22.占いって女子の必須でしょうか。
『さあ!今日は勝つぞっ!』
『先発ピッチャー誰だっけ?』
皆さん 各々バージョン違いのユニフォームを身にまとい、思い思いの応援スタイルでドーム球場へと続くショッピングタウンの中を歩いている。
「ここでユニフォーム着てると、なんかみんな仲間〜って感じするよねぇ」
例えば、前を行く車のリアガラスに自分と同じ球団(いや、あたしは球団には入ってないけども)…応援してるチームのステッカーが貼ってあるだけで。
「おぉ〜!同志よっ!昨日の試合は、すごかったねー!」なんて車の中で、一人ごちたりする。
あそこでピッチャー交代とか遅くないですか?
みたいな勝手に同意求めたり…。…おやじ。
勝った次の日は、そのチームのステッカー貼ってる車は譲ってあげたり。
おやじ…。
『開場時間まで、まだ時間あるね〜。ちょっと店みていく?』
と、紫野さん?なぜユニフォーム着てない?!
『え?だって暑いし、恥ずかしくない?』
この!非国民めっ!
はい。ユニフォームで入れる店にしてください…。
『ねねっ?見て見て!あの占い行ってみないっ?』えーー?占い?
2階奥のちょっとひっこんだ休憩所を兼ねたスペースに、あたしたちよりも少し年上の女性がニコニコと笑いながら、こちらのやり取りを見ていた。
『どんな占いがあるんですか〜?』…意外。紫野さんてば、こういぅの興味あるのねー。
信じるかどうかは聞いて自分で決める?
あっそぉ…。そんなとこは、リアリストね。
あたし?このテの話は大好きよ。だけど実際は、あまり占ってもらったことはないな〜。
紫野さんは、恋愛相談。
一回1000円て安くない?
(あぁ…安いでしょ?ってイミよ)
ふぅーーん。相性占いなんてのもある。2000円かぁ。
占い師のお姉さんは、とても気さくな人柄。端からみてると「あ〜よく紫野さんの性格見抜いてるなぁ〜」って。
あたしは、サラサラ占ってもらう気はなかったけどさ。お姉さん気に入った!
という訳で、占ってもらうことにした。
だってね、自分が占い師になるきっかけの話とか、生活していく上での心の持ちようの話とか、今後の道すじを示してくれるよーな話し方なの。
あー…あたしにちょっと似てる。
いらん話までしてさ〜。(今までの話から、お分かりのことと存じますが…)脱線して戻るまで、なげーーーのあたし。
あ、お姉さんは、さすが職業。ちゃんとすぐ戻って来られる…。
あたりまえ。
んで、そのお姉さんによると
紫野さんはね。
人と一緒にいる時間があればあるほど、そりをエネルギーに変えていく人らしい…。
だから独りでいるより
『今日みたいなエネルギーの塊のドーム(観戦)は、うってつけね!』とさ。
んでもって、あたしは…といぅと。
独りの時の方が、アイデアが湧いてくるタイプとさ。
確かに最近気づきましたが〜。ひとり遊びは、思ったより上手かも?
苦ではないしね。
だからか〜…紫野さんから誘うことが多いのも納得。
別にあたしが人といるのが嫌とか苦な訳ではないのよね。ただ、独りの時間が欲しいな〜って。
よーく考えれば、ここ数年前まで、独りでいる時間って、空間的にもあまりとれなくって…車の中でよく過ごしたなぁ。
人と一緒に居すぎると、その人の感情に同調しすぎて、どれがホントのあたしの気持ちなのか、分からなくなる。
『ねぇ、今好きな人いるでしょう?』
ドキンッ…!とした。
ホントに跳ねたね。
「えぇーーーっ…と。好き…なんでしょうか…。一回振られたし。そんな気持ちないかと思ってましたが……」
ココにくる前の車中で、紫野さんに
「もぅ、あまり前みたぃな強い気持ちはないかも…」って話してたし。
『えーなんで分かるんですか〜?』
えー?なんで紫野さんが聞いてるんですか〜?
…てか楽しそうね…。
そりゃ商売ですから(笑)。と、お姉さん。
…そりゃそうです。
『相性占いになるけど、よかったらみてみようか?』
「…はい、お願いします」
初めて会った人なんだけど…そんなに恋するオーラは出してないと、思うがな〜。
と、思いつつ。自分の時と同じよーに、彼の生年月日を書いた。
脱線したら、もとの線路が分からず違う線路に進入するので、困りもの。つづく…。




