第9話 計算外の行動。
「さあ、バケモノ! あの生意気なチート能力者を倒すんだ!」
ゲシゲシ。
白衣の男は暴走した嫁を足で踏んで、攻撃を命令する。
「グアアアアアあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
バゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン! バゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン! バゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!
俺は両腕を十字にし、攻撃を耐えた。
「クソ! 攻撃が激しすぎて、何もできない!」
「もっとやれ! もっとやれ!」
ゲシゲシゲシゲシ。
「グアアアアアあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
ガシ。
「え?」
白衣の男が暴走した嫁に捕まれた。
「な、何をやっているんだ! は、放せ!」
6本の腕に捕まれた白衣の男はもがいた。
逃げられない。
10個の目が白衣の男を見つめた。
「ひぃ!」
白衣の男の顔から血が引いて、青白くなる。
体がガタガタ震え、冷汗が止まらない。
「な、な、な、何しようとしてるんだ!? ぼ、ぼ、ぼ、僕だぞ!!! お、お、お、お前をその姿にしてやったのは、ぼ、ぼ、ぼ、僕なんだぞ!!! か、か、か、感謝されても、そ、そんな、は、反抗的な、こ、事、ひぃ!!!」
捕まえる手に、少し力が込められた。
「や、や、や、やめてください! お、お、お願いします! な、な、な、何でもしますから!!! お、お、お願いしますううううううううううう!!!」
白衣の男は絶体絶命のピンチだ。
だが、
「今が勝機! くらえ! チート能力ッ!!!」
しーん。
暴走した嫁は無傷だ。
「そんな!? チート能力が効かないだと!?」
「な、な、な、なんだってええええええええええええ!!!?」
白衣の男は6本の腕の中で、涙と鼻水を流す。
チート能力、チート能力、チート能力、チート能力。
「チ、チ、チ、チート能力が、効かないよおおおお!!! うわああああああ! おかあちゃあああああああああああああああああああん!!!」
バケモノが大きく口を開けた。
「ま、まさか・・・!?」
「メインディッシュはお肉らしいぞ」
「お肉うううううううううううううう!!!?」
「特に人間が良いらしい」
「それって君だろ!?」
白衣の男を必死にもがいた。
腕から抜け出せない。
「こんなはずじゃなかった。こんなはずじゃなかった! 僕はこのバケモノで君を倒すつもりだったのに! こんなの計算外だああああッ!!!」
バケモノの口からダラダラ涎が落ちた。
白衣の男がバケモノの口に近づいていく。
「計算外計算外計算外計算がイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!」
パク。バキバチュ。ギチギジ。ゴクン。
白衣の男は食べられた。




