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冒険者ギルド、戦闘チュートリアル

拙い物でございますが、どうぞご覧くださいませ。


特に言いたいことが浮かばなかったので投稿です。


それではどうぞ!



――ワイワイ、ガヤガヤ。


「うおおおおすげええ!」

「なんじゃこりゃ!」

「本当に現実より凄い!」


 周りでは、俺と同じようにスタートダッシュを切ろうとしたプレイヤーたちが歓喜の声を上げている。


「――ここが、『ファンタジー・ワールド』最初の都市」


 幻想繁栄都市「ファンタジスタ」

『ファンタジー・ワールド』の始まりの地。あらゆる種族、多種多様なクエスト。

この都市のクエストを、その多さ故にβテスターは二割もクリアできなかったと言う。

全部制覇するには一年は軽くかかるのではないかと言われるほど。


「とりあえず、チュートリアルを受けたいんだが……どこで受けるんだ?」


 あの妖精はこの世界で受けることが出来るとしか言っていなかった。チュートリアルの仕方が分からず途方に暮れたが、このまま広場に立っていても意味がいないと、とりあえずこの都市の重要施設を回っておこうと散策を開始する。


 マップに従い、四つの大きな施設を目指す。


一つ目は冒険者ギルド。二つ目は商人ギルド。三つ目は職業ギルド。四つ目は教会。


 この四つがこの都市の一番大きい重要施設。それぞれのギルドに一つは入っておかないと、後々面倒らしい。

 『ファンタジー・ワールド』公式サイトにそう書いてあった。


 この公式サイト、ネタバレにならない位に新しい情報を流してくれるらしい。このサイト内に掲示板があり、凄い勢いで板が立っている。

 その中に重要そうな情報が無いか、流し見程度で見ながら歩いて行く。




▼ ▼ ▼ ▼



「ここは……冒険者ギルドか」


 一番近くにあったのは、一つ目に書かれていた冒険者ギルド。五階建ての大きな建物に、横には広場があった。




「かんぱーい」

「うえーい!」


「このクエストはどう?」

「う~ん、ちょっと報酬がなぁ」


 中に入ると直ぐに酒場があり、その奥に受付があった。

 酒場では冒険者らしき人達が飲んでおり、受付の近くではクエストの相談をしている人など、これぞ冒険者ギルド!と思う様な光景が広がっていた。


「おお~って、登録しなきゃだな。とりあえず受付に行くか。」


 ひそかに感動していたが、目的である登録の為、頭を軽く振り感動を納める。

 受付に着くと、こちらに気づいた受付嬢が可愛らし笑顔を浮かべてこちらに声を掛けてくる。


「ようこそ、ファンタジスタ冒険者本部へ!ご用は何でしょうか?」

「あ、えっと、冒険者登録がしたくて……」

「登録ですね?畏まりました!」


 いざ話しかけられると、そういえばしばらく誰とも喋って無いなっと思い出し、少しどもりながら要件を伝える。

 登録をしに来たと答えると、受付嬢は引き出しから紙を取り出し、こちらに差し出す。


「では、この用紙にお名前を書いてもらってもいいですか?」

「はい、大丈夫です。……あー」


 そう言えば、ユーザー名を決めてなかったなと思いだし、少し考える。が、結局いつもネットで使っているネームでいいかっと渡された紙に名前を書く。


「「ライコウ」っと。…どうぞ」

「ありがとうございます。……ライコウさまですね!用紙に犯罪歴も浮かびませんし………はい、これで登録は完了です!」


<冒険者登録を完了しました。これより、貴方様が討伐成された魔物は自動で記録されます。討伐記録をギルドに見せる事で、報酬を貰う事が出来ます。>


「ッ!(ビックリした~……)」


 登録が終わると、いきなり目の前にウインドウが現れる。

 ウインドウお前いっつも目の前にいきなりでるなっと思いながら内容を見ると、登録したことに因って変わった事が書かれていた。


「……ふふ、分かります。突然現れると驚きますよね。」

「……心臓に悪いです。」


 ウインドウを見ていると受付嬢が微笑み、そう言って来る。

 これ、プレイヤー以外にも見えるんだっと思いながら、その言葉に同意する。 



―少し雑談した後、ここでチュートリアルって受けれないのか?っと思い受付嬢に来てみると、戦闘に関してのチュートリアルなら受けられると言われ、戦闘チュートリアルを受けることにした。


 ここの直ぐ横に有る広場に連れてこられ、数十分。

 マップを見たり、掲示板を見たりしながら待っていると、チュートリアルをしてくれる教官らしき人が近づいて来る。


「君がチュートリアルを受けに来た隣界人だね?私は¨リンダ¨。今回、君の教官役をやらしてもらうランクBの冒険者だ。」

「自分はライコウって言います。よろしくお願いします。」

「よろしく。後、そんなに畏まらなくていいよ。あまり、固いのは好きじゃない。軽い感じでやっていこう。」


 外見はイケメンの優男。金髪に整った顔。軽装の装備に、背中に等身大はある大きな大剣。


……大剣か。良い趣味だな。少し上から目線でそう思う。

 しかし、何でこう、イケメンは動作の一つ一つが気品に溢れたモノに見えてしまうのだろう。しかもリンダから、現実で偶に見たことあるお金持ちの人達と同じ雰囲気を感じる。……設定を考えるならば、冒険者をしているそれなりの貴族の次男ってところか?


「じゃ、早速始めようか。先ずはステータスを確認してくれ。」


 変な事に思考を働かせていると、チュートリアルが始まる。

 そんなことを考えている場合では無かったなっと、軽く頭を振り、指示された通りにステータスを確認していく。



―――――――――――――

「ライコウ」Lv1

種族:[無族]

職業:[無全・劣:0]


ステータス

[HP:20/20]

[MP:20/20]

[STR:10]

[VIT:10]

[INT:10]

[DEX:10]

[AGI:10]

[LUK:10]

スキル

[ノーマル:3]

≪全武器適性≫≪全魔法適性≫≪無族≫

[レア:0]

[ハイパー:0]

[レジェンド:0]

[レガシー:0]

[ユニーク:0]

[ワールド:0]

―――――――――――――



 これが俺のステータス。無族を選んだ為、能力値が均等に割り振られる。


 スキルの≪全武器適性≫と≪全魔法適性≫は、名前の通り全ての種類の武器と魔法を扱える。

 使用している武器や魔法の熟練度に応じて、新たなスキルを自動的に習得できる。そして、このスキルから自動習得したスキルは通常のモノより強く、より多くの効果を発揮する。


 これだけ聞くと凄いスキルだが、勿論デメリットもある。

 スキル補正とステータス補正が無いため、剣を振れば剣士に劣り、魔法を使えば魔法使いに劣る。

 それに加え、あくまで適性である為、≪剣術≫スキルの様に攻撃力が増える訳でも技が使える訳でもない。

 スキルを自動で習得できるが、種族と職業のデメリットが合わさり、習得までの熟練度が他より四倍に増えている。


 そして、種族の名を冠したスキル……所謂、種族スキルである≪無族≫。

 この≪無族≫の効果は、全状態異常耐性に因るデバフ効果の半減と回復効果の半減。

 全状態異常耐性には、良い状態の事も含まれており、回復薬や解毒薬の効果を半減してしまう。普通の回復薬がHPを10回復できるものなら、このスキルの効果で回復できるHPは5になる。


 通常スキルと違い、熟練度で強力になるのでは無く種族レベルが上がるほど強力になる。

 種族レベル=プレイヤーレベルであり、プレイヤーのレベルが上がるほど種族スキルも強くなると言う事。


「確認は終わったかな?では、使いたい武器を選んでくれ。できるだけ今の自分に合ったものを選ぶようにね。」


 ステータスを再確認し終えると、タイミングを見計らっていたのだろうか、リンダが丁度良く次の指示を出す。ウインドが現れ、その中にアイテムがずらりと並んでいる。

 一般的な長剣から、鎖鎌など今選んだところで使い熟せるわけがないマイナーな武器まである。


……最初はオーソドックスな長剣を選ぼうと思っていたが、こうも種類があると少し変則的なものを選びたくなってきた。

 人とは違う、自分だけのスタイルを追求しようとしてしまうのはゲーマーの性。

 予想していたより最初から選べるものが多くて、ワクワクしながら武器を選ぶ。



―種族や職業の様に流し見るのでは無く、気になったものからじっくり選ぶ事、数十分。


 待たせているリンダには悪いと思いながらも、やっとこれだ!と思えるような武器に巡り合った。広場の端で壁にもたれかかって休んでいたリンダに声を掛けようとして、少し待つ。

 そう言えば、フランクな感じの方がいいだっけ?っと思い、終わったのに気付いたのかこちらに近づいて来るリンダに、ネット友達と話す感じで声をかけ直す。


「待たせてごめん。」

「お、それくらい軽い感じだと私は嬉しいよ。武器は敵から自分を守る大切なもの。それを選ぶのに時間をかける事は大事だよ?むしろ信用できる。……で、どれを選んだんだい?」

「¨刀¨と¨リボルバー式魔法銃¨の変則的な二刀流。」

「それはまた……随分と珍しいモノを選んだね。刀は攻撃面では斬撃特化で優秀だが、防御面では受け流し特化で少し扱いずらい。魔法銃……それもリボルバー式は、かなり扱いずらい。通常の魔法銃では、弾倉に属性石を埋める事でMPが続く限り撃つことが出来る。しかし、リボルバー式では一発ずつに属性石を使い弾を作成しなければならず、リロードに時間が掛かる。その分、一発の威力がかなり強いし、弾作成に属性石以外のモノも使用できるため多様性も高い。メンテコストも高く、その扱いずらさから初心者向けでは無いが……まぁ、自分が使えるって思えたなら、良いと思うよ。使っていくうちに慣れるだろうしね。」


 刀とリボルバー。リンダの説明の通り、扱いずらく初心者向けでは無いのだろう。だが、俺にとっては慣れたモノ。

 他のRPGゲームでは刀を愛用しており、FPSではリボルバーとスナイパーを愛用していた。

 その為、普通の剣や銃よりこちらの方がしっくり来たのだ。


「はい、これがその装備ね。」

「ありがとう」



―――――――――――――

[鉄刀・雛]

初心者用の刀。

振り易い様軽く作られており、耐久性はいまいち。


[ファーストリボルバー]

初心者用の魔法銃。

使い易い様、安定性に重きを置いて作成された。

その為、一般的なものより反動が軽く威力が低い。

装弾数は六発。

―――――――――――――



「……うん。やっぱりしっくりくるな。」


 武器を受け取り、直ぐに装備する。実際に装備して、軽く構えてみると、やはりこれだなっと確信する。

 リボルバーは右腰に、鞘に刀をしまい左腰に装着位置を変え、使いやすいよう整える。


「…大丈夫かと少し心配していたが、その様子だと要らぬ世話だったね。」


 顔に笑顔を浮かべながらリンダが言う。


 まぁそれも分かる。普通はこんな変則的な武器構成にしないからな。そう思い、リンダの言葉に苦笑いで返す。


「では、本格的な戦闘チュートリアルを始めよう! そうだな……先ずは魔法銃からにしようか。的を出すから、好きなだけ撃ってみてくれ。……はい、これがリボルバーの弾丸ね」


―――――――――――――

[無属性のリボルバー弾]×60発

無属性石から作られた一般的なリボルバー弾。

MPを込めながら撃つことで、『マナバレット』を使用できる。

必要MPは5

―――――――――――――


「うん、ありがとう。」


 弾丸を受け取り、リボルバーに弾を込める。

 装填を完了すると、広場の少し離れた所に木の的が出て来る。



「先ずは軽く五メートルから」


 左手で構え、大して狙わずに撃つ。―命中。


 次、その隣の的に流れるように銃口を向け、撃つ。―命中。


 奥にある推定七メートル先の的を撃つ。―命中。


 狙いを傍の的に変え、今度はMP込めて撃つ。―命中。しかし、中央より少し左にずれる。


 そうやって、通常の弾と『マナバレット』と交互に切り替えながら、60発全てを撃ち切る。


 撃ってみて分かったが、ちゃんと狙っても『マナバレット』使用時は十回に三回位しか狙った的に当たらなかった。

 推測だが、これは現実では無いMPと言う要素を使う為、スキル補正が無く初期ステータスでDEXが低い今の状態だと、狙った場所に当てにくいのだろう…と、考えられる。

 普通の弾だと狙った的全てに当てることが出来た。


「凄いな、百発百中じゃないか!」

「いや、『マナバレット』はあまり当たらなかったから百発百中って訳ではないけどな。それに動かない的だったし。」

「いやいや!その銃を使えるだけで凄いよ。自由に『マナバレット』切り替えて撃ててたし、私ではこれ以上の事を教えれないな。」


 褒められて悪い気はしないが少し大げさな気もして、苦笑いを顔に浮かべながら言葉を返す。

 どうやら、魔法銃の方は合格と見ていいだろう。リンダがウインドウを操作したことで的が消え、新しく案山子が出て来る。


「今度は刀の方を試し斬りしよう。この訓練用の案山子は斬られてもエフェクトが出るだけで、実際には斬れないから存分にやってくれ。」


 説明をした後、リンダは邪魔にならない様後ろに下がる。


 リボルバーを仕舞い、左手で鞘を持ち、右手で刀を握る。


「……フゥー」


 目の前の案山子を見つめ、息を吐き集中する。


「はぁッ!」


 首に狙いを定め、勢いよく抜刀する。抜かれた刃は、狙った個所を正確に斬りつける。


「ふぅ……」


 案山子の首部分に奔る紅い線のエフェクトを確認し、刀身を鞘にしまう。

 とりあえず、抜刀術は誤差なく使える。刀を振った感じ、このゲームでも他と同じように……いや、それ以上に使えそうだ。


 鞘にしまって直ぐだが、また刀を抜刀する。


「一通り振ってみるか。」


 案山子を米をなぞるように斬りつけて、それを何回も繰り返す。より速く、綺麗に繋がる様に意識しながら色々な角度で斬りつける。




「―うん、これくらいで大丈夫だな」

「……終わったかい?君の太刀筋は、私が見てきた刀使いの中でもかなり綺麗だ。……こっちも私が教えれそうな事はないな。」


 大体五分位で満足したので、リンダの方を向く。

 こちらに近づき、リンダは教える事は無いと言いながら案山子を消す。


「最後に、魔物を相手に戦ってみよう。今までのを見てたら分かると思うけど、この訓練場は色々な事を設定をできるんだ。そして、この戦闘チュートリアルは最後に出す魔物を無事倒せたら終了だ。」


 そう言ったリンダはウインドウを操作し、兎の様な見た目をした魔物を訓練場に出現させる。


「このモンスターは「ラビット」。一般人でも簡単に倒せる程弱い魔物だ。この訓練場に出したモンスターも、本物と同じ量の経験値、同じドロップアイテムをゲットできる。まぁ出現させれるのは、ラビットと同じ弱い魔物位だけどね。……さ、始めようか」


 リンダが先程と同じ様に後ろに下がり、後ろにいたモンスターが前に出て来る。


「キュキュ!」


 俺自身もモンスターの前に立ち、正面から見つめあう。


「キュウー!」

「……確かに、弱いな」


 ラビットがこちらに自慢の脚力で正面から突撃してきたので、リボルバーを抜いて頭に弾をぶち込む。


「…命中。」


 頭に穴を開け、ラビットが倒れる。ヘットショットでHPが全損したのか、目の前にウインドウが現れ、ドロップアイテムと手に入れた経験値を映す。

 手に入れたドロップアイテムは、[兎皮]と[ラビットの肉]。


「うん、やっぱり君の相手にならなかったね。」


 ドロップアイテムの確認をしていると、リンダが声を掛けてくる。


「良いヤツは出たかい?」

「……いや、通常ドロップだった。レア度が二つともノーマルと書いてある。」

「レアは出にくいからね。そんなもんさ」


 少し言葉を交わした後、リンダから説明が入る。


「倒した後は自動でドロップアイテムが手に入るけど、解体ナイフってアイテムを使えば死体から更にアイテムを手に入れることが出来るよ。戦闘中はストレージからアイテムを出すのに時間を掛かるから、回復アイテムはポーチを装備してその中にしまう事をおススメするよ。……これで、教えないといけない事は教えれたかな。戦闘チュートリアルとして、本来ならMPの使い方も教えるはずだったんだけど……自由に使えてたからね。戦闘に関しても問題無いし、ドロップアイテムやそこら辺も理解してそうだし……うん。これで戦闘チュートリアルを終わります。」


 所々苦笑いを浮かべながもリンダは説明を終え、戦闘チュートリアルが終わる。


「リンダ、ありがとう。」

「いやいや、これが仕事だからね。」


 礼を言うと、リンダは首を横に振り仕事だから礼は不要と言われる。


……冒険登録を済ませ、更にチュートリアルも終わらせて、ここでやらないといけない事は済んだ。

特に留まる理由も無いので、そこからリンダと一言二言言葉を交わした後、冒険者ギルドを後にする。



「次は……商人ギルド、だな。」



補足1

主人公の刀とリボルバーの腕前は、他のゲームでプロゲーマーを倒す程のもの。

刀の方は現実で習っていたので、どちらかと言うと刀の方が強い。


補足2

実は、リンダは主人公が考えていた通り少し大きな貴族の次男。

後々名前が出て……来るかもしれない。

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