初見モーション
〈殴り出したw〉
〈武器使うと修復が失敗するからだ〉
〈格闘術も使えると確かにいいかもな〉
徒手で行うスキル攻撃だから当然、短剣の消耗度は減らないので修復もファンブルしない。
短剣が淡く光っている通り修復は継続中だ。
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スキルアクティベート:
スナップカーフ
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蹴りを入れて、
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スキルアクティベート:
霞回避
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剛腕の薙ぎ払いを回避、
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スキルアクティベート:
バックフィスト
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回って裏拳を刺す。
もちろん装甲に対して効果は薄い。
だが1ダメージでも積み重ねていくことに意味がある。
これがゲームでよかった。
リアルだったら間違いなく拳が砕けている。
そして短剣が纏っていた淡い光が刀を打ったように弾けた。
修復完了。
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修復成功:
若葉の短剣
耐久値 9%→100%
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これでまたしばらく戦える。
〈気づいてる?〉
〈MPがもうなくなるぞ!〉
〈空打ちは事故の元〉
しかし少しして今度は魔力が切れた。
スキルを使うのに魔力がなければ空打ちになる。
使う素材は花守の蜜×魔力花。
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スキルアクティベート:
調合
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今度は一発で成功した。
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調合成功:
魔力回復薬
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また攻撃しながら使用する。
修復で武器の耐久値を直し、調合で魔力を回復して火力をバフする。
まだ初期の生産系スキルなのだが案外いい感じだ。
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スキルアクティベート:
空中乱舞
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爆発。
三度目の空調乱舞を決めた。
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クリティカル
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運良くクリティカルが発生したこともあり、翅の部位破壊に成功する。
「よし」
安定して飛べなくなった花守装甲蜂は着地して地上で戦い始めた。
最後に工作を試してみよう。
デメリットはヘイト上昇、被ダメージアップだ。
人によっては致命的だろうが俺には全く関係ないな。
使うのは罠芯×絡縛草。
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スキルアクティベート:
工作
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さあできたのは。
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工作成功:
蔓罠
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あとは奴のとあるモーションを待つ。
「きたか」
花守装甲蜂が体を丸めて防御体勢をとるとボロボロになった翅が落ちる。そして背部装甲の隙間から生えた筒状の翅の付け根から乳白色の膜に包まれた塊がゆっくりと押し出されてくる。
翅を再生しようとしているのだ。
ここで隙が出来たので俺は花守装甲蜂の足元に罠を仕掛けた。ものによりけりだが蔓罠の場合は設置に五秒かかる。
設置後、巨大の重さに罠が即時発動。
爆発的に広がった蔓が花守装甲蜂に巻き付き拘束する。
「キィイイイイイ!?」
よーし。
連打。連打。連打だ。
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スキルアンロック:
連撃強化
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お。いいスキルが生えてきた。
上昇率は低いが攻撃が続くほど攻撃力が上がり続ける。
蔓罠の効果は十秒。ここぞとばかりに滅多打ちにする。
再生途中だった翅はまたもや完全に破壊された。
〈可哀想に思えてきた〉
〈一方的すぎるな〉
〈気をつけろ! 確かアプデで——〉
蔓を引きちぎって花守装甲蜂が罠から抜け出した。
「キィイイイイイイイ!!」
そして大音声。
花守装甲蜂が怒りの声を上げる。
「なんだ?」
俺は初めて見るモーションに警戒を強める。
少しして花守装甲蜂は飛んでないはずなのに、羽ばたく重低音が聞こえてきた。
——ブゥウウンンンン
恐らく近辺にいた花守蜂だ。
その数、二十程。
花守蜂は通常エネミーの中でも弱い方。
一体一体は無力でもこれだけ集まれば脅威になりうる。
「アプデでもされたか?」
ボスの号令に応じた花守蜂が群がってくる。
くそ、いやだな。
コイツらは雑魚だから殺して経験値にしたくないんだよな。
レベルアップの質が下がる。
〈詰んだ〉
〈流石に無理だ〉
〈逃げて!〉
まあ所詮単調な攻撃だ。
全部避けよう。
前へ出る。
左から飛来した毒針を首の傾きだけで外す。
右から迫った花守蜂を肩の移動だけでやり過ごす。
背後からの体当たりは半歩にも満たない重心移動で軌道を逸らす。
蜂たちの攻撃が俺を追いかける。
「——ふっ!」
踏み込む。
短剣が閃く。
——ギィンッ!
花守装甲蜂の前脚へ一撃。
すぐに花守蜂の攻撃が来る。
避ける。避ける。避け続ける。
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スキルアンロック:
霞歩法
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ただ避けるだけじゃない。
その全てが次の攻撃のための動きだった。
毒針を回避しながら懐へ。
体当たりをいなしながら側面へ。
爪撃を見切りながら死角へ。
そして。
ガッ——ッ!
短剣が再び装甲を打った。
一撃。
また一撃。
さらに一撃。
群れの攻撃は当たらない。
俺の攻撃だけが当たり続ける。
俺は群がる花守蜂の攻撃を回避しながら、変わらないハイテンポで花守装甲蜂に攻撃を加えていく。
〈ええええええ〉
〈はああああああ!?〉
〈全部避けてるううううううう〉
明らかに花守装甲蜂の複眼が揺れたのがわかった。




