第4話「巨大列車!走れデカライナー!!」
――前回までのあらすじ。
復活したケツデカイナー率いる肛門騎士団に立ち向かうため、デカマラレッドとなった殿岡。
怪人ケツイノシシとの激闘の末、専用武器デカマラカリバーを手に入れ、必殺技「紅蓮一閃・デカマラブレイカー」で勝利を収めた。
しかし、敵の脅威は地上戦だけでは終わらない。
修理を進めていた巨大マシン、デカライナー・1号がついに動き出す――!
1.完成!デカライナー・1号
秘密基地。
岡部が工具を放り投げ、両手を大きく広げた。
「できたあああああ!!」
格納庫の中央には、巨大な列車型マシンが鎮座していた。
鋭い装甲。力強い車輪。そして、敵陣を突破するための巨大な先端部。
その名は、デカライナー・1号。
奥が端末を操作し、最終チェックを行う。
「動力系統、正常。操縦系統、正常。武装システム、正常」
「よっしゃ! これでいつでも出撃できるぞ!」
殿岡は目を輝かせた。
「すげえ……! これ、俺が乗るんですか!?」
「そうだ」
マスターが静かに答える。
「だが、巨大マシンは玩具ではない。操縦を誤れば、街そのものを危険にさらす」
「分かってます!」
殿岡は力強くうなずいた。
「俺、絶対に使いこなしてみせます!」
岡部が操縦席への通路を指さした。
「じゃあ、まず乗ってみな!」
「はい!」
殿岡は勢いよく階段を駆け上がった。
そして、操縦席に座る。
目の前には、無数のボタンとレバー。
「…………」
数秒間の沈黙。
「これ、どれがアクセル?」
岡部が頭を抱えた。
「そこからかよ!!」
奥は冷静に答える。
「右側のレバーが推進制御、左側が方向制御だ」
「じゃあ、この赤いボタンは?」
「緊急停止装置だ」
「こっちの青いボタンは?」
「緊急停止装置の解除だ」
「なんでそんな紛らわしい配置にしたんだよ!!」
岡部が叫んだ。
「設計したのは昔の技術者だ! 俺たちだって全部は把握できてねえんだよ!」
マスターは静かに目を閉じた。
「……先が思いやられる」
そのときだった。
基地内に、緊急警報が鳴り響いた。
『緊急事態発生! 市街地に怪人が出現!』
モニターに映ったのは、全身を鋭い甲殻で覆った巨大な怪人だった。
その名は、アナモグラ。
地面を掘り進み、地下から建物を崩壊させる能力を持つ怪人だ。
「また敵か!」
殿岡が立ち上がる。
マスターはうなずいた。
「レッド、出撃だ」
「了解!」
殿岡は操縦席に飛び込んだ。
「デカライナー・1号、発進!!」
「まだ発進許可を出してないぞ!」
岡部の叫びを置き去りにして、巨大マシンが格納庫を飛び出した。
「ちょっと待てえええええ!!」
2.地上戦!アナモグラの罠
市街地では、アナモグラが暴れ回っていた。
「地上の建物など、地中から崩してしまえばよい!」
怪人が両腕を地面に突き立てる。
ゴゴゴゴゴ……!
道路が大きく揺れ、地面に亀裂が走った。
「うわあああ!」
逃げ惑う人々。
そこへ、赤い戦士が駆けつけた。
「待て! これ以上、街を壊させるか!」
デカマラレッド、参上!
アナモグラが振り返る。
「また貴様か、赤い戦士!」
「昨日の俺と同じだと思うなよ!」
「昨日の貴様など知らん!」
「そこは知っとけよ!!」
レッドはデカマラカリバーを構えた。
怪人が地面へ潜る。
「なっ、消えた!?」
直後、レッドの足元が盛り上がった。
「下か!」
レッドは跳び退いたが、怪人の腕が足をかすめた。
「ぐっ!」
「地上からでは私を捉えられまい!」
アナモグラは地面を掘り、あちこちから攻撃を仕掛ける。
レッドは必死に避け続けた。
「くそっ……! こいつ、どこから来るんだ!」
通信機から奥の声が届く。
『怪人が移動する直前、周囲の地面がわずかに沈んでいる』
「つまり?」
『地面を見ろ』
「最初からそう言ってくれ!」
レッドは地面の動きを注意深く観察した。
左側が沈む。
「そこだ!」
レッドは振り向きざまに剣を振るった。
ガキィン!
土の中から飛び出したアナモグラの腕を弾く。
「ぐおっ!?」
「見つけたぜ!」
レッドは連続攻撃を仕掛けた。
剣撃が怪人の甲殻を削り、最後の一撃で大きく吹き飛ばす。
「これで決める!」
デカマラカリバーに赤い光が集まる。
『アナイアレイト……』
「紅蓮一閃・デカマラブレイカー!!」
赤い斬撃が怪人を包み込んだ。
「ぐああああっ!!」
爆発。
アナモグラは地面に倒れ、その動きを止めた。
レッドは剣を下ろした。
「よし……勝った!」
しかし。
倒れた怪人の身体から、黒い光が噴き出した。
「な、なんだ!?」
空に不気味なエネルギーが集まっていく。
そして、聞き覚えのある邪悪な声が響いた。
『フハハハハハ! 地上戦に勝った程度で、勝利を確信するとはな!』
ケツデカイナーの声だった。
『肛門騎士団の怪人は、敗北によって終わるのではない! さらなる破壊のために、巨大化するのだ!』
黒いエネルギーが、倒れたアナモグラに降り注いだ。
「えっ……ちょっと待て!?」
怪人の身体が急激に膨張していく。
腕が巨大化し、甲殻が岩のように厚くなる。
建物を見下ろすほどの巨体へと変貌した。
巨大アナモグラ、復活!!
「でっっっかあああああ!!」
レッドは思わず叫んだ。
巨大アナモグラが腕を振り下ろす。
ドッゴォォン!!
道路が砕け、土煙が巻き上がる。
「うわああああ!!」
レッドは転がりながら攻撃を避けた。
『フハハハハ! さあ、どうする、デカマラレッド!』
ケツデカイナーの高笑いが響き渡る。
「くそっ……! これじゃ近づくこともできない!」
そのとき、通信機からマスターの声が届いた。
『レッド、デカライナー・1号を呼べ』
「デカライナー……!」
『お前には、まだ戦う手段がある』
レッドは立ち上がり、右手のリングを掲げた。
「来い! デカライナー・1号!!」
3.巨大マシン、出撃!
遠くから轟音が響き渡った。
線路を模した特殊なエネルギーの光が、街の外から戦場へと伸びていく。
その上を、巨大な列車型マシンが疾走していた。
デカライナー・1号。
先端の装甲が鋭く輝き、圧倒的な速度で戦場へと突入する。
「よし、来た!」
レッドは操縦席へと転送され、目の前のモニターが一斉に起動した。
『操縦者認証、完了』
『デカライナー・1号、戦闘モード』
「うおおお! 本当に動いてる!」
基地では、岡部がモニターに食らいついていた。
「頼むから、壁に突っ込むなよ……!」
奥が淡々と補足する。
「正確には、敵に突っ込めばいい」
「それ以外に突っ込むなって言ってんだよ!」
操縦席のレッドは、両手でレバーを握った。
「よし……行くぞ!」
巨大アナモグラが振り返る。
「小さな乗り物など、踏み潰してくれる!」
怪人が腕を振り下ろす。
レッドはレバーを引いた。
「避けろおおおっ!」
デカライナー・1号が急旋回。
巨大な腕が、車体のすぐ横を通り抜ける。
「危なっ!! 今の、あと一歩で終わってたぞ!」
『操縦者、落ち着け』
「落ち着けるか!!」
怪人が再び地面へ潜ろうとする。
「また地中に逃げる気か!」
レッドは操縦桿を前へ倒した。
「逃がすかああああ!!」
デカライナー・1号が加速する。
鋭い先端部が光を放ち、怪人の進路へ突進した。
ドゴォォォォン!!
巨大な衝撃が走る。
アナモグラは地中へ潜りきれず、地上へと弾き出された。
「今だ!」
レッドは操縦席のレバーを引き、機体を旋回させる。
「デカライナー・1号! フルパワーだ!!」
機体の先端部にエネルギーが集中した。
怪人は両腕で防御する。
「馬鹿な! この私が押し負けるだと!?」
「これで終わりだああああ!!」
デカライナー・1号が再び突進。
鋭い先端が怪人の装甲を貫き、巨大な衝撃波が街を駆け抜けた。
「ぐおおおおおっ!!」
巨大アナモグラは光に包まれ、空中で大爆発を起こした。
轟音が消え、静寂が戻る。
レッドは操縦席で、しばらく動けなかった。
「…………」
そして、ゆっくりと拳を握り締める。
「……勝った」
次の瞬間。
「勝ったあああああああ!!」
基地でも歓声が上がった。
岡部は椅子から立ち上がり、奥は静かに小さくうなずいた。
マスターはモニターを見つめ、満足そうに目を細めた。
「よくやった、レッド」
4.暗黒皇帝の次なる一手
肛門騎士団の本拠地。
巨大アナモグラの敗北を確認したレーションは、冷静に報告した。
「怪人の巨大化後も、デカライナー・1号によって撃破されました」
「そうか」
ケツデカイナーは玉座で頬杖をついた。
「マスターの兵器が、まだ残っていたとはな」
レーションは資料をめくる。
「次回以降は、怪人の能力と巨大化後の耐久性を再検討すべきです。今回の敗因は、地上戦での損傷を巨大化によって補えなかった点にあります」
「好きにしろ」
ケツデカイナーは立ち上がった。
「だが、次はもっと面白いものを見せてやろう」
その視線の先には、巨大な格納庫があった。
そこに眠る、黒い影。
人型にも見える、異様な大型兵器。
レーションは一瞬だけ、その姿に目を留めた。
「……あれを使うおつもりですか」
「まだだ」
ケツデカイナーは笑った。
「新しい戦士には、もっと成長してもらわねば困る」
そして、暗黒皇帝は玉座へと戻った。
「マスター……。お前の希望がどこまで持つか、じっくり見せてもらおう」
### 次回予告
初めての巨大戦に勝利したデカマラレッド!
しかし、巨大マシンを操縦した疲労は想像以上だった。
さらに、マスターのもとへ謎の人物が現れる。
「久しぶりだな、中根」
その声を聞いた瞬間、マスターの表情が変わった。
果たして、この人物の正体は――!?
次回、第5話「謎の来訪者!マスターの過去!!」
――つづく。
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