第八章
さて、デートまでの間。
当然、学校はあったのですが、その間には――
第八章
明石さんと僕とのデートまでの数日間。学校で河勝さんや明石さんと僕の間に何かがあったかといえばこれが何もなかった。
僕は、河勝さんは兎も角、明石さんのあの性格ならデートが決まった後でも積極的に近づいてくるような気もしてちょっと身構えたりしていたのだが、結局そういうこともなかったのだ。
こういう風になったのは河勝さんと明石さんがお互いに牽制しあっていて、どっちも迂闊に僕に手を出せない状態だったからなのか。
それとも、二人とも「僕とのデートの結果でどっちが付き合えるか決まる」というルールはちゃんと守ろうと考え、デートが終わるまでは下手に動かないことにしたのか。
あるいは、デート前に積極的に手を出した結果、僕に「フェアではない」と判断され、かえって悪印象を持たれることを警戒したのか。
どれが一番の理由なのか、僕には分からないが、多分、そういった理由が複雑に合わさった結果なのだろう。
まあ、そんなわけで。
僕はデートまでの数日間、彼女たち二人と知り合う前のように、生物部としての活動や、イラストの制作、香との喫茶店巡りなんかをして過ごしたのだった。
そして、四月二十六日が来て、僕は明石さんとデートをすることになる。
さて、こうして。
何があったわけでもなくデートになるのでした。




