タカの森9
♢♢♢タカの家♢♢♢
タカの家に動物や虫達がたくさん集まりました。
ミミやフミスケも戻ってきました。
タカ「帰ってきたかー宴会するぞー」
鳥「ミミ、あの後大丈夫でした?」
ミミ「うんっ大丈夫!氾濫しないように、下流の海につながる大きな川まで誘導しといたよー」
鳥「すごいな!」
ミミ「えーーーっへん!」
フミスケ「ミミっお疲れ様っどうだったっ話し聞かせてっ」
ミミ「よかろう!まずはバナナじゃ」
大きな足音が聞こえます。
クマ「フミスケ!フミスケっ嵐吹き飛ばしたの?」
フミスケ「うんっ」
カラス「どーやって?」
フミスケ「風を描いたんだよ」
クマ「風を!」
ミミ「みんなで飛んでみる?」
クマ「飛べるの!!」
ミミ「仔鹿も飛んだよ!」
仔鹿「はっお呼びで!」
ミミは仔鹿にまたがりました。
ミミ「でわっフミっ!!」
フミスケ「はーい!じゃーいくよー」
フミスケは風を描きみんなを空へ飛ばしました。
♢♢♢空♢♢♢
森を抜けたその瞬間、視界が一気に開けました。
下には、どこまでも続く緑の森。
そしてその先には、果てが見えないほど広がる青い空。
右を見ても、左を見ても、振り返っても
そこにあるのは、どこまでも澄み渡る青。
足元には森があり、
その上には、何もない空が広がっている。
タカ「おおーー」
鳥「一瞬で空ですねー」
クマ「わわわわわ」
ギギ「クマっ力抜けっなにもしなくても飛んでるから」
タカ「クマっ目をつぶれ」
クマ「おうっううう」
タカ「ゆっくり目をあけて、空を地平線を見ろっ」
クマ「お、おうっ遠くだな」
タカ「どうだっお前の親父が見た景色だ」
クマ「おうっ」
タカ「すごいだろっ魔法なしで兄貴は空飛んだんだぞっ」
クマ「…お、おうっ」
鳥「偉大ですね」
タカ「兄貴は青空みてない…か、じゃクマっ親父超えたな!ブァハッハッハッ」
クマ「うん!いつか自慢するよ!この景色!」
ギギ「いい景色だねーうちの森はっ」
遠くからカラス王の声が聞こえます。
カラス王「おーいっ」
タカ「おうっカラス王っ今から宴会だぞ」
カラス王「師匠っ宴会って…嵐消したの師匠?」
フミスケ「あっ僕です…」
カラス王「フミスケかぁーカラス王国大騒ぎでさー、まったくタカ一家は退屈しないねー」
フミスケ「嵐は消せるのに…」
タカ「……」
クマ「慣れたー空すげーーー」
ミミ「仔鹿走れーハァっ」
仔鹿「はいっミミ様っ」
仔鹿は空を走り、駆け抜けました。
しばらくみんなで空を楽しみました。
タカ「そろそろメシにするかぁ」
鳥「宴会しましょう」
カラス王「食べ物たくさん持ってきたぞ!」
タカ「リンゴでカンパイだなクマっ」
クマ「うんっ」
♢♢♢タカの家♢♢♢
タカ一家は皆の力で嵐を乗り切りました。
その夜は、森中の仲間を集めて宴会が始まりました。
「カンパーイっ」
タカ「みんなっおつかれ!無事でなによりっ」
ミミ「へっへっへっ!タカ一家最高なりっ」
鳥「フミスケ君が、嵐消した事はびっくりした」
タカ「やるじゃねーかっフミスケっ」
クマ「親父が見た景色も見れたしなっ!すげーなフミスケっありがとう!」
フミスケ「え!こっちこそ…ありがとうっ」
クマ「親父にカンパイしてくれよ!フミスケ」
フミスケ「喜んで!クマの兄貴にっカンパーイ!」
クマ「カンパーイ!」
鳥「あのミミが魔法使えるなんて…」
カラス王「えっミミがっ魔法!マジっ」
タカ「凄かったぞ、強くなった」
ミミ「フッフッフッ、ミミ最強なりっ」
ミミ「遅れちゃったけど師匠に紹介したい人がいる」
タカ「おうっ誰だ」
ミミ「月さんー!前話してたタカ一家だよっ」
鳥「…つ、き?」
フミスケ「あー月さんかぁ」
ミミ「やっと夜になって月さん見えるから紹介しないと」
フミスケ「確かにっナイスミミっ」
タカは食べていたリンゴを置いて、立ち上がり空を見上げました。
タカ「ミミがいつもお世話になっています。師匠のタカです。」
続いて1人づつ立ち上がっていきました。
鳥「先生の鳥です。」
クマ「家族のクマです」
ギギ「同じくギギだ」
仔鹿「ミミ様の第1家来、仔鹿です」
虫達「友達でーす」
動物達「弟分ですっ・友達ですっ・お姉さんですっ」
フミスケ「おーい月さーんっ照れないでおいでーー」
全員の挨拶が終わる頃、
月の輝きが増し、空からたくさんの銀の糸が降り注ぎます。
そして、それぞれの手のひらに静かに降りました。
みんな「うわぁーキレイー」
タカ「タカです。よろしくっ」
ミミ「みんなよろしくっだって」
タカは大きく頭を下げました。
タカ「ミミをよろしくお願いしますっ」
空から降ってきた、銀の糸はタカの周りに集まりました。
ミミ「わかりましたって」
銀の糸はそのまま増え続け、丸い毛糸の塊のようになりました。
ミミ「新技だー練習してたんだね月さん!」
月さん「フフフっ」
タカ「よしカンパイだーー」
みんな「おおー!」
「カンパーイっ」
雲ひとつない夜空には、月が明るく輝き、月から繋がる銀色の糸が月明かりに反射して、タカの森を優しく照らしていました。
木々の間を吹き抜ける穏やかな夜風が、葉をさらさらと揺らします。
宴会も落ち着き、静寂に包まれた森には、心を落ち着かせる穏やかな時間が流れました。




