危険な海峡⑤
♢♢♢回想タカの森♢♢♢
クジ子「どうしようっあれ?あれ?ここどこだろう?泳いでも海に出ない!森ばっかり!」
クジ子はどんどん迷ってしまい森の中に入って行きました。
森の動物や魚に海を聞いても誰も知りませんでした。
森は大きな魚が川にいると大騒ぎになりました。
♢♢♢タカの家♢♢♢
慌てて鳥が帰ってきました。
鳥「タカ!タカっ森が騒いでるぞ」
タカ「何があったのか?」
鳥「大きな魚が川にいるらしい!」
タカ「大きな魚?迷子か?」
鳥「迷子…海から来たんじゃないか」
タカ「もうすぐクマが帰ってくる、クマも連れていくから合流しよう」
鳥「わかった、こんだけ騒いでるから誰かに案内してもらってくれ!おれは先に行って確かめる」
タカ「おうっ気をつけてな」
鳥は外に出ました
ミミ「ミミも行く」
ミミは小さい両手を広げて立っていました。
鳥「ダメだっ危ないから」
ミミ「ミミも行く」
タカ「…ミミ危ないぞ」
ミミ「ミミもタカ一家だ」
タカ「だってよ…鳥…」
鳥「…ミミっ背中乗りなさいっ」
ミミ「はい先生っ」
鳥とミミは飛んで行きました。
♢♢♢川♢♢♢
カラス「兄貴っあそこです」
鳥「…あれか」
ミミ「シュパーーンっ」
鳥「こらっ!ミミっ待ちなさい」
ミミ「こんにちはっ」
クジ子「うう…うう…だれ?」
クジ子は泣いていました。
ミミ「私ミミっあなたはっ」
クジ子「…私はクジ子よ」
ミミの後ろから急いで鳥が駆け付けます。
鳥「こんにちはクジ子さん、あなたはクジラですよね、迷子ですね」
クジ子「はい迷子です」
鳥「助けます、ここを動かないで少し待っててください」
クジ子「…はい」
鳥「ミミっここを任せます」
ミミ「うんっ任せて」
鳥「私は海までの道を調べます、タカがきたら縄を準備してクマに持たせろと伝えて」
ミミ「わかったよ」
鳥とカラス達は空に消えました。
ミミ「大丈夫だよ、帰れるから」
クジ子「ありがとう」
ミミ「ねぇ海ってなに?」
2人はいろんな話しをして友達になりました。
しばらくすると、走って近づいてくる大きな足跡と翼の羽ばたく音が響きます。
クマ「ハァハァハァっ」
タカ「ようっミミ楽しそうだな」
ミミ「あっ師匠!クジ子っタカ師匠だよ」
クジ子「こ、こんにちわ」
タカ「おうっこんにちは!クジ子っていうのか、よろしくな」
クジ子「はい…よろしく、お願いします」
ミミは鳥からの伝言をタカに伝えました。
タカ「聞いたか?クマ」
クマ「おうっ縄だね任せて!」
タカ「急ぎ準備するぞっ」
ミミはクジ子の横にピッタリついていました。
タカ「ミミっ!」
ミミ「はいっ」
タカ「クジ子を守れっ任せたぞ」
ミミ「はいっ」
タカとクマは森に消えました。
ミミ達はまたおしゃべりしました。
➖30分後➖
しばらくするとタカとクマが戻ってきました。
タカ「よー腹減ってないか?」
ミミ「減ったー」
タカ「バナナたくさんあるぞっみんなで食べよう!」
クジ子「…バナナ?」
ミミ「大丈夫だよ、パクっモグモグ、はいっ」
クジ子「ありがとうパクモグモグっ…おいしい」
ミミ「ミミが一口食べたやつは安全だよ、パクっはい!」
クジ子「パクっモグモグ」
ミミ「パクっはい」
クジ子「おいしーー海に無いー甘ーーい」
タカ「まだまだあるからなーたくさん食えよー」
みんなでご飯を食べました。
しばらくすると鳥とカラスが帰ってきました。
鳥「タカっ20km先にクジ子さんの父親がいるっ川の幅が足りなくて進めない」
クジ子「えっ!本当にっパパ」
鳥「エル王であってますね」
クジ子「はいっパパです」
ミミ「よかったね!」
クジ子「じゃ案内お願いします。」
クジ子は泳ぎだしました。
クジ子「…!」あれ?力が入らない?
ミミ「どうした?」
クジ子「…急に体…動かなくなって」
鳥は元気よくクジ子に話しかけました。
鳥「大丈夫だよ、ここは海水が薄いらしいから海に近づけば元気になるってエル王が言ってたよ。私達に任せてねクジ子さん」
クジ子「…はい」
鳥はクジ子から離れてタカに伝えました。
鳥「タカっ時間がないっ急ごう」
タカ「…時間がないんだな」
鳥「ああっ!準備できてるっいつでもいける」
クマ「クジ子ちゃん、体に縄つけさせてね」
クマは川に入りクジ子に縄をつけました。
鳥「分かれ道にカラスを配置してきたから、案内しながら俺とタカで縄を引く、クマは浅い川が何ヶ所かあるから岩をどかしてくれ」
クマ「わかった!先に行くっカラスっ案内よろしくっ」
クマとカラスは走って森の中に消えました。
タカ「よし行くぞっ!ミミはクジ子に乗せてもらっておしゃべりだっ」
ミミ「おおー」
ミミはクジ子の上で両手を広げました。
鳥「タカっ順番に引っ張っていこう」
タカ「いや、俺だけでいい任せろ、時間ないんだろ、俺が倒れたら後は任せる」
鳥「わかった!俺は全体の指揮をとる」
鳥は羽ばたき空に消えました。
タカ「よしっクジ子っ父ちゃんのとこまで頑張ろう」
クジ子「…はい」
タカ「スゥーハァーー」
タカは大きく深呼吸しました。
タカの全身の羽毛が一斉に逆立ちます。
タカの瞳が鋭く光り、
ただ真っ直ぐ見つめます。
バァァァッ!!
巨大な両翼を限界まで広げると、
一度、大きく羽ばたきました。
その一振りだけで風が吹き、川面が大きく波打ちます。
足には太い縄が固く結ばれ、
タカは鋭い爪でさらに縄をガシィッ!!と掴みました。
タカ「――行くぞ。」
羽ばたいた瞬間、衝撃波が四方へ弾け飛びます。
ミミ「うわぁぁっ」
タカ「しっかりついてこいよっ」
クジ子「はいっ」
羽ばたくたびに風が唸り、白い飛沫を何十メートルも巻き上げながら、タカは一直線に突き進みます。
ドドドドドドドド
ミミ「はわぁわわわ」
クジ子「はやーーい」
タカは普段飛ぶスピードと変わらない速度でクジ子を引っ張っていきます。
クマが先回りして大きな岩や木の枝を寄せていたのでタカはスピードを落とす事なく進んで行きました。
♢♢♢10kmほど進んだ川♢♢♢
ミミ「師匠っ!師匠!しっしょーーーうっ」
タカ「おうっハァハァすまんっどうしたっ」
ミミ「止まってっクジ子が動かないっ」
タカ「!」
タカはゆっくりスピードを落としました。
タカ「クジ子っクジ子っっ」
クジ子「…う…」
タカ「まずいなっミミっ急ぐぞっ」
ミミはクジ子の上でうずくまっていました。
ミミ「待っててね…助けるからね」
ミミは体が静かに青く光り出しました。
タカ「!」
ミミからクジ子へ青い光が広がると光は消えました。
クジ子「…ううっ!っタカさんっ」
タカ「よおクジ子っ…起きたかっ!」
クジ子「はいっすいません…今は呼吸が楽です。ミミもありがとう」
ミミ「……」
タカ「ミミっ」
ミミ「……ムニャムニャ」
タカ「…寝てる。ププっミミ預かるよっ」
タカはミミを背中に乗せました。
タカ「よしっ俺もかっこいいとこ見せないとなぁっ!行くぞっクジ子!」
クジ子「はいっ」
タカはミミを乗せてクジ子を引っ張り、エル王と合流しました。
そこにはクマが気絶しており、爪が全部割れていました。
タカ「フフっやるじゃねーか」
タカはミミをクマの近くに寝かせました。
鳥「タカっここからは川がでかいっ任せろっ!代わろうっ」
タカ「鳥っリンゴあるかっ」
鳥「おうっ食えっ」
タカ「シャリシャリシャリシャリシャリ」
タカはリンゴをあっという間に食べました。
タカは翼を広げました。
タカ「鳥っこのままおれが運ぶっ、おまえはエル王連れて俺の前を飛べっ」
鳥「…わかった、任せる」
タカ「おうっ任せろっ」
エル王も川でかなり弱っていたので、急ぎタカ達は海を目指しました。
そして全身全霊を尽くして飛び続け、
そのまま止まる事なく海にたどり着きました。
エル王とクジ子は海へ帰って行きます。
♢♢♢
タカ「おうっまたなーエル王も気をつけてっ」
鳥「フゥー無事に帰って行きましたね」
タカ「ああっ」
鳥「私達も帰りましょうか」
タカ「フっ…もう動けないっ無理かも」
鳥「ププっだから代わるって言ったのに」
タカ「師匠としてかっこつけたかったのよ」
鳥「おーいカラス達っタカ運ぶぞー」
鳥は羽を広げて、タカを支えました。
タカ「いてててっ」
鳥「まったく」




