表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「雪村と古代エジプトの神々」(セーラー服と雪女 第25巻)  作者: サナダムシオ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
9/30

⑨ アヌビスとバステト

 犬王アヌビスは、獅子王レオンと、その正妻のセクメトとともに、エレベーターで、地下駐車場にやって来た。


 二人が、レオンの宇宙船に乗り込むのを見届けると、彼は自分の船の駐機場所へ向かった。 


 すると、ニンゲンたちからアダムスキー型と呼ばれて親しまれている、その特徴的な銀色の円盤の前で、たたずむ黒い影を見かけたのである。


「あら、お帰りなさい。待ってたのよ。」

 それは猫王子ミケーネの正妻、黒猫のバステト嬢だった。


「あれっ?ミケーネ君の船は?」

「彼は、カグヤ夫妻を送り届けに行ったわ。私は最初から、貴方の船をあてにしてたから、ここで待っていたのよ。」


「へえ〜、そうなんですね。まあ、そういう事でしたら、どうぞ乗って下さい。」

「地下世界の時といい、いつも悪いわね。」

「いやいや、大した事じゃありませんよ。」


 二人で船内に乗り込むと、アヌビスは早速、猫の国の座標を入力した。


「ねえ、アヌビス君。」

 何故か、文字通りの猫撫で声のバステト。

「何ですか?」

「ちょっとだけ、寄り道して行かない?」


「……イイですけど、どこへ?」

「この近辺を、グルリでいいわ。」

「はあ……じゃあ、光学迷彩を掛けて上昇しますね。」  

 彼は船を地下から出すと、すぐに上空に移動させた。


「これがニンゲンの街かあ……。」

 窓から、眼下の公園やビルを眺めるバステト。

「……そう言えば、黒猫嬢は初めてでしたっけ?ニンゲンの世界。」


「そうよ。いつもミケーネから話は聞いてたけど、ちゃんと見るのは初めて。」

「ここの時空のニンゲンは、未だに絶滅を免れているんですよね?」


「そうね。でもこの平和は、まあまあ危ういバランスの上に、成り立っているらしいわよ。」


「我々の時空では、古代核戦争で、ニンゲンはすっかり居なくなり、放射能の影響で突然変異が起きて、犬族・猫族が、それぞれの世界で霊長類化しましたからね。」


「もしもこの世界で、第三次世界大戦が起こったら、その後は、どんな種族が覇権を取るのかしらね?」

「……分かりませんけど、好戦的ではない種族を、希望したいですね。」


「……ありがとう。満足したわ。帰りましょうか。」

 バステト嬢の、その一言を待っていたアヌビスは、すぐに時空転位装置のスイッチを入れた。


「ねえ、アヌビス君。」

「何ですか?」

「私たちが、古代エジプトで、当時のニンゲンたちを指導した事は、正しかったのかしら?」


「その答えは、これからも彼等を見守るうちに、見えて来るのでは?」

「そうね。彼等が、より良い未来を掴めるように、期待しましょうか。」


挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ