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あるアラサー女子の恋もよう♪  作者: ステラ
第2章 アラサー女子とそれぞれ
31/70

29.牧 由貴ですが、何か?②

牧くん視点です。ちょっと胸の内が覗けそうです。

今の部署に戻った頃

あの上司(おんな)

あれこれと振り回され

毎日クタクタになって帰っていた。


昼飯も食わなくなって

おっ。痩せたなー。。。

とか、無意識に伸びた無精髭をじょりじょり触って、ぼんやり思っていたら…。


『あれっ?牧くん!どーしたの?めずらしいっ!…って言うか痩せたね』

ぢゃなくて、ヤツレタ?


といぅ声に、ハッ…と気付くと

小さなあの人が、アーモンド型の大きな目をまんまるにして

俺をじっ…と見上げていた。


いつの間にか、前の部署の廊下をボーーッと歩いていたらしぃ…。


「…いや別に。昼飯食わなくなったからじゃないすかね」


ちょっと、ごまかすよーにポリポリ…と、無精髭をかいて。


「今から、皆で食事ですか?」


『うぃ!一緒に行く?と…言いたいとこだけど。

あいにく、予約しててねー…』


あの人は、見慣れた同僚たちと出かけるとこだったらしい。


「いや、別に…俺は遠慮しときます。皆さんで楽しんできてください…」


俺…とか言っちゃったし。はぁ〜別に…とか多発してるし。


『ホントに?大丈夫?』

と、まるくした目を細めて心配そーなあの人から

視線をそらした…。



…あぁ、そうか

俺、話聞いて欲しくて

ここに自然と足が向いたのか…。と、


あの人たちが、出かけていく後ろ姿を見送りながら、何ともいえない残念な…居心地悪い気持ちに、ふっ…と気付いた。


『そういや、いつも近くで、顔つき合わせて。話聞いてもらってたもんな…』


それが出来ない距離感に

“寂しい”とは口がさけても言えんっ。


クスッ…

「…しかし、まあ相変わらず。周りの人間に、食い物の心配されてんだな」と、おかしくもあり…


クックックッ…

ほんわりとした気持ちになって、足取りも軽くなったかな…

もと来た道を戻っていった。



  ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



『でねっ!聞いてんのー?!ちょっと!牧くん!』


「…あー、聞いてるよーな?聞いてないよーな?」


そりゃ聞いてないんだよ…。と、ツッコミつつ。


右下で武勇伝、語ってきかせている人を見下ろしてると

向かいに座っている所長が嬉しそぅ…。

なんで?


そんな俺の顔みて、所長が

『そーよ。大変だったんだから。チーフ泣きそーになるし、他の社員のフォローで残業続きだし…。かわいそーなんだからっ。嫁にもらってやって!』


ハイハイ…またその話ですかい。


『かわいそーじゃなーいっ!ヨーコ、それはイタい子といぅイミですか?!貧相な子といぅイミですかっ?!』


と、てんであさっての質問を叫んでるよ。

やれやれ…。


ふぅ〜…と、ほんわりとした気持ちで、俺はため息をついた。


この人は、この人なりに

がんばってるんだよな。

相変わらずの社員想い

俺にはマネできねー…。


「たぶん“胸が”貧相というイミですよ」クスッ


ぎゃー!セクハラッ!!

女の胸は、“でかさ”ぢゃないもんっ。感度だもんねっ!

これで、いいって言ってくれる人いるもんねっ!


だそうな。

俺をポカポカ叩きながら、酔っ払い?…いやいや、この人飲んでないし。

ナチュラルハイかよ。


ハイハイ。俺も、そー思います。同感。


まっ。面白いから

あえて口に出さず

放置プレイ。です。


だって一人で、エスカレートして面白いもん…。



フッ…。

大丈夫ですよ。


あなたには、俺みたいのじゃなくて。


もっといいヤツいるから…。

きっといるから。



次からは、主人公の過去に触れていきます。

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