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とある女生徒の証言

はじめまして。

その……お話は先生から聞いています。

ハンナさんに関する証言、でしたっけ?

正直彼女のことはもう思い出したくもありませんけど、事件の裏付けのためにも仕方ありませんよね。


はあ………彼女のことを知ったのは、私が生徒会役員に選ばれてからです。

彼女はその年の新入生として入学しましたけど、当時はその他大勢という印象でしかありませんでした。改めて認識するようになったのは入学式から半月経った頃でしたね。彼女、学内で度々奇行をし始めて悪目立ちしていましたから。


具体的には、ですか?

まず何もないところでわざと転んだり、曲がり角でコソコソしだしたと思ったら急に走り出して男子生徒にぶつかりに行ったり、初対面の男子生徒に急に抱きついたり、意味のわからない単語を交えて癇癪を起こしたりしましたね。

しかも相手は必ず学内でも容姿と成績が優れた人達ばかりで、相手の男子生徒からも『下心が見え透いてて気持ち悪い』と嫌厭されていましたね。さらに言うと彼女かなりの面食いで、美形の男子生徒以外には暴言を吐いていました。

見かねた生活指導の先生から説教されても『もぶがでしゃばらないで』と逆に怒りだすもので、罰として居残りで反省文を書かされたりもしましたが、全く懲りてませんでしたね。

『もぶ』ってなんなんでしょう?




でも、入学式から二ヶ月経った頃でしょうか。

彼女がつきまとっていた男子生徒の何人かが彼女と仲良くなりだしたのです。以前は彼女と顔を合わせるのも嫌そうだったのに……。

しまいには彼女に注意していた生徒や先生に、相手の話に耳も貸さず「彼女をイジメている」と言いがかりをつけてくる始末で。




………今思えば、あの時点ですでに彼らに違法薬物を飲ませていたのでしょうね。




彼女が違法薬物を所持していたことが発覚したのは、私の父が学園に来た時でした。

私の父は平民の出ではあるのですが、探索犬の調教師として優秀な方だったので、貴族から絶大な信頼を寄せられているんですよ。


その日も父は愛犬のジュールを連れて、調教師志望の生徒達の特別講師として来たんです。

そしたら着いて早々、急にジュールが駆け出したかと思ったら、彼女のカバンを奪って父に差し出したんです。ジュールは父の指示を忠実に守る利口な子のはずなのに、不審に思った父はカバンの中身を調べました。


そしたら違法薬物が出てきたんですよ!?

すぐさま彼女はその場で取り押さえられて、連絡を受けた役人が調べてみたら、例の男子生徒達が中毒症状を起こしていることが明らかになったんです。

もうゾッとしました。

その後の彼女は当然ながら違法薬物の使用で逮捕されました。連行される最中も彼女は意味のわからない単語を叫ぶだけで、自分が犯した罪の重さを理解していないようでしたし、あんな恐ろしいことを平然としでかすなんて狂ってますよ!



被害を受けた男子生徒達は医者に運ばれて治療中と聞いていますが、いまだに治る見込みはないそうです。一日でも早く、彼らが完治することを祈っています。

事情を知らない第三者から見れば、薬物盛ってまで自分に依存させるやつなんてキ○ガイサイコパスだろうな。

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