第8話 今語られる制作秘話
「僕は特等席から、戦いを観戦させてもらおう。とう!」
白衣の男はジャンプして、暴走した嫁の頭に立ち、腕を組んだ。
「さあ、君に愛する人を止められるかな?」
「やってやる! チートの・・・」
俺がチート能力を使おうとした瞬間、暴走した嫁が一瞬で俺に接近した。
「なっ!?」
バゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!
「グハアアアア!」
俺は暴走した嫁にパンチされた。
吹っ飛んで、入り口の大きな天使の石像に激突し、大きな天使の石像が壊れる。
ガラガラガラガラ。
「いててて」
俺は瓦礫の中から、体を起こす。
「なんて・・・パンチだ・・・見えなかったぞ・・・」
「マッハ8のパンチを食らって生きているなんて、君もチートだなあ。アーハッハッハッ!!!」
「・・・・・・これが暴走したチート能力者の力か」
「グアアアアアあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
ビリビリビリビリ。
空気が震える。
「白衣の男! いったい嫁に何をしたんだ!?」
「クックックッ。アーハッハッハッ!!!」
「言え!」
「いいだろう」
白衣の男はメガネをクイッてした。
「とある研究の最中のことだ。僕は偶然、テレ朝のスーパーヒーロータイムで、敵の幹部が瀕死の敵に何かして巨大化させるヤツに、そっくりな薬を作り出すことに成功したのだ!!! この暴走薬をねッ!!!」
「な、なんだと!?」
「すごいだろ?」
「ああ。でも、巨大化したのに、服が破れてないのはどうしてなんだ!?」
「馬鹿かッ!?」
「え?」
「服が破れてないのは、暴走薬の作用で、着ている服も一緒に大きくなるからだ! だってそうだろ!? スーパーヒーロータイムで巨大化した敵が破れた服で戦っているのを見たことある!? 裸の巨大化した敵がロボットと戦っているの見たことあるの!? ないでしょ!? 僕はちゃんと言ったよね!? テレ朝のスーパーヒーロータイムで、敵の幹部が瀕死の敵に何かして巨大化させるヤツに、そっくりな薬を作り出すことに成功したって!!! 敵ってのはね! 服が破れるんじゃなくて、戦いに敗れるのッ!!! 分かったッ!?」
「分かった」
分からない。
俺は考えた。
逃げるべきか?
「グアアアアアあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
暴走した嫁は大聖堂を壊しまわっている。
ダメだ。
こんなバケモノを野放しにしては、多くの人が犠牲になる。
「これ以上の破壊は許さない! 暴走した嫁は俺が倒すッ!!!」
俺は暴走した嫁を睨みつけた。




