公爵邸、再び
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馬車に乗り、王都へと向かう道すがら俺はスマホに映し出された気持ち悪い造形の何かを模写していく、王族が何か知っていたら旧王都の惨状の再発を防ぐことができるかも知れない
とは言っても1000年前だ。今更脅威かは疑問だ。殊更脅威足り得る存在と言えば同族にあたる人類程度だろう
『これは公爵殿に
報告したほうがいいでござるな』
「『ですね』」
それでもこの引っ掛かる感覚を九重さんも感じている様子だった。幸い目的地その公爵邸故、併せて報告しようと準備中である
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正門、貴族居住区の警備をメダルで通して貰い公爵邸にて、皆と別れた。ひとり応接室で地下の壁画を報告した
『そうか、旧王都にそんな遺跡が』
公爵が考え込むように腕を組み、椅子の背にもたれ込む、幸いなことにスゥ嬢はお出かけされているようで、今回の重苦しい空気に触れずに済んでいることが救いだ
『わかった。王家に関わりのあることかもしれない
国の方から調査団を出し、調べてみよう』
「よろしくお願いします」
『それにしても貴殿には
驚かされてばかりだ』
壁画の写しと化け物の模写を公爵は確認し、唸っていた。悪い意味ではなさそうながら何処かニュアンスが呆れている様にも聞こえる
『まるで見てきた様な緻密さだな
もしや千年前の空白が…』
何か呟いているが俺には聞き取れなかった
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「公爵、殉職した兵士はどこへ運べばいいでしょうか」
退室しようとする公爵の背中に俺は無意識に問うていた。殉職という言い方が果たして正しいのかは分からないがそう形容していた
『どこの兵士が…』
「旧王都の名もなき、兵士です」
『そうか、帰ってきたのだな』
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納骨もとい装備を公爵に渡した。流石に納骨堂に装備を入れることはできない様で遺失物という程で教会にて保管するのだとか。俺は公爵の寛大な措置に頭を下げた
名も知らぬ人、無念の果てに王の血筋の元へと帰ることになった。俺のできる献身への報いはこれくらいのためこれでどうにか成仏して貰いたい、手元から離れる鎧と大剣の重みは見た目以上の重みとそれを返還した軽さを俺の腕に残した




