危険な海峡③
フミスケ「え!何っ何どうしたのミミ!」
ミミ「いいから、いいから、見ててみ」
ラファ「進んだらダメでーす」
ミミ「クオォォン!クゥークゥーウォー」
さっきまでクジラが遊んでいた大荒れの海が鎮まり、クジラ達が道を開けるように二つに分かれて整列しました。
ミミ「今のうちに行こう」
フミスケ「行くの?」
ラファ「今のうちになの?」
フミスケ「静かだね…行ってみよう」
ミミはクジラが船に当たっても怪我しないように、水魔法で船の周りに四角いクッションを作りました。
フミスケ「おおーいつも練習してるやつだ」
ミミ「海の力使うから、ほとんど疲れないのだっ」
フミスケ「水の形変わるから楽しいよね」
ミミ「ミミ魔法と呼んでくれっ」
フミスケ「マミさんが初級魔法って言ってたよ」
ミミ「ぐぬぬっくらえっ」
ラファ「冷たっ床の水はやめてください〜体がーージュワワワっ」
フミスケ「フッ当たらんよっ」
ミミ「ぐぬぬっ」
2人の戦いが続くなか、
船はゆっくりクジラ達が作ってくれた道を進んで行きました。
ラファ「巻き添えで腕がなくなりました」
フミスケ「こわっ」
ミミ「あっ届いたみたい」
フミスケ「…!なんだっ下になんかいるっ」
ミミ「大丈夫、大丈夫」
少し離れた海が、ゆっくりと持ち上がりました。
水面が大きく膨らみ、海そのものが盛り上がっていきます。
ドォォォォォンッ!!
轟音とともに、巨大なクジラの巨体が海を突き破りました。
ザッパァァァァンッ!!
凄まじい量の海水が一気に弾け飛び、四方八方へと吹き飛んでいきます。
巨大なクジラが、空高く舞い上がりました。
大きく跳ね上がった巨体が、
スローモーションに見えるくらい大きく、空中で重さを忘れたように一瞬止まります。
一瞬の静寂のあと
ズドォォォォォン!!!
水面に叩きつけられた衝撃で、衝撃波みたいに波が広がります。
バシャアアアアアア!
遅れて巨大な水柱が崩れ落ちる音が響きます
クジラが海に着地すると
大量の水を巻き上げて、時間差で滝のような海水と大きな波が押し寄せてきました。
フミスケ「うわっ揺れる!」
ラファ「ギャー溶けるー」
船は大きく揺れましたが水魔法クッションが浮き輪のようになり、大きく揺れるだけで終わりました。
フミスケ「おおっと、水のクッションあってよかった」
クジラ達が作った道の、先頭にそれはそれは大きなクジラが一頭現れました。
ミミ「クゥークゥオォォン」
フミスケ「クジラ?何?で、でかい!ミミなに?」
ラファ「ギャー」
ミミ「ホエール国の王様、エル王です」
エル王「グゥオォォン」




