砂漠の世界16
➖朝➖
フミスケ「ミミー起きてっ少しずつ荷造りするよっ」
ミミ「むにゃ?バナナはおーけーー、あとはフミがやればいいのでは?おやすみ」
フミスケ「……」
フミスケの冷たい視線を感じ取り、ミミはバナナを食べながら荷造りしました。
ミミ「ちえーーー」
フミスケ「でかいちぇっ」
ミミ「ササササっファサッ…ムニャムニャ」
ミミはこっそりお布団に戻りました。
フミスケ「…」
フミスケは風を描きました。
ミミ「ギャーー布団がっぐぬぬっ」
フミスケ「…」
ミミ「ぐぬぬっ…このまま寝るのみっ!やーー」
ミミは床に仰向けになりました。
フミスケ「えいっ」
ミミ「うわーーー風を描くとは卑怯なりっ」
風に乗ってミミは片付ける部屋へ戻されました。
ミミ「ぐぬぬっ」
♢♢♢砂漠♢♢♢
その頃、ラファとサハラは砂漠を歩いていました。
サハラ「ラファー、村の皆んなにラファの事伝えに行こうぜっ」
ラファ「そうですね!挨拶は大切です。行きましょう」
サハラとラファは村へ向かいました。
♢♢♢村♢♢♢
村の人達に挨拶をしました。
ネズミおばぁ「…本当かい!ラファありがとうっ」
話を聞いて村のみんなは大喜びです。
ラファ「私は雨、雷、風を使えます。この地で私らしい生き方ができると思いました。これからっよろしくお願いしますっ」
サハラ「よろしくっ」
村の皆も拍手でラファの移住を喜びました。
♢♢♢
サハラ「じゃー家戻ろうぜ」
ラファ「みんな喜んでくれてよかった」
サハラ「今日はみんなで昼メシなに食べよう」
ラファ「また雲ケーキ食べましょうか」
サハラ「いいねーよしっ昼は雲ケーキだぁ」
2人が家に着くとサハラの家しかありませんでした。
サハラ「あれ…家がない?フミスケたちは」
「ここだっ」
サハラ家の屋根の上から声が響きます。
ミミが逆光を背負って登場しました。
ミミ「ここだっサハラ!ラファっ!はいっ…はいっ今っ…フミスケっはいっ…」
フミスケ「あっはいはい」
サハラ家の裏からフミスケの声だけ聞こえました。
ミミはフミスケが描いた風にのってサハラのところに降りてきました。
サハラ「ハハハっなんだなんだっ」
ミミ「ミミ達は冒険に出るっ」
サハラ「え?」
フミスケが家の裏から姿を現しました。
フミスケ「冒険行ってくる」
ラファ「…そうですか…気をつけて」
サハラ「……」
フミスケ「ありがとう、じゃまたなっ」
ラファ「フフフっ楽しんで、行ってらっしゃい」
ミミ「行ってきます。見送りはいらないから出迎えを派手にしてくれ!」
フミスケ「それもタカさん?」
ミミ「うむ!タカ一家はそうするのだ」
ラファ「わかりました」
サハラ「まてっ」
フミスケ「どうした?」
サハラ「…まて…待ってくれ…なんで?今日はみんなで昼メシ…なんで…」
サハラは目にいっぱいの涙を溜めて言いました。
サハラ「今日は…」
ラファ「…サハラ」
サハラ「…なんでっそんなあっさりなんだよっ」
フミスケ「なんでって…離れるのは距離だけだろ」
フミスケとミミは微笑みました。
サハラ「…!」
ラファ「落ち着いたら、またみんなで冒険行きましょう」
フミスケ「もちろんっ!またなっラファ」
ミミ「モグモグモグ」
フミスケ「じゃあまたなっサハラっ」
サハラ「…」
サハラは、涙を目からこぼさずに笑って言いました。
サハラ「…またなっ」
フミスケは風を描いてミミと船へ向かいました。
サハラはフミスケ達に背を向けて走り出しました。
サハラは大粒の涙を流して砂漠を走ります。
ラファも静かにサハラの横にいます。
砂漠の昼下がり
頭上では太陽が見守り、黄金色の砂は光を反射して、白く眩しく輝きます。
遠くの地平線は陽炎でゆらゆらと揺れ、空と砂の境界さえ曖昧になり、
乾いた風が「サァーッ」と砂丘を撫でていき
砂漠を駆け抜けます。
サハラは泣きながら風を追い越し砂漠を走ります。
足が砂を蹴るたびに砂が弾け、後方には長い砂煙が尾のように、高く高く舞い上がりました。
舞い上がった金色の砂は、風で空に流されどこかに飛んで行きます。
どこまでも続く青空。
果てしなく広がる砂の海。
サハラ達は、その真ん中を砂煙を引きながら笑って全力で駆け抜けていきました。
サハラ「…ありがとう、またなっ」




