第10話
連続投稿します。
少し短いです。
ホムラ視点。
だがふと、思った。
「私がアルベルト団に入っていいんですか?」
このアルベルト団は知っての通り、遠征討伐をする団。
構成する団員は、当たり前だけど男性が多い。
尚且つ、遠征で何週間も家を空けるため、妻や子供がいる者より、一人身の独身者だ。
いくら一人身とはいえ、女である私が遠征などについて行けば、足手まといになることは明らかだ。てか長距離無理。
この前はハツカ村からの帰り道だったから、休み休みでも大丈夫だったけど、行きは絶対ついてけないよー。
それに、女性の少ない騎士団の中で、王族貴族の護衛をする団ならばいくらかは女性がいる。
特に貴族の子女は男慣れしてないらしく――本当か?――、女性の騎士を希望することがあるという。
そのため、女性の騎士が入団すれば、護衛騎士になるものらしい。
一緒にトレーニングしていたときに、みんなが教えてくれた。
「お前がそれを希望するのなら、それでも構わないが…。ホムラ、お前はハツカ村のために強くなりたいのではないのか?」
思わず目を見開いてしまった。
その通りだったからだ。
もちろん、ハツカ村、のところを地球(日本)に変えればの話だが。
私は力強く頷いた。
強くなりたい。
帰るために。
「はい。強くしてください。お願いします。」
私は深くお辞儀した。
団長が私の気持ちを知っているとは思わなかったから…ちょっとだけ泣きそう。
お辞儀している私からは見えないけど、ふっと息を吐く音が聞こえた。
「お前の努力次第だ。」
顔を上げた私は、団長が微笑んでいるように見えた。
そして、私はもう一度頷いた。
「失礼しました。」
執務室を出て、部屋に戻る廊下。
今更だけど気づいた。
この世界は変だ。
文化、というのだろうか、習慣のようなものに違和感がある。そりゃもう。
街に並んでいた建築物は木造が多かったように見える。まだ、街に出ていないので何ともいえないが。
ちなみに城やこの騎士団の厩舎は石造りだ。
家の並びも、首都は密集気味であるが、ハツカ村のように道幅や家同士の間隔は、日本と比べるとずいぶんと広い。
まさにヨーロッパ?…はい。行ったことないです。
食も小麦が主食で、パスタやパンを食べる。
お米が無いわけではないが、タイ米を水でふやかしたような料理しかない。
…白米食べたいよぅ…。いや、この際玄米でもいいからちゃんとしたご飯が食べたいよー。
服に関しては、綿や麻などで、化学繊維は全く使われてない。
おかげで肌がかぶれそうです。
騎士は綿の服の上から甲冑を着るスタイルで、けっこうがちゃがちゃしてる。
貴族は絹でできたドレスを着るのが一種のステータスらしいけど、普段はみんな普通の布のドレスのようだ。
ただ、ドレス自体大量の布を使ってるからものすごく重そう。実際重いらしい。
一般の人は、布を買って自分で仕立てている人が多いという。お金を払えば、生地を売っているお店で仕立ててくれるらしいけど。
私も近いうちに服を用意したほうがいいかな。
ここまではなにもおかしなことはない。
衣食住について語ったが、イメージの限りでは少し豊かな中世ヨーロッパである。
貴族ってゆう位があるくらいだし。…ダジャレじゃないよ。
変だと感じたのは、むしろそれ以外。
まず、日本語が通じること。外国語だと思ってた。…まあ魔獣なんかがいるのに、会話が成立してなかったら精神病んでたよ。
書類を書くときに思ったのは、書くのも読むのも日本語でできること。
文字はさすがに違うかなー、と思ったんだけど、アルファベットの「a」すらでなかった。
慣用句、ことわざ、四字熟語…など、言語に関しては全て日本語に沿っていた。長さ重さなんかの単位に関しても。
ただ、外国へ行けば英語とかそういう言語もあるかもしれない、という話。
通貨に関しては、金貨、銀貨、銅貨の3種類。紙幣は存在しない。
銅貨が10枚で銀貨1枚。銀貨5枚で金貨1枚。…と言われて初めはものすごく混乱した、が。
金貨が500円玉、銀貨が100円玉、銅貨が10円玉と見ると、計算が途端に簡単になる。
生活する分には問題がなさそう。
疑問なのは、なぜ衣食住の文化と言語の文化が違うのかってこと。
私は科学者じゃないから、そういう詳しいことは解らないけど…。
一番解せないのは、日本語が使えるのになんで食堂で白米が出ないんだってこと!
ホムラがお米大好きキャラになってしまった…。
文化についてはサクラ視点で解明しようか、と思いましたが全て乙女ゲームだからです(笑




