初めての夜
「でねでね!その子がね!」
ーーあぁもう帰りたい…
同室のネラの話はマシンガンの様に永遠と続いていた。これがマシンガントークなのかと、サーラは初めて思い知った。
ーー夕食後
(何も出来なかったわね…)
結局サーラはあの後もずっとネラの話に付き合わされており、身動きが取れていなかった。
(まぁ、入寮の予定だけだったし、別にいっか)
そう自分を納得させながら、ネラが風呂に入っている間に残りの荷解きを済ませている。話を聞きながらも荷解き自体はしていたのだが、早くは出来なかったので少し残っていたのだ。
「えーと、これはこっちで…あとは、これだけね」
そう言いながら彼女が取り出したのは銀色のネックレスだった。
「これは、枕元にでも置いておくかな」
そのネックレスは、村で、大切な友達ーーアレクが誕生日にと最後に渡してくれた大事なものだった。
「元気にしてるかな……」
サーラは少しホームシックの様なものを感じながら寝っ転がった。
(私…上手く出来るかな……)
サーラの転生前の記憶は徐々に薄れてきていた。
剣聖の能力を授かったとはいえ、心はまだ15歳の少女なのだ。
つまり、ここにいるのはただの15歳の少女、サーラだった。
そんな思いを抱えながら、サーラは横向きで眠りについた。
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