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異世界はスマートフォンと共に〜「何でよりによってスマホを特典に選んだし」〜  作者: 中折れ青二才
第2章、初期不良。選択したキャラデータがありません
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依頼完了と緑色のカード

◆◇◆◇◆


 神との電話を含む5日後、朝、町に陽の光が満ちた頃に仕事完了報告するべく九重さんを連れ、ザナックさんの店へとやってきた


「これがソードレック子爵からの返信の手紙です」


 ザナックさんに渡し、その場で封を確認してから中身を取り出し、軽く目を通すと先までの険しい顔が幾分か和らいだ様に見えた


『確かに。確認したよ』

「それとこれを

 使わなかった分をお返しします」


 俺は袋に入ったままのお金を差し出した


『律儀だね、君は。それにこの重みは』

「助けて頂いたお礼も同封させてもらっています」


『そうか、王都は楽しめた?』

「はい、とても」


『是非聞かせてくれないかい?』



『そのメダルは信頼の証だよ

 信頼こそ商売人の財産だ

 それなくして商売は成り立たない

 それを踏みにじればいつか自分に返ってくる』


 この感じ、久しぶりだな。そう思いながらザナックさんとの会話をする。お茶会は王都でもやっていたがザナックさんとのお茶はそれ以上の価値と安心感がある


 20分ばかし会話をしてしまい、ザナックさんがふと時計を見ると少し驚いた様子を見せた


『おや、もうこんな時間か

 やれやれ、君は時間泥棒だね』

「光栄です」


『最後にこれをギルドに持っていくといい』

「これは?」


『ギルドの依頼完了証だよ』

「…ありがとうございます」


 本当に人の扱いが上手な方だ。手渡されたのは『数字が打たれたカード』だった。先の手紙の受け渡しを正式にギルドを通しての依頼として彼は扱うという意思表示の証だ───これをギルドに提出すれば報酬が貰える


 ただの使いっ走りにしないザナックさんの配慮と謝辞が感じられる代物だ。この人になら裏切られてもいいとさえ感じられる程の配慮だった



 そのままギルドへ向かった。喧騒が入り乱れ、食事処のいい匂いがする懐かしい2週間ぶりの感覚に実家に帰った様な安心感を受ける


 依頼板の前には人集りができているのも乙な感じがする。受付のカウンターへ向かい、ザナックさんにもらったカードを手渡し、依頼完了の報告をする


『指名依頼ですね

 カードの提出をお願いします』


 差し出した階位カードにハンコが押され、カードの色が変わった。いくらなんでも早過ぎないか


『それではこちらが報酬の銀貨7枚です

 依頼完了お疲れ様でした』

「ありがとうございます」



 カウンターに置かれた報酬を受け取りながら、九重さんを待つ、恐らく位が上がるだろうし、次に備えて依頼板を眺めておくことにする


『ランク上がったでござるよ〜』


 暫くして、嬉しそうにカードを振りながらやってくる九重さんのカードの色は紫色だった

 

『フジノミヤ殿と…

 ランクが上がったでござるな』

「なんか、ごめん」

 

 残念そうな顔をする九重さんはさっそく依頼を受けたいと張り切り、依頼板の前へ移動した。緑の依頼書を受けるのになんの問題はないができれば九重さんのランクに合わせておきたい、そんな思惑ありきで依頼書を読んでいくと懐かしいものが目に留まった


「北の廃墟、メガスライム討伐

 まだこの依頼あったのか」

『それはダメでござる』


 九重さんが遠い目をしている


「まだ何も…」

『懲り懲りでござる』


 取り敢えずタイガーベアという翻訳を間違えたものなのか、はたまた虎だが熊の様に体格の良いのか、熊と虎の混ざった様な存在なのか良くわからない魔物の討伐依頼を受けた

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