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悲観  作者: 馬財 令子
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朝起きた。

昨晩はいつ眠りにつけたのだろうか。

近ごろは熟睡なんてできなくて、必ず同じ時間に起きてしまう。

カーテンの隙間から光が漏れる。

薄く、細く、光が漏れているのを(わたくし)は手をかざして、皮膚の上に転写する事を楽しんでいた。

捕まえられるだろうか。手を握っててみても、光が握りこぶしの中に収まることはない。それでも指を曲げては伸ばし、何かをつかめないかと、布団に横たわりながら考える。

今日も、確かに目が覚めた。だが、いつ眠りにつけたのか、わからない。夢をみた。寝ているときははっきりとその夢をみていた。

けして(わたくし)の思う愉しいことではない。

(わたくし)が逃げたいと思う場所におかれ、会いたくない人々から言葉を受ける。苦しい。

今は関わりを絶っているはずなのに、(わたくし)を開放してくれない。誰かの笑顔がこんなにも(わたくし)の苦痛な思いになるとは。

夢から冷めても、蟠り(わだかまり)はのこったまま。

もし今でも、彼らと彼女らと関係を保ったままだったら、あんな感じなんだろう。(わたくし)は結局夢の中でも、孤立感を味わうことになる。

(わたくし)の実体験に基づく登場人物たち、物語の参考人物にするには十分なはずだ。だから夢の中に頻繁に出てくるのだろう。

(わたくし)が、(わたくし)で新しい物語を綴れば薄れてくれるだろうか。

目が覚めた。 

瞼は思い。

(わたくし)はスマートフォンにこの文章を打っている。



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