危険な海峡⑥
海面が、不自然なほど大きく盛り上がり始めました。
ザッバァァーーン
エル王「フゥーお待たせ。準備ができたよ」
クジ子「パパっ」
エル王「たくさん話したかい?」
クジ子「話し足りない…また会えるミミっ!」
ミミ「会えるよー!今度クジラの国遊び行くよー」
フミスケ「うんっいいねー行こう!」
ラファ「クジラ国どんなだろう!」
クジ子「待ってるね、約束っ」
ミミ「うんっ約束!」
ミミは海に入りクジ子に抱きつきました。
ラファ「ではっ私も海へ」
フミスケ「消滅するよ!」
ミミは船に戻り、両手を広げます。
ミミ「出発ーー!」
エル王「ふふふっよしっみんなっしっかり船に捕まりなさい!」
フミスケ「しっかりっ!安全じゃないの?」
ラファ「筋肉がざわついていますよ」
ミミ「行くねー!じゃぁクジ子!またね元気でね」
クジ子「ミミも元気でねー」
フミスケ「エル王お願いします。」
ミミ、ラファ「しますっ」
エル王「うむ、クジラ国に遊びに来た時に、あらためてお礼をさせてもらおう!タカさんによろしくお伝えください。」
ミミ「はいっ」
エル王「じゃークジラ達が盛大に送るぞー。大きな渦潮で船が沈んじゃうから、ここで待っててね」
フミスケ「ありがとうございます」
ミミ「じゃクジ子またねー」
ラファ「引っ張るんですかね!タカさんみたいに!楽しみですね!」
クオオオオオオオォン
海面を泳いでいたクジラたちが、一斉に深い海へと潜っていきました。
ゴォォォォォ……
海の底から響く低いうなり声、
海面には無数の泡が湧き上がり、海そのものが大きく震え始めます。
次の瞬間
ブシュゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!
轟音とともに、とんでもない圧力の潮が船底へ噴き上がりました。
船は猛烈な水圧に押し上げられ、
ドォォォォンッ!!
一気に空高く打ち上げられました。
青い海がみるみる遠ざかっていきます。
フミスケ「う、うっわぁぁぁぁ!!」
フミスケは驚きコケました。
ミミ「わぁーーー!!」
ミミは目を輝かせながら歓声を上げています。
ラファ「ギャーーーー!!」
ラファは必死に船へしがみつきます。
船の着地点では、次のクジラがすでに待ち構えていました。
ブシュオオオオオオッ!!
再び巨大な潮吹きが天へ突き上がります。
船はその水柱へ吸い込まれるように飛び込み、衝撃を受けることなく、ふわりと着地。
その勢いのまま、さらに次の潮へ!
ブシュゥゥゥッ!!
また次の潮へ!
ブシュオオオオッ!!
クジラたちは息を合わせるように次々と潮を吹き上げ、船は白い水柱から水柱へと跳び移っていきます。
役目を終えたクジラ達は、順番に飛び跳ねたり潮を吹いたり盛大に見送りしています。
そして巨大な噴水が空へ続く道となり、船は海の上を飛ぶように駆け抜けていくのでした。
ミミ「わーーー空っ飛んでる!」
ラファ「着地がヒヤッとしますっ」
フミスケ「うんっ楽しー最高だねー」
ミミ「最高っ!ークォォーン!クォォーン!」
ラファ「私も筋肉が慣れましたね。フォーウっ!」
3人は空を跳ねながらクジラ達に手を振りました。
3人「ありがとうークォォーン」
最後の一頭が船を運び終わり、
その後もお互いの声が聴こえなくなるまで…
「ばいばいー」
「クォォーン」
広い海に響き渡りました。




