危険な海峡②
ドォォンバシャーーン
大波が船に当たり、甲板は嵐のようです。
ミミ「すごー!すごすぎる」
ラファ「ギャーー体が溶けるぅぅ」
フミスケ「ぐっ舵が重い…」
ざっぷんざっぷんざっぷーーん
船は大揺れ、波は大荒れです。
フミスケ「大渦は避けながらいくぞー」
「……………」
ミミ「あれ?何か聴こえない?」
フミスケ「何も聴こえないよ!」
ラファ「ギャー!」
ミミだけに何か聴こえるようです。
ミミ「あれ?おかしいな。ん?…やっぱり何かいる」
ラファ「ギャー!!」
ミミ「ラファっうるさいっ」
ラファ「こんなに揺れるの初めてなんでーす」
フミスケ「雲型になって空飛びなよ」
ラファ「フッ魔法だと面白くないだろっギャーーー体が溶けるーーー」
フミスケ「うるさいっ」
大渦が絶えず海をかき回し、海面は激しく歪み続けていました。
その周囲では、ひとつ、またひとつと渦潮が生まれていきます。
ぐるぐると回転する水の輪が次々と広がり、大小さまざまな渦が海一面を埋め尽くしていきました。
波は大きくうねりながら互いにぶつかり合い、そのたびに海水が渦の中心へと引きずり込まれていきます。
フミスケ「うわー何これーー!たくさんの渦潮だぁー!2人とも見て」
そんな荒れ狂う海の中、
海面のあちこちに、巨大な黒い影が浮かんできました。
ひとつ……またひとつ……
その影はゆっくりと海の中を移動し、ときには大きく弧を描きながら、渦潮の間を悠々と泳いでいます。
それはクジラ達です。
巨大なクジラたちは、まるでこの荒れ狂う海さえも遊び場にしているかのように、渦潮の間を楽しそうに泳ぎ回っていました。
大きな背中が海面から姿を現すたび、ドォォンッと水しぶきが弾け――
次の瞬間には、黒い巨体が深い海の底へと沈んでいきます。
フミスケ達がみる景色は大小さまざまに現れる渦潮と、海を自由に泳ぎ回る巨大なクジラ達でした。
フミスケ「おおーなんだっなんだなんだ」
ラファ「ギャー!見る余裕ないー」
フミスケ「これクジラだよねっ!クジラっ本で見たっ…数多すぎない?」
ミミ「なにか声がしてたの君たちだったんだね。」
フミスケ「まずいなー渦潮で荒れてるのにクジラの大群で船通れない」
フミスケは船をUターンさせました。
クジラ達は大渦を遊び場にして、体をひねり波に乗り、渦の中心へ突っ込んでいきます。クジラが遊ぶたびに海はさらに荒れていきました。
ミミ「楽しそうっクジラ達の遊び場みたいだよ」
フミスケ「楽しそうだけど、困ったな」
ラファ「ギャー」
ミミ「フミっ!大丈夫。このまま進んで」
フミスケ「え?無理だよ船壊れるよー」
ミミ「クゥオォォン、クゥーウーウゥー」




