協力者
無事に逃げ出したベースの騎士達と港にある倉庫で合流した。
その中に、
「よう」
「何でいるの?」
不機嫌な店長の声。
「あ。どうも」
宗士君がいた。
「お。千早もいるんか」
「手は多いほうがええやろ」
月明かりの元、不敵に微笑む姉ちゃん。
「随分強気な女だな」
振り返ると、いつかの槍を携えた男が立っていた。
「あれ? アンタも?」
「知り合いか?」
白石の一件を話す。
「何や。その時の」
「こっちは始めましてだな」
自己紹介を終えて、
「ていうか、コレで全員?」
見渡しても二十人もいない。
そして、店長の言葉に答えない大佐。
「では、これからの行動についてですが」
「その事で一つ提案が」
手を上げた姉ちゃんに視線が集まる。
「何でしょう?」
「多分、無事なのはここにいる人数だと仮定してなんですけど」
仮定。といっても待ってもこれ以上は来ないと言う雰囲気がこの場所に漂っている。
「もしそうなら、協力者に応援を頼む事は出来ないんですか? 騎士団本部に増援を頼んでもその情報が流れたら同じ事になるし」
「確かに。増援の規模、入国ルート、配置。それらの情報が渡ってしまっては意味無いですね。そう考えると協力者に頼むのは良い判断かも知れません」
騎士団内にスパイがいる。前提に誰も口を挟まない。
的確に騎士団のベースを攻撃されれば否定する材料は無いよな。
「分かりました。応援を要請しましょう」
時計を見て、
「日が昇るまで時間があります。それまで休みましょうか」
「ふ〜。疲れた〜」
壁にもたれて上を見上げる店長。
「気付いた?」
「何に?」
大佐達を見てる姉ちゃん。
「協力者の事」
「後で連絡取るんだろ」
「そうじゃなくて。言うてなやろ。その組織の名前」
「うーん」
言われて見れば。言って無いよな。
「何でだと思う」
「それは」
幾つかあるが、
「この中にそのスパイがいるって疑ってるのかもね」
「もしくはソイツに情報を流しているヤツか。って事やろ」
宗士君が俺の隣に座る。
「流すって誰に?」
「スパイって自分で情報を集めてるって訳でも無いやろ」
「何言ってんの?」
「え〜と、つまり」
どう言おうか考えている宗士君。
「例えば、アイツ」
中村君を指差して、
「アイツが『上』に報告を入れるだろ」
「うん」
「もし、ソイツの上司がスパイだとしたらって事だな」
「そう言う事か」
なるほど。
「でも、それだとしたらかなり上の立場って事じゃないですか?」
「事を起すまでに信用を得ないといけないし随分労力を掛けるね」
「それ以前に、それなりの能力がいるな」
確かに。
「ま、そうじゃない可能性もあるしな」
「どっちなのよ」
「どっちも可能性としてどっちもある。って事やろ。どっちでも良いように対策しといて損はないし」
なるほど。そうなると、
「そうなるとスパイはどうやって情報を集めてるんでしょうか?」
三人の目が俺に向く。
あれ? 何か変な事言った……?
「「「はぁ〜」」」
三人が大袈裟にため息をつく。
「こんなに」
「アホな」
「社員だったとは」
三人の言葉が見事に繋がった。
「話聞いてたか?」
「え。どうしてですか?」
「この中にスパイがいたとして、もしソイツに行かせたらどうなる?」
それは、……勝手に情報が入ってくるよな。
「あ」
「で、怪しいのは通信担当かその上司かもって事を話してるのよ」
「分かったか。アホ」
こつん、と頭をこつかれる。
「じゃ、その場合はこっちの動きはバレる、って事ですよね」
「バレない可能性もある。ちょっとやけど」
「一応、警戒だけはしとけ」
「じゃ、とりあえず俺達四人は大丈夫やろうし、交代で休むか」
「アンタがスパイじゃ無いと言う保障は無いんだけど」
店長が宗士君の言葉に反応する。
「ま、俺の能力からすれば一番先に声を掛けて来るやろうけど」
そう言うって事は、
「掛けられなかったんでしょ?」
「向こうにつく理由は無いしな」
「いや、そうじゃなくて、声掛からなかったんでしょ」
「こっちの方がお得意様やし」
「私の話を聞け」
「というわけで先に寝てええぞ。千早も」
指差した先の姉ちゃんはすっかり寝息を立てて夢の世界へ。
「何てベタな……ここは流石と言うべきか」
「嫌なら交代するか?」
「嫌よ。お休み」
「二時間で交代」
宗士君の最後の言葉は聞こえたのかは微妙なタイミングで目を閉じた店長。
薄暗い倉庫からでると白み始めた空がやたら眩しく感じられた。
「ふわぁ〜」
思わず欠伸が出る。
「おい。もうちょっと緊張感ってモンが無いんか?」
「だって」
時計を見る。
交代の時間になった時に起しても起きなかったそっちの所為で俺は寝られなかったんだから。
ちなみに店長は今も夢の世界にいる。
「ええな〜。ちゃんと寝れて」
恨みがましい宗士君の言葉にも、
「さ、行こかっ!」
明るく無視する姉ちゃん。
「千歳」
目を閉じ、今にも寝てしまいそうな宗士君。
「何ですか」
同じ様な状態の俺。
「大変やな」
心に染みるその一言。
そして意外な待ち合わせ場所。俺達の行きつけの喫茶店レスト。
「眠……。千早。来たら起して」
「俺も、ちょっと寝る」
そのままテーブルに突っ伏してしまう。
「分かった。来たら起すから」
遠ざかる意識の中でそう聞いた。
「冷たっ!」
「うわっ! 痛っ!」
突然頭に何か冷たい物がかかった。
そう感じた瞬間にガバッと飛び起きて、立ち上がる。
その勢いで椅子が倒れ、俺の声で店中の目が俺に集まる。
「起きた?」
目の間に水が半分ほど入ったコップを持って笑っている姉ちゃん。
そして、俺が飛び起きた時に押し倒された宗士君が立ち上がる。
「痛った〜。何? 何があったん?」
肘を押さえながら辺りを確認して、目の前で笑っている姉ちゃんを発見。
「お前か」
「違う違う。アンタを倒したのは」
指差すのは俺。
寝ぼけた目で俺を見て、
「……何で濡れてるん?」
頭をポリポリ掻いている。
「さぁ?」
自分でも分からない。多分姉ちゃんが関係しているのは間違いないと思うのだが。
「さて、二人が起きた所で」
あれ? 姉ちゃんの隣に知らない男が座ってる。
「誰?」
「待ち人」
……
あ。そういえば。俺達がここに来た理由は、
「スマン。ちょっと待っててくれ、顔洗ってくる」
宗士君の続いて俺も洗いに行く。
席に戻って来る。
「まず 僕の事は『りっつん』と呼んでください」
……。
「りっつん……ですか」
コードネームにしては……何とも。センスを疑うな。
「で、早速だが」
本題に入る。
「その前に。失礼だけどあなた達の事は信用しても良いのですか?」
ま、当然の事だよな。
「大丈夫よ。とりあえず私達の事は信用して」
俺達を眺めて、
「分かりました」
「じゃ、本題に入るわよ」
「なるほど」
「そう言う訳やからそっちからも人を出して欲しいんやけど」
「状況が状況ですから『こっちの上』もそれに答えると思いますけど」
「それは良かった」
「で、そのスパイの方の情報は?」
「それは大佐が調べる事やし。そっちもそれに関する情報があるんとちゃう?」
「そうですね」
あっさりと認めた。
「そこ辺の事ももう少しで確証が得られると思います」
「凄いな。騎士団の内部事情にまで入り込めるなんて」
「凄くないですよ。こっちのスパイが優秀なんで」
「それはどっちに潜入してるスパイの事?」
「無論、永遠の王ですよ」
その微笑みは疑わしい。
「じゃ、大佐によろしくお伝えください」
席を立つりっつん。
「応援はいつ位になる?」
「そうですね」
店を見渡し、
「じゃ、とりあえず一人は合流させましょう」
「一人?」
「ええ。僕の裁量じゃそれが限界ですね」
「何や、もっと上の立場かと思ってたわ」
「はは。殆どはスパイに行ってるし、それ以前に僕にはそれ程の人数を取り仕切る器量は無いですよ」
「ま、詳しい事は今夜にでも」
コップについた水滴で待ち合わせ場所『リヴェンス湖』と書いた。
「では」
優雅に立ち去るりっつん。
「おい」
「何?」
「時間……聞いたか?」
「あ」
時間は午前十時。
「ここから倉庫に寄って大佐に会って話しても……リヴェンス湖までは大体」
「一時間……半位か」
「たっぷりと寝れるな」
「お。そやな」
そう考えると、
「よし、早よ行こ」
脱兎の如くレストを出る。レジを通り過ぎる直前、
「おい。お前等!」
レスト店長の声が後から聞こえる。
「ツケでっ!!」
そう言い残して倉庫に向って走り出す。
倉庫に戻って大佐に事情を話し、リヴェンス湖に向う。
当然、店長を叩き起す。
「で。何処行くって?」
たっぷり寝ていた店長に運転を任せた。
「リヴェンスでこっちに協力してる奴等と会うんや」
「へ〜」
まるで他人事の様に答える。
「お前がたっぷり寝てる間に事態は進んでるんやぞ」
「別にアンタが何かした訳じゃないじゃない」
「ま、まぁ、そやけど」
眠気の所為なのか、イマイチ元気が無い宗士君。
店長と姉ちゃんのアニメトークで車内は異常に盛り上がった。
俺と宗士君を無視して。
「おい。起きろ」
……
「ん」
揺すられる感覚で目を覚ます。
寝ぼけた頭で辺りを見渡す。夕日に照らされている湖。
えっと……確か、
「あ。もう来たの?」
ここで待ち合わせてたんだ。
目を擦ると欠伸が出た。
「まだ。時間指定は無かったけど、まだ来んやろ。とりあえず顔でも洗って来い」
「そこのバカも連れて行け」
宗士君を起して、顔を洗いに外に出る。
「う〜ん」
顔を洗い、固まった体を伸ばす。
「はぁ。よぉ寝た〜」
ベンチに座り、缶コーヒーを飲む。
首の骨がポキポキなる。
「凄いな。千歳」
「あ。聞こえた?」
「俺も鳴るかな」
手を使って首を捻る。
いや。そんな負けず嫌いを発揮しなくても。
日が沈み、夜。
「そろそろかな」
車に戻り、外を窺う。
人通りは無い。誰か来ればすぐに分かる。
「お。来たか」
姉ちゃんの声に振り向くと、確かに人影が見える。
その影はよろよろと右に左に揺れている。
「酔っ払いか?」
「何時だと思って」
そこで言葉が途切れる。
ぼんやりと見えたその顔は俺達が良く知っている顔。
「しのぶっ!」
車から飛び出し駆け寄る。
「あ、はは。……お待たせしました」
力無い笑顔。
手で押さえている腹部からは赤い染み。
「じゃ、しのぶが……?」
意外なような当然の様な。そんな感じ。だが、そうも言ってられない状況だ。
「すぐに病院にっ!」
「救急車……はマズイか」
そうなると俺達が乗ってきた車しかない。
「すぐに病院に連れて行くから」
「よろしく」
店長の声に親指を立てて答える。
どこにそんな余裕があるのか。
叶さんを車に乗せて、
「やっぱりこういう展開ですか?」
二人組みの男がやってきた。
「ま、こっちの思う通りで良いじゃない」
明らかに敵意を持っている。
「早速で悪いが」
構えから攻撃。その動作に無駄がない。
叶さんを抱えている姉ちゃんを庇い攻撃を防ぐ宗士君。
「さて」
「先に行くぞ!」
「おう。お前も先に行け」
「でも」
「アホ。こんな奴等一人で充分や」
声は笑っているが、雰囲気は戦闘態勢に入っている。
「おい! 早よ」
「じゃ、後で」
「負けんなよ」
「はは。誰に言ってる」
宗士君の言葉を聞いた後、車が発進する。
「さて、伊達男。俺達に勝つつもりか?」
「言うたやろ。一人で充分やって」
間合いを詰める。
二人の武器が光る。
レーザー軌道に躊躇いがないな。
流石、地下組織。
この感じ、緊張感……久しぶりやな。
一人の武器は、尖端が三つ光っている。
もう一人は……。
飛来音が迫ってくる。光りの軌道と音を頼りに避ける。
体を通り抜ける光。真っ直ぐに戻る光。
シールドか。珍しいな。
……ま、どうでもいいや。
もう一人の男が突き出す。
避けて、踏み込んで、チャクラムを握りしめて振り抜く。
手には鈍い衝撃。
巻き戻されたシールドを打ち払い、左手で矛を薙ぎ払う。
男の顔が驚きに満ちる。
無防備なその顔に左足を蹴り上げる。
空を斬る足。
そのまま一回転。
「はは。貰った」
まったく、シールドは巻き戻せるからいいよな。チャクラムは弾かれたら拾いに行かんとアカンし。
背中に迫るシールドを、
「よっ」
体を捻って避け、着地。
すぐに攻める。
突き出される矛。確かに速いが軌道が読みやすい。
体をずらして避け、チャクラムを投げる。狙いは、
「まず、こっち」
シールドを巻き戻すより速くチャクラムがヒット。
一歩で方向転換してシールドを持った男に向う。
横から向ってくる矛を飛び越え、
シールドを持った男に向う。
すでに巻き戻っていたが、この距離なら接近戦になる。
相手より速く手を出す。
パンチは空を斬る。続けて攻める。
気をつけるのは左手のシールド。それ以外なら死ぬ事は無い。後は、背後からの突き。
何て思ったそばから!
気配を感じ、反転。ギリギリで避けられた。
更に一歩下がって二人に対峙する。
距離は二メートル位かな。離れたらこっちが不利やな。チャクラム片方。向こうに落ちてるし。
「さっきの女は歯ごたえがなくてな。物足りなかったんだよ」
矛を持った男が喋り始める。
「俺達二人を相手に余裕を見せて子供を庇うから隙なんか作るんだよ。はは。それで死にかけてちゃアホだな」
……
「ふ」
唇を湿らせて一息入れる。
突き出される矛。長柄だから突き以外の動作が大きくなる。だから突きに頼る。
したがって最小の動きの突きにさえ注意しておけばこの男に関しては問題ない。
左手で軌道を変えさせて、二人の間に入る。
視線をシールドの方に向けて、
そのまま駆けて間合いを詰めて、渾身の力を込めて矛の男の顔面に肘打ち。
「ごっ!」
振り抜いた勢いのまま、チャクラムを投げる。
同時に射出されたシールドとチャクラム。
互いに弾く。
弾かれたチャクラム。空中でそれを取り間合いを詰めて、
シールドが巻き戻るより速く右手を振り抜く。
「我慢すんなや」
確かな感触が手に残っているのに、男達は立ち上がる。
目にはさっきよりも殺気が篭っている。
……
洒落とちゃうぞ。
そ、そんな事よりどうする? 流石に同じ手は通用せんやろうし。
どうしようか。
等と考えていると、
矛が突き出される。
スピードは少し落ちたな。痛みか傷の所為で踏ん張れないのか。
矛の後からの殺気。こっちの方が注意が必要か。
今まではそれを抑えていた殺気。それを隠す事をしないのは余裕がないのか、頭に血が上ったからなのかは分からないが、
俺としては向こうの狙いが分かるから利用させて貰おう。
シールドが殺気を放ちながら攻撃して来ないのは俺の隙を狙っているからなのは間違いないだろう。となると、矛の動きは牽制。と見ている。
しかし、矛の方も自分で決着をつけようとしている。
二人は連携が取れない。
ここで俺が隙を見せれば、二人は同時に俺を狙う。
そこに連携は無い。
一歩二歩、三歩下がって矛の間合いから外れて、体勢を崩す。
すかさずシールドが飛んでくる。同時に矛も前に出てくる。
お互いがお互いの動きに一瞬止まる。
思った通り。どっちが速い……。
シールドの方が速い。シールドを避けてワイヤーを掴んだ瞬間、『あの言葉』が頭に浮かんだ。
ワイヤーを振り回してシールドの軌道を変える。当然、矛の方に。
矛に突き刺さるシールド。これで二つの武器を封じた。
矛を持った男が呆気に取られた瞬間に男の顎を蹴り上げる。
俺、矛、シールドを持った男。三人が一直線に並んだ。
倒れる男が死角となって判断が遅れたのだろう。
弧を描いて、
「が、っ」
苦しそうに喘ぐ声。
近寄ってチャクラムを首元に当てる。
「矛盾。て知ってるか?」
「宗士君。大丈夫かな」
遠く離れた公園を見る。
「大丈夫やろ。宗士やし」
「そーそー。バカは死なないって」
……酷い言われ様だが、信じてるんだな。
確かに宗士君が負ける訳無いよな。
「それよりも」
叶さん。
今は目を閉じて痛みを堪えている様に見える。
「もうすぐ着くからね」
店長がハンドルを切ってアクセルを踏み込む。
「しのぶ。大丈夫ですか?」
叶さんのケータイでりっつんに連絡を取った。
近くに居たのかすぐに来てくれた。
「で、そっちはどうなの?」
「大丈夫ですよ。『上』も応援を出す事を了承しました。規模などはスパイの情報待ちですけど」
「情報?」
「ええ。向こうの狙いが分からない事には手の打ち様が無いでしょう」
「それも大事だろうけど、こっちに入っているスパイの情報は?」
「それも含めて。もう少し時間が掛かりますね」
「こっちの情報が流れたら。同じ事の繰り返しになるし」
叶さんが襲われたのはこっちにスパイが居る事を証明する事だな。
「じゃ、あの場所にスパイが居るって事じゃ」
「間違いないな。じゃなきゃタイミングが合いすぎてる」
「向こうは大丈夫なんですか!?」
「やれやれ」
「余裕ですね。大佐」
「ま、それなりに経験してますから」
すっかり囲まれている。
「で、他のメンバーは無事に逃げられたでしょうか?」
「大丈夫でしょう。残っているのは私達三人だけです」
目の前には二、三十人の敵。
「では、逃げましょうか。本多さん、行けますか?」
「嫌でも行くしか無いだろう」
「では」
まず、私が剣を構え突っ込む。
何も全員を相手にする必要は無い。
一人を斬り上げる。
そのまま右に薙ぎ払う。
一人一人の力量は大した事無い。
「このっ」
後からの殺気。
振り返る前に、
私の頭上を風が通り、衝突音の後に殺気が消えた。
「止まるな!」
大佐の声に足を動かす。
「先に行け」
「すいません。お願いします」
前に私、その後に大佐。後に本多さん。
数は厄介だが、本田さんの力量なら大丈夫だろう。
「ま、向こうは大丈夫だろ」
のんきにジュースを飲んでいる店長。
「それより、こっちの方がヤバいんとちゃう?」
「こっちも大丈夫ですよ。ここは僕達に協力してくれてる所だし」
「なら、大丈夫やな。腹減った」
「そういえば、宗士君は?」
あれから二時間近く経っている。
「誰か、宗士君に連絡した?」
三人を見渡す。
「僕は連絡しようにも番号知りませんから」
「私も」
「あ! ケータイ忘れたっ!」
誰も取ってないの?
宗士君。今何処にいるんだろう?




