表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「雪村と古代エジプトの神々」(セーラー服と雪女 第25巻)  作者: サナダムシオ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
14/30

⑭ 彼からの指摘

「……ところでサン・ジェルマン伯爵よ。」

 そこでフルカネルリ卿が、急に真面目な顔して、こう言った。

「キミともあろう者が、一つ大事なコトを忘れてはいないかね?」


「なにかな?」

「……分からないのかい?全ての物事には、二面性が有るのだよ。表には裏、陰には陽、明には暗……そして神々が居るのならば…。」


「……悪魔たちか?」

「分かっているではないか。この世に降臨するのは、神々しか居ない、なんてご都合主義な事が、有るわけ無かろう、と言っているのだよ。」


「まさか、きみは……。」

「さあ、どうだかな。まあ、くれぐれも忘れないでいてくれたまえ。私がキミの、永遠のライバルだという事を。それじゃあ、挨拶も済んだ事だし、コレで失礼するよ。」


 彼はそう言うと、左腕のスマートウォッチのようなモノを少し触ると、次の瞬間には、その場から、煙のように消えてしまったのだった。


「……伯爵。今、彼が言っていた事って?」

 由理子が、すがるような眼をして尋ねる。


「あまり想像したくありませんが、我々のところに神々が集まっているように、彼のところにも、ひょっとしたら、良くないモノたちが集まっているのかも……。」


「だいたいアイツ何なのよ。偉そうに、まるで伯爵と対等のような口をきいて!」

 香子がイライラした口調で言う。


「彼の能力は高いですよ。少なくとも、錬金術と不老不死についての研究は、私と同等か、それ以上の成果を挙げています。勉強熱心な鷹志君なら、知っているのでは?」

 サン・ジェルマンが、話を振って来る。


「……僕は、ただただ伯爵のファンなのですよ。だから、錬金術師全般に詳しい訳ではありません。残念ながら彼の事は存じ上げません。」

 鷹志はそのように答えたし、事実そうなのだった。


「彼は主に、20世紀初頭のフランスで活躍していて、"大聖堂の秘密"と"賢者の住居"という二冊の著作も、出版されているんですよ。ただ、今世紀後半は、どこかへ雲隠れしていたため、皆に忘れ去られていたのです。」

 伯爵は、やはり詳しく知っていた。


「そして彼は、他の物質から金……即ちゴールドを生み出す手段を、本当に見つけてしまった、ホンモノの錬金術師なのです。」

「ええっ?」

 その場に居た3名は、皆、ビックリした。


「まあそんな事よりも、私が彼について唯一買っている点を挙げるなら、核エネルギー開発の危険性を、1937年の時点で、いち早く世間に訴えた事ぐらいですけどね。」

 最後に伯爵はそう言ったのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ