24.夏の夜空と、隣の距離感?
「牧くーん!おーい!!花火大会だぞーっ!花火行くぞーっ」
なぜか。突然ですが電話してみました。半分テンションがおかしな方向に向かっていますが…。
『あ〜そうでしたね…今日でしたか。酒飲んでましたぁ』
「おーい?おいおいっ…!彼女はどした〜?一緒に行かんのー?!」
………………。
やや間があって
『……彼女なんて、いませんよ…』
………あー
なんだそのー…。。。
サラーーーーっと
なんてのー…。。。
えーーっと。。。
流そうっ!そうだ!
楽しいイベントだっ…!
聞かなかった。うん。
寂しいアラサー男子を
花火大会に誘ってあげよ。うん。
そーしよー。
「…そうね。よしっ!花火行こう!今から迎えにいっちゃる。みんなと一緒に行こーっ!」
『はぁ…いいですけど』
…くらーいっ!
せっつぐろーく。
女子会以外のみなさんも、集合しますしね。
気兼ねなくお誘い合わせの上、現地集合。
では遠慮なく参ります。はい。
みょーに浮ついたテンションで車のエンジンをかけて、会社から車で5分もかからない距離にある彼の家に向かった。
「なんでこんな楽しい日に、独りで酒飲んでんのー?」
『仕事休みでしたし、ひまでしたし。祭とか忘れてたし』興味なし。
ちょっとー…しばらく会わない間に暗さが増してないー?
月の王子…。
あ…所長とあたしの中だけでの、彼の呼び名。
ちなみに彼のいる部署に、所長がこれまた愛してやまない“太陽の王子”がいる。
月の王子と同期の出世頭。イケメン、スタイルよし、愛想極めてよし。
世渡り上手。あと、女子ウケ、おばさまウケ抜群(所長曰く“かわいい”だそーな)。
…あ、所長はおばさまではない…ということにしといて。
おそらくは、自分がおモテあそばすことを、ご自覚なさっておられる。
そして、あたしの直接後輩にあたる。
ただいぃやつだが、あたしに対して、愛を感じない(あたしの主観ですが…)イジリ方をするから、イラッとする人のひとり。
背がちょっと高いからって、上から目線って許さんよ。
月の王子曰く
『彼みたいには、私はなれませんからね。あんなに上手にしゃべれませんし、器用ではないです』
ちょっと、ライバル意識かな?(これまたあたしの主観)
でも、この二人。ちょー仲良し。キモチワル。
「おホモ達は元気かね?」
『元気です。てか“おホモ”は、違いますよ。我々どっちもSですから。ヤローで、つっこまれる人の気が知れませ……ピーーーーー
はい。強制終了ーー。
どうやら合コンでは、この二人おそろしく息がピッタリで
『女子を楽しませることにかけては、このコンビネーションなくして他にない』(イミフ)
…だそーな。しらんわ。
あ〜でも、この二人揃うと、あたしのイジリ方ハンパないからな〜。
恐るべし“おホモ達コンビネーション”
そーこーしてる間に、祭り会場に到着し、女子会ほかのみなさんと合流。
出店を回ったり、花火を観る場所を確保したりして時間を過ごした。
研修があった紫野さんも、研修会場から祭り会場に直接かけつけた。
チラッと、あたしの横をみてニヤッ…。
いいたいことは、手にとるよーに分かります。
はいはい。…♪…?
メール。
『なんで牧くんがいるのかな〜?』
「お誘い合わせの上、集合。だったから」
『ふーん。楽しいねぇ』
ニヤニヤ…。
…そーいや、紫野さんも“S”でした。
今年は花火を見上げる程の場所では観られなかったけど。
昨年の星降るような花火が、いろんな意味で胸に重く残っていたけど、今年は少し違う。
むず痒い感じ?
隣に座る彼との距離間?
「あ〜デジカメ上手く撮れないよ〜」
『私は、携帯でも上手く撮れましたよ。ホラ』
腕の差ですね。ふふん。
だそーな。
ムードもクソも…(お下品失礼…)
チッ…酔っ払い。
『来年こそはーっ!今度こそはー彼氏とーーっ!』
あ…また誰か大音響にまぎれてる…。
PS.この日、所長は仕事でした。あとで散々、電話でグチられてました。
月の王子、おつかれっ。
『私が仕事してるのにっ!あんた達は楽しんでっ!今度は飲みに付き合いなさいよ〜!花火みせちゃる!』…どんな花火でしょうねぇ。




