぇー…。だから、あたしってば、弱み見せられない女子なのか〜。
確かにね〜30代半ばになってくると、めったなことでは感情が(怒り以外は…)左右されなくなっている。
ことさら、自分の気持ちを表立てて出すことが苦手なあたし。
よく『肝心なことは言わない』『相談なしに、自分で決定している』
=(イコール)可愛くない?
『独りで生きていけるよね〜?』と、言われる。
『何考えてるか、分からない』とも言われたな…。
おしゃべりなのに、肝心なコトバが表せない。
情けないことに、身内になると
“ありがとう”や“ごめんなさい”も、素直に言えなくなる…。
照れる?自分の気持ちを伝えるのが、恥ずかしい?
たぶん、あたしの生育歴にも起因してる…。
次は、少し過去に触れます。




