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異世界に来た俺はチート能力があって魔王に会った瞬間倒した。  作者: ライトニングブロッカー 教
第九章 ありふれた日常・ただの一般人の章。
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第5話 おうかがいします、ノアです。

「マスター、何かご要望ようぼうがございましたら、うけたまりますが?」


「え?」


 ノアが、スマホをしている俺のそばに来た。


「うーん、今は無いなあ」


「そうですか」


 ノアは去った。





 10分後。


「マスター、何かお役に立てることがございましたら、うかがいますが?」


「お?」


 ノアが、筋トレをしている俺のそばに来た。


「えーっと、今のところは無いなあ」


「肯定」


 ノアは去った。





 5分後。


「マスター、何かお困りごとがございましたら、お聞きしますが?」


「ん?」


 ノアが、本を読んでいる俺のそばに来た。


「んーっと、今は無いかもなあ」


「・・・」


 ノアは去った。




 0.1秒後


「マスター、何かありませんか?」


 いや、去ってない。0.1秒は去ったとは言わないだろう。


 ノアはソワソワしている。


 ノアはすまし顔で、感情が読み取りにくいが、俺の役に立ちたいオーラが、なんか

伝わってくる。


「・・・あー、そうだなあ」


 まいったな・・・。


 俺は普段から、人に頼るということを、あまりしない。


 だって、その人に申し訳ない気持ちになるし、自分でやったほうが早いからだ。


 自分でやって、無理だったら、そこではじめて、人に頼るか、諦めるか、という選択をするのだ。


 ノアみたいなお節介焼せっかいやきタイプの人間が、俺の人間関係の範囲内にいたためしがないので、俺はノアとの関係の距離感がつかみきれないでいた。


 だが、ノアの気持ちを無下むげにできない。


 俺は頭をフル回転させた。


 ノアがしんどくない範囲で、俺がうれしくなるような、やりがいのある頼み事を考える。


「それじゃ、ノア、お願いがあるんだけど」


 ノアのすまし顔が、パア! っと晴れやかになる。


 見るからにうれしそうだ。


 尻尾があったら、ブンブン振ってそうだ。


「肯定。マスター、ご用件をおうかがいします」


「コーヒーれてほしいんだけど、いいかな?」




「もー、それぐらい、自分でしてくださいよ」





 え?


 俺の頭の上に?マークが100憶個ぐらい出た。


「でも、まあ、マスターがどうしてもって言うなら、やってあげないことも、ありませんよ。はあ、しかたない、しかたない、マスターは私がいないと、なんにもできないんですから、もーしかたないですねえ。はいはい、わかりましたよ、コーヒー淹れてくればいいんですね? いってきますよ。マスターの命令ですからね、はあーしかたない、しかたない」


「・・・・・・」


 ノアはスキップして台所に向かう。


 俺は言葉を失っていた。


 持っていた本を落としてしまっている。



 ノアがコーヒーを持って、トテトテと俺の元に戻ってくる。


 コーヒーカップに入れ、コーヒーソーサーや、マドラーとか、シュガーやミルクなんかも、一通り持ってきてくれている。


「はい、どうぞ」


「あ、ありがとう」


「まったく、感謝してくださいよね」


 感謝したやん。


「そ、それじゃ、コーヒーいただくよ」


 俺はコーヒーを一口すする。




 ッ!!!




 俺はカップから、すぐに口を離した。




 ッがッ!!!




 ・・・これ、インスタントコーヒーの粉をめちゃくちゃ入れているぞ。


 まさか・・・俺ってノアに嫌われているのかな?


 嫌がらせされているのかな?


 ノアをチラッと見る。


 ノアはソワソワしながら、俺の様子を見ていた。


「ど、どうでしょうか? マスターが喜ぶと思い、少しコーヒーの粉を奮発ふんぱつしましたけど・・・」


 マジか・・・。


 マズいって言えねえ・・・。


「なかなか、うまいよ」


 俺は前に読んだ本のカフェインの致死量の知識を、脳の引き出しから引きずり出す。



 カフェインの致死量が、200ミリグラム。


 カフェイン中毒を発症するのが、一時間に6.5ミリグラム。


 普通のコーヒー1杯に含まれるカフェインは、0.12ミリグラム。

(致死量は1666杯。カフェイン中毒は54杯)


 このコーヒーに含まれるカフェインは、おそらくそれ(0.12ミリグラム)以上。




 俺は、結論を出した。




 ・・・ダイジョブ。・・・死にはしない。




 俺は多少の覚悟をして、コーヒーを飲んだ。


 ・・・ッがッ!!!



 横目でノアを見る。



 俺の苦労もしらないで、ノアは少しうれしそうな顔をしていた。

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