北の島④
白い世界の中に静寂だけが広がっています。
2人が辿り着いた先には、空へ届かんばかりの巨大な一本の木が立っていました。
巨大な木々の枝は無数に広がり、そこには分厚い雪が積もっています。
幹は黒く太く、刻んだような深い傷が走り、白銀の雪との対比で一層その存在感を際立たせています。
巨大な影となって森を覆い尽くし、辺りは薄暗く、わずかな光さえ巨大な木にさえぎられ、森全体が静かな闇に包まれていました。
巨大な木の先端には黒い星がついていました。
フミスケ「あれさぁ…あの星は前は光っていた?」
スノ「島中が照らされるくらいキレイに光っていたよ」
フミスケ「…原因これじゃないの」
スノ「えっそうなのー、たまたま光ってないだけじゃないんだっ、どうりで島が暗いわけだ」
フミスケ「…最近変わった事あれば教えて」
スノ「変わった事…やっぱりこのツリーかな」
フミスケ「ツリーって言うんだ?」
スノ「昔からある巨大なツリー、僕たちの島の神様だよっ」
フミスケ「…じゃあ原因ツリーだね」
スノ「えっ!!」
フミスケ「もういいよっ」
2人はツリーに近づきました。
フミスケ「…傷が多いね…」
スノ「この辺は静かで動物もいないし、こんな傷はついてなかったはず…」
フミスケ「なんの傷…おじいに聞いてみるから、一度船に戻ろう」
スノ「うんっ」
フミスケ「…」
フミスケは振り返り、ツリー見てさびしさを感じていました。
♢♢♢バナナ号船♢♢♢
2人は船に行き、魔法の靴下を取ってカマクラへ戻りました。
♢♢♢
フミスケはツリーの事、傷の事を手紙に書いて靴下に入れました。
しばらくするとおじいから手紙が届きました。
「木の傷は人間たちが木の蜜をとるためにつけたようじゃ…」
フミスケ「また人間…」
スノ「…そっか、じゃ傷が治るように木を温めてあげないと」
フミスケ「…船に毛布たくさんあるよ」
スノ「じゃあ毛布もらっていいかい」
フミスケ「いいけど、人間追い出した方が早くない?」
スノ「この島に人間はいないよ…外から来たんだよ」
フミスケ「…」
スノ「きっと悪いのは一部の人間だけなんだ、毛布もココアもテレビも人間が作ったんだ、今僕が1人でも生きていけるのはテレビがあるからなんだ」
フミスケ「一部の人間のせいだけど、他の人間もなにかしら恩恵を受けてるなら人間は全員悪いんじゃない?」
スノ「一部分が全てになるなら、僕はテレビで恩恵を受けてるし、フミスケはココア飲んじゃったよ」
フミスケ「…たしかに、カバンも船も毛布も…うーん人間って…なんなんだろう」
フミスケは悲しさと共にわからなくなりました。
♢♢♢
船からたくさんの毛布を持って3人は巨大なツリーの元へ行くことにしました。
スノーマンはツリーに毛布を巻いて紐で結び懸命に木を暖めようとしました。
フミスケも、今は何も考えず手伝いました。
フミスケは木の周りの土に小さなマグマを描き、ツリーの周りを暖めてました。
スノーマンは雪をツリーの周りに置きました。熱で溶けた雪は土に吸収されていきました。
ミミは大量のバナナを船から運んでもらい、ツリーの下に布団を引いて、くつろいでいました。
そしてバナナを食べては、こっそりツリーの周りの土の中に、バナナの皮を埋めて寝ていました。
ミミ「栄養、栄養っと…ムニャムニャ毛布あったかいから眠い…私は木を暖めながら寝ますっ」
フミスケ「手伝えー」
♢♢♢
3日目の昼、バナナの皮の事がフミスケにバレてミミは怒られました。
♢♢♢
6日目の朝、
3人はツリーの周りで生活していました。
カマクラの中でフミスケとスノーマンはテレビを見て、ミミは6日間ずっとツリーの所で寝ていました。
「ミミ…ミミ聞こえる?」




