北の島⑥
ミミ「うわぁぁぁっやったねーツリーさんっ」
スノ「3年ぶりに光った…よかった」
フミスケ「おおースノーマンも光ってるー」
3人はしばらく幻想的な景色を楽しみました。
ミミ「ツリーさんが2人にありがとうって」
フミスケ「本当にツリーさんと話せたんだ、土に埋めてたバナナの皮、栄養になってたんだね」
スノ「すごいね。声が聞けるんだっ」
ミミ「ではバナナの件、謝罪を求むっ」
フミスケ「ごめん」
ミミ「そしておいしい食べ物をっ」
フミスケ「えっ」
ミミ「おいしい食べ物をっっ」
フミスケ「わかったよ」
4人は笑い合いました。
フミスケ「さぁそろそろご飯食べようか」
ミミ「待ってっルーティンの途中だったからっんーーパッフンフンフン」
スノ「じゃあ準備しとくねー」
フミスケ「景色見ながら食べよー」
3人はツリーの下でご飯を食べました。
ミミ「チョコうめーーっツリーさん食べるかな?」
フミスケ「さすがにいらないよっ」
ミミ「…いるってっ"溶かして土に"だって」
スノ「いけるんだ」
♢♢♢
こうしてツリーが輝き出すと、光り輝くスノーマンの仲間が1人、また1人と帰ってきました。
自分の体と、空が光っていたので帰って来たようです。
スノーマン達は原因を探す為に、この島の各地で調査していました。
スノ「おかえりっみんなおかえりっ」
スノーマンは嬉しそうに迎えました。
みんなの調査をまとめると
【黒い布に白い骨の船から人間が来て木を削っていた】
現場に行くと足跡が残っていて砂浜で途切れていました。
フミスケ「船かな…海賊だっけ、たしか…じゃ僕に任せて」
スノ「でも、もう島にはいないって、海に出たみたい。」
ミミ「ぐぬぬっバナナの仇っ」
フミスケ「大丈夫っ追いかける」
スノ「うんっじゃこれを持っていって」
スノーマン達は雪の力を集めて雪の結晶の小さい雪だるまを作りました。
フミスケは小さい雪だるまをもらいました。
スノ「その雪だるまは魔法の結晶だから無くなるまで使って」
ミミ「ププっミミよりちっさい、スノー君だね」
スノ「雪の魔法で巨大化できるからね」
ミミ「ぐぬぬっ」
フミスケ「ありがとう、じゃあ海賊とやら探そうかっ」
ミミ「バナナもった?」
フミスケ「もったよ」
ミミ「…ほんとに?」
フミスケ「ほんとっ」
フミスケの体が光り出しました。
フミスケ「…1,000匹のマグロっ1,000匹のツバメっ連携して【黒い布に白の骨】の船を探せっ」
空から1000匹の黒いかたまりが四方に散らばり消えていき、海からは1000匹の大きな波が地平線に消えていきました。
フミスケ「ミミっ船を出そう」
ミミ「おおー」
スノーマン達「気をつけてー」
♢♢♢海♢♢♢
フミスケは風を描き船のスピードを上げました。
フミスケ「風ー風ー」
しばらく海を進むと一羽のツバメがフミスケの頭に止まりました。
フミスケ「…見つけたって、じゃツバメさん案内よろしく」
ツバメの後に船を進めました。
フミスケ「ツリーさんの島に来れないようにしないとね」
ミミ「モグモグモグリ…辛いバナナをくれてやるわっ」
【黒い布に白の骨の船】
男達「うわーーツバメが帆にたくさんいるっ」
男達「このっこれっ多いレベルじゃないぞっ」
男達「海っ…でかい魚が船の周りにたくさんいる」
男達「ダメだ、しばらく動けない」
フミスケ「あーあの船か…白い骨」
ミミ「ぐぬぬっ」
フミスケ「じゃー始めるよ」
フミスケは光りだし、海賊船の下に大きな島を描きました。
ゴゴゴゴゴゴゴ
取り囲んでいたツバメとマグロが消えて、海の中から島が出て来ました。
海賊船は島に乗り上げて動けなくなりました。
男達「海から…島が出てきた…なんだこれっ船が動かない」
男達は騒ぎ始めました。
ドンドンドンドンッ
腹の底まで震わせる重低音とともに、描かれた島から、無数の傷ついた木々が船を取り囲みました。
ゴゴゴゴゴメギメギメギメギっ
裂けた幹、はがれた樹皮、黒く乾いた枝をさらしながら、木々は船を逃がすまいと四方八方から生え上がっていきます。
男たち「木だっ……! 傷だらけの木だ!!」
ドンドンドンドンっ
地鳴りはさらに激しさを増し、傷ついた木々は際限なく伸び続けます。
メギメギメギメギメギメギ
男達「…あっ…」
枝が空を覆い尽くし、太陽を呑み込みます。
昼だったはずの船は、一瞬にして底知れぬ闇へ沈みました。
風は止み波音さえ消え、自分の体が見えなくなる漆黒の中、耳が痛くなるほどの静寂だけが船を包み込みました。
暗闇の奥で、
…ボウっ
青白い光が、静かに灯っていきます。
ゆらり、ゆらりと光が増え、闇に埋もれていた無数の傷ついた木々が、
一本。
また一本。
一本づつ静かに青白く浮かび上がります。
裂けた幹も、深い傷跡も、まるで亡霊のような淡い光に照らされ、不気味な森の姿を現していきました。
男達は、息をすることさえ忘れています。
フワっ….
静寂を破ることなく、一片の粉雪が闇を舞っていきます。
冷たく白い雪は音もなく降り積もり、青白い光に照らされながら、傷ついた木々を静かに包み始めました。
男達「何これ…雪…」
男達「…し、死んだ?…急に…」
男達「この木…この木っ覚えてる…大きな木」
男達「…樹液が高く売れるから何度も切りつけた木だ…」
海に浮かぶ森の外で、フミスケ達は会話を聞いていました。




