フミスケ外伝⑥森からの手紙
おじい「ふーむ、困ったの」
おじいは街を歩きながら呟きました。
おじい「…バナナがない」
人間の街ではおじいがバナナをたくさん買っていくので、バナナ不足が発生していました。
街の子供「あっバナナおじいだーー」
おじい「おおっバナナおじいじゃよ、飴をあげよう」
おじいには変なあだ名がついていました。
村の人「おおーいつものかい?今日は少ししか取れなかったよ、バナナはカラス達の縄張りだからねー、すまないね」
おじい「大丈夫ですよ。いつもありがとう」
おじいは街の出口まで歩きました。
おじい「…」カラスの森か…行ってみるかの
おじいは街を出て、森へ一瞬で飛んで行きました。
♢♢♢カラスの森♢♢♢
おじいは森の中を探索しました。
おじい「おおー果物がたくさんっ!管理が行き届いているの」
カラスの森にはたくさんの果物や野菜がありました。
おじい「噂には聞いていたが…なかなかじゃ」
カラス「おいっ何をしているっ」
おじいはいつのまにか、カラス達に囲まれていました。
おじい「おおっカラスかぁ」
カラス「なんで言葉がわかる?」
おじい「魔法じゃ、すまぬがカラスの王様と会えんかの?」
カラス達の奥から、白いカラスが姿を見せました。
鳥「王様はいませんが…何用ですか?」
おじい「これはきれいなカラスじゃ」
鳥「…用件を聞いている」
おじい「バナナを分けてほしくての」
鳥「…それはできません、私たちの大切な食糧ですから、余裕はありません。それに人間の取り分は大量に渡していますが…」
おじいは照れながら言いました。
おじい「…それが…息子と娘が食べてしまってのぉ」
鳥「……」ミミみたいだなププっ
鳥「それでも渡せません。申し訳ありません。」
おじい「いやいや、すまんな。邪魔をした」
おじいは森を歩いて引き返しました。
鳥「…人間じゃないよな、空飛んでたしな…言葉も通じた…まぁ敵意はないか…」
カラス「歩いて帰るんですね…バレてないと思ってるんでしょうか?」
鳥「わからない、害はないだろう」
♢♢♢
おじいはしばらく歩くと、
休憩がてら石に座りながら考えました。
おじい「困ったの…どうするかの…」
「よぉーじいさん迷子か?」
おじい「なんとっ立派なタカじゃの」
タカ「何か困っているのか?」
おじい「言葉に出てたかぁ、恥ずかしいの、大丈夫じゃ」
タカ「そうか…腹減ってるか?」
おじい「…そうじゃのー減ってるの」
タカ「メシ食っていけよ」
おじい「…面白いの、ではご馳走になるかの」
タカはおじいを家に案内しました。
♢♢♢タカの家♢♢♢
タカ「まぁくつろいでくれっ!そこの地面の石の向こうは虫達がいるから入らないでくれっ」
おじい「虫?…わかった」
タカ「鳥ー鳥ーーとーーりーー」
鳥「うるさいっなんですかっ」
タカ「迷子だっメシみんなで食おうっ」
ギギ「とりとりっうるせーぞタカっ」
おじい「おおっギギっ」
鳥「あっさっきのっ」
ギギ「…サンタっなんで?」
タカ「みんなでメシ食おうっ」
鳥「ギギ?知り合い?」
ギギ「…友達だ」
鳥「…」なるほどっ神の類いですか
タカ「おーいメシ食おうよー」
鳥「うるさいっ…サンタ様、ギギの友達でしたか、先程は失礼しました。」
おじい「こっちこそじゃ!いろいろすまんな」
ギギ「さっき?なんかあったのか」
タカは大きく息を吸い込みました。
タカ「うるせーメシっ食うぞーー」
みんな「おおーーー」
みんなでご飯を食べながら話をしました。
タカ「息子と娘のためにバナナを探してるかぁ、鳥ーバナナ分けてやってくれ」
鳥「もちろんです。好きなだけ」
おじい「ありがとうっ助かるよ」
タカ「しかし、ギギとじいさんが知り合いとはなぁ、まぁゆっくりしていってくれ」
おじい「ありがとうタカっ…しかしここにはいろんな生き物が一緒に暮らしてるのぉ」
ギギ「すごいだろーだから食べ物がいるんだよ」
おじい「なるほどのー、大事な食べ物分けてもらうなら、ワシもなにかあげたいのぉ」
タカ「おおー食べ物がいいなぁ」
鳥「コラァ失礼でしょ、いいですよギギの友達なら気にしなくても」
ギギ「…そうだな…じゃあ鳥に文字を教えてくれ」
鳥「は?」
ギギ「いろいろ物入りだろ、文字書けたらいろいろ手に入るだろ」
おじい「確かに…魔法の靴下をプレゼントしよう!この靴下の中に手紙を入れてくれたら、必要な物を送ろうのぅ」
ギギ「おおー便利だなっ」
鳥「…文字ですか」
タカ「いろんな食べ物食べれるなぁ、じいさんよろしくっ」
鳥「えっ!」
ギギ「いいじゃねーか、お前頭いいしっ」
おじい「手紙のやり取りできるとワシも助かる」
鳥「…わかりました、サンタ様よろしくお願いします。」
おじい「よろしくのう鳥」
♢♢♢
こうしておじいがバナナをもらいに来て、鳥に文字を教えました。
鳥はすぐに文字を理解して手紙を書いたり本を読んだりする事ができました。
➖数ヶ月後➖
鳥「あっ手紙きてる…バナナですね」
ギギ「なんて書いてるの?」
タカ「虫達が食べるお菓子頼んでくれっ」
クマ「ハチミツもー」
鳥「わかりましたっ…あと本も」
鳥は手紙を書き靴下に入れました。
鳥「さぁーサンタ様が来ますよーバナナとリンゴ集めてください」
みんな「おおーー」
♢♢♢
サンタがお土産をたくさん持って森に来ました。
おじい「みんなー元気しとるかぁーお土産たくさんあるぞー」
鳥「いつもありがとうございます」
みんな「わぁーありがとう」
鳥「果物もたくさんあるので、帰りにお渡ししますね」
おじい「いつもありがとうっ新しい本も沢山あるぞ」
鳥「おおー楽しみですねー…んっ?」
鳥は本の中に何か挟まっている事に気づきました。
鳥はゆっくり本を開きました。
鳥「…これは白い…砂ですか」
おじい「…?!っ砂じゃなっ」
鳥「白い砂?海のとは違う感じが…」
おじい「これは砂漠の砂じゃな!」
鳥「さばく?」
おじい「白い砂しかない土地があるのじゃよ」
鳥「…なんとその砂ですか!」
おじい「うむ!この本はフミスケに貸しておったのぉ…」
鳥「…フミスケ…ああーご子息ですね」
おじい「…しかしフミスケは本を大切にするからのぉー…わかったっ!!ミミじゃっミミのイタズラじゃっ」
鳥「…ミミ?ミミとはご息女ですか?」
おじい「おおーそうじゃっバナナが好きでのー」
鳥「…ミミ」
ギギ「へっ…あのちっこいカメとちっこい筆は元気してるのかぁ」
おじい「元気っ元気っ今砂漠を冒険しとるぞ」
ギギ「そうかぁ元気で何より」
鳥「カメっ…サンタ様っミミとはカメでバナナたくさん食べますかっ」
おじい「おおーそうじゃ」
ギギ「いつも踊ってるな」
鳥「ギギっっミミを知ってるのかっっ」
ギギ「ここに来る前に世話になったからな」
鳥「た、た、たたかーっタカっーー」
タカ「ぶゎはっはっ!どーしたぁ鳥っ変な顔ー」
鳥「サンタ様はミミの親です。」
タカ「…!…プププっミミは陸カメだそー馬鹿だなー鳥はっ」
おじい「ミミを知っておるのかっ…タカっ!タカ…ミミの師匠か?おぬしは両手を広げてタカのポーズするかっ」
鳥「しますねっ」
タカ「…ミミの親は人間なのか?」
おじい「ミミは可愛い娘だが、血は繋がっておらん。しかもミミは海亀じゃ」
鳥「えっ海!み、ミミは元気ですか?ギギはミミといつから知り合いですか?」
タカ「落ち着けっ鳥…とりあえずみんなでメシ食おうっ」
みんなで昼ごはんの支度をしました。
♢♢♢
タカ「そうかーミミは元気かぁ」
おじい「今は砂漠の世界を冒険しとる」
みんな「…あのミミが」
鳥「…そうですか、フミスケ様と一緒に冒険ですか」
おじい「そうじゃ鳥っ!ミミに手紙書いてみてはどうじゃ」
鳥「!それは!いいですねーミミは文字読めるのですか!」
おじい「少しは読み書きできるぞ!」
鳥「あのミミが!なんと!」
おじい「フミスケかおるから大丈夫じゃ」
タカ「鳥ーー俺のことも書いてくれっ」
みんな「おれもー!私もー!」
鳥「では順番に」
鳥は長い長い手紙を書いておじいに渡しました。
おじいは鳥からの手紙をフミスケに送りました。
♢♢♢砂漠の家♢♢♢
フミスケ「おじいから手紙来たよ」
ミミ「バナナはっバナナ」
フミスケ「…うんっミミっ…鳥さんから手紙だよ」
ミミ「鳥っ!とりとりっ!なんでっ読んで読んでっ」
フミスケ「えーと….」
フミスケは鳥からの手紙を読んで聞かせました。
森の事や、タカやみんなの事、ギギの事、おじいの事、みんな仲良しになった事。
たくさんの言葉が溢れていました。
ミミ「…よかったっみんな元気なんだねっ」
フミスケ「おじいとギギとミミの師匠と先生が繋がってるとは!すげー面白いなぁ」
ミミ「よしっ記念に、ここの砂漠の砂を送ろう」
フミスケ「砂の事…書いてあるよっミミっ!本に砂入れただろうっ」
ミミ「しらぬっラファかサハラでわっ」
2人を睨むフミスケ
ラファ「私、本見ませんっ筋肉以外興味ありませんから」
サハラ「俺も違うぞっ」
フミスケ「…2人とも違うみたいだけど…」
ミミ「…証拠が揃ったようだな、ミミが犯人だっ」
フミスケ「コラーーー」
ミミ「ぎゃーーー」
♢♢♢砂漠タカの森♢♢♢
澄み渡る青空の下、やわらかな風に包まれた木々が、静かに葉を揺らしていた。
鳥はゆっくり風に吹かれながら、手紙を読んでいた。
鳥「…ふふふ、ミミ怒られたみたいですね」




