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あるアラサー女子の恋もよう♪  作者: ステラ
第2章 アラサー女子とそれぞれ
30/70

28.牧 由貴ですが、何か?①

いよいよ!牧くん視点です。意外と…内弁慶かも。

『あー…もうこんな思いは、やだーー。二度としたくなーーいっ』


ぼやいてるぼやいてる。


「なーい」とか全然可愛くないですよ。


て、言ったら。


あっ。スイッチ入った。

顔歪めてる。

にらんでるにらんでる。


『可愛くなーいでーすよーっ。でも、もう“どうせ”とは言わないもんねっ!』


おっ。言わないのか。

昔はよく“どーせあたしは”って、言ってたのにね。



  ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



元の部署に戻って、二ヶ月。

正直、しんどい。

直属の上司が最悪だ。


いわゆる“ワンマン”


何の根拠があるのか知らんが、部下と皆で考えて決定した(やっっっと、まとめてこぎつけた…が正しい)


ことを


『こんなのできない!私は嫌よ!…ねぇ、こうしない?いいよね!牧くんあとは頼んだよ』


おいおい…何なんだよっ…。


ていうか、おまえらっ!!

なんで何も言わねーんだよっ!

あんだけ苦労して

やっとこぎつけたんだろーがっ。




ちっ…。

俺がいない三年間、こうやって抑え込まれてきたんだろな。


…こりゃ大変なところに、戻ってきたな俺…。




前の部署に異動になったのも、別に俺が希望を出したわけじゃぁない。

この女(…呼ばわり)に、突然言われて異動になったんだし…。



   ☆ ☆ ☆


「そっか…あそこには、あの人がいたなー」

初めての異動だから、俺なりに(若かったし…)不安や緊張はあった。


でもまぁ、少しでも知った人がいるのと、いないのとじゃ大きな違いがある。


『牧くん!こっちに異動だって?!聞いたよー!よろしくねっ!』


あー相変わらずの明るさだな。

俺には、まぶし…。


「あー、はい。よろしくお願いします。いきなり副主任とか言われましたけど、よく分かりませんけど」


『なんとかなるよー。一緒にやってこー!てか…暗ーい。というわけで、今日うちの部署の飲み会なのっ。所長に聞いたらOKだって言うから』

皆と親睦深めるには、いい機会でしょ?

おいでよーーって。


まぁ別にいいですけど…。いま思えば、人見知りの俺が、早く馴染めるよーにと。

あの人らしい配慮だったのかな。


行ってみるかっ…。



『なーにー!?暗いよー。頼むよー牧くーん。あ、ハジメマシテだっけ?ごめんごめん。ウワサは聞いてるよー。これからのうちを、担っていかなきゃならん世代なんだからーっ。頼りにしてますー』


この所長さん…酔っ払いなのか、素がこうなのか、よく分からんが。

俺に過度な期待はしないで欲しい…。

てか、この人いったい所長に、なに吹き込んでんだか…。


「ここにいる人で部署内全員ですか?いやにおとなしい人多いですけど?」


『うーん…そうねぇ。おとなしいといぅか〜、他人に興味ないといぅか〜。イマドキの子って、お酒飲まないから、所長が“はぶて”ちゃって大変よー。お世話係』


牧くん飲めるからって言ったら、ぜひにってさ〜。


…だとさ。


要は

酒のみ相手が欲しかったワケね…。



まっ タダ酒だったら

いいけどね。


え?タダ酒ですよね?




『昨日は急に誘って、ごめんねー。でも所長は喜んでたよ。ありがとねー』


「あぁ、大丈夫ですよ…。彼女の誕生日でしたけど」


『っ?!ぎゃあーーーっ!!それってダメじゃんっ?!…悪いことしたねーっ。彼女と約束あったんじゃないの?』



「いや別に、何も予定してないし。…なんか怒ってましたけど。…いいんじゃないすか?」


『…………』


あれ。なんで無言。

白ーい目で見てるよ…。


俺なにか言ったかなぁ〜…。

昨日の彼女と言い…

よくワカラン。


正直、記念日とか行事?とか面倒だし。

プレゼントしたいと思った時に、あげる方が良くね?


て、言ったら。

『あんたっ!女心が分かってないねっ?!サプライズも、他の記念日があってこそよ!』

突然なにもないのに、プレゼントされたら

やましいことあると思われるよっ。


だそうな。ふーーん…。

そんなもんなんかね。


…まっ、やましいことだらけだけどねっ。



でもまぁ、彼女のご機嫌とりはしとかないと。


部署も替わるし職場が離れる分、気をかけないと…ヤバいなこりゃ。


さて…

プレゼントでも買いに行きますか…と、俺は

重い腰をあげた。




  ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



ふっ…と、物思いにふけっていて気がつくと


…あ、まだ隣で

ギャーギャー言ってる。


ほんと、にぎやかだね

あなたは。


あの頃と変わらないよねー。


見てて、飽きないよ…。






もう少し、牧くんを楽しんでくださいませ。

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