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六話 前編


 合否発表の日、最終試験を受けた全員が集められた。

 整列した彼らの前には、騎士団の重鎮たちが並んでいた。

 それだけで圧倒され、自然と気が引き締まる。


「これより、セントリア騎士団、総司令官である

 ユーレディアン・オルド・メルメリカ閣下よりお言葉がございます。」

 

「先日の試験、ご苦労であった。皆が努力してきたという事を直に見ることが出来て光栄だった。

とても素晴らしい試験だったと言える。

 個々の戦法、チームでの連携を見れ良い刺激を受けることができた。

ありがとう。

 そしてこの場で報告する事になって申し訳無い。

最後の組が相手をした翼竜の正体。あれはドラゴンだった。」


 その言葉を聞いたその場にいた試験者達はどよめいた。試験にてドラゴンを放つなど言語道断だからだ。シオンもワイバーンかと思っていたが、多少あった違和感が腑に落ちた。

 だが何故その事をこの場で報告するのか…知らないふりをしておけば大事にならずに済むだろうとシオンは思っていた。

 

 「こちらの落ち度により怪我を負わせてしまった者たちに関しては、全治するまでの医療機関や費用に関して全て騎士団で責任を持つことにする。

 そしてこの事に関しては各地へ情報解禁をし、全て話しをする事に騎士団として責任を持つ事にした。

 これによりこの騎士団の信頼や信用が落ちるかもしれないが、嘘を貫くよりも、正しさを貫く。それが私の目指す騎士団の在り方だ。それは、ここにいる幹部も同様だ。

 嘘を貫いて信頼、信用を地に落とすくらいならば、自ら地位や名誉を落とす。納得しない者もいるだろう…だが隠さず、さらけ出し、自らを差し出す。それで新たな信頼や信用を得られる。もし何も変わらなければそれもまた運命。

 君達には正しい判断をしてもらいたい。何が正しく、何が間違いか互いに知り、高めあって欲しい。

 本当に申し訳なかった。」


丁寧に何度も謝罪を頭を下げる彼に試験者達は驚く。人を思いやる気持ちがある人なのだと感じ取れた。

騎士団の総司令官なんて聞けば、横暴で人に感謝も謝罪もしないのだろうという偏見があった。

だが間違いだったと訂正した。


「さて、合否についてだが、

不測の事態があったチームと他のチームとの差があり、不平等と言われるかと思ったが、

これに関しては抜きで、きちんと判断させて頂いた。

そして、その判断の結果最終試験の最後の組で戦い抜いた者たち17名。君たちは合格だ。

素晴らしい適応能力、そして自己判断力。

この騎士団でとても欲しい人材だ。是非入隊して欲しい。

そして怪我をおった残りの者たちは再度特別試験を行う。

其方は私自らが選別させて頂く事となった。

 そして、その他の試験者のもの達。

君達は今から各師団の者が入隊証明を渡していく。

受け取ったら、それが合格という意味だ。

よろしくお願いする。もし、何か意見のある者はその時にも一言声をかけてくれ。」


 全ての試験者達が選別されていくのと同時に、シオンの前に師団員が来て入隊証明を渡してきた。

何か装飾が施された時計だった。

これが合格通知だったのかと受け取る。

 昔、父が持っていたこれと同じ時計を見せてもらったことがあった。その時は傷が入っていた。だが今自分の手の中にある時計は傷ひとつ無いとても綺麗な銀時計だった。


「全ての者に行き届いたかな?

残念ながら今回不合格の者は諦めずにまた自らを鍛え上げ再度試験を受けて欲しい。その時はまた、再度判断させて頂こう。

合格した者はこの場に残り、配属師団への説明へ入る。

それ以外の者は解散願う。」


 合格証を渡されなかった者達は、肩を落としたり、泣きながらその場を去る。

 残念だが、これもまた運命という事だろうと去っていく者の背中を見つめる。


「では、合格した者へ改めて入隊おめでとう。

これからここが君達の家であり、仕事場である。

仲間と共に自らを高め合い、沢山の民を護る騎士となる事を願う。

さて、渡されたその時計は騎士団の在籍者という証になる為、無くすことのないように。表面に掘られた模様が師団を表している。各師団長の後ろに掲げられている旗と同じ模様の場所へ移動を。では各師団の師団長に後は任せよう。終わり次第、駐屯所へ移動せよ。」


 総司令官が説明を終えると同時に各自移動する。シオンの手にある銀時計には前見た時と同じ、下向きに咲いた花の模様だった。昔から母親が家で大切に育てている花だから見間違える事は無い。エンゼルランプという花。つまり第五師団という事だ。

そして第五師団の旗の下に立つ人は、背の高い、濃い鷹色の髪をした男性だった。

肩を叩かれ振り返るとデラフトとヴァルタも同じ第五師団だったようで、三人同じ部隊配属。

まさかこうなるとは…とお互いに笑い合い師団長の元へ向かう。

 ふと第六師団と思われる旗の方を見ると、助けてくれたあの少女が立っていた。間違えるはずが無い。遠くからでもわかる金の髪が風に揺れていた。ぼーっとどこを見ているのか分からない。総司令官が肩を叩かれ話しかけられていた。

 第六師団の旗のもとへ向かう者は、誰一人いなかった。入隊者はゼロということだった。

 

「まず自己紹介からさせて頂こう。

第五師団長、ローウェルだ。

師団員は皆、ロイと読んでいる。

そして彼は副師団長のナーゲルだ。

 これからお前たちは我が師団配属となる。自らを律し、恥じのない生き方をしてくれ。内部の説明は彼が案内しながら行う。その前に何か質疑のある者はいるか?」

 シオンはこの時しかないと思い手を挙げた。師団長の目に入りこちらを見る。

 

「何を聞きたい。」

「いえ、質問という訳ではなくて、後ほどで構いませんので第六師団長様へ試験日の時に助けて頂いたお礼をさせて頂きたいと思い挙手致しました。」

「あぁ、そういう事か。ユアン!ユキレスティア!」


師団長は声を上げ、第六師団長と総司令官へ呼びかける。

二人がこちらを向き歩いてくる。


「どうした、ロイ。」

「試験日の最後の組からユキレスティアへお礼をだそうだ。」

「おぉ!そっかそっか!だってさ〜どーぞ!」


 そういう総司令官は先程のきっちりした話し方ではなく柔らかい物言いをし、ユキを引きずって前に出す。ユキは嫌がっているのか地味に抵抗しているものの体格差で簡単に負けしまい、シオンの前に立たされる。

 カンナが理由を話して預かって貰っていた騎士へ花を受け取りに行く。シオンの後ろには自然と皆集まっていた。


「これは凄い。綺麗な花達だ。

 わざわざ用意するとは…良かったね、ユキ!」

「ほんと、綺麗な花束だ。」


ロイ師団長とユアンが口を開く。

ユキは俺たちを見回して、ため息をついた。


 シオンが前に出て花束をユキに渡すと少し躊躇いながら受け取り花を見る。


「お花…嫌いでしたか?」


カンナが不安そうに聞くと、首を振って、初めて口を開いた。


「花はとても好きだよ。

ただ驚いているだけ…ありがとう。」


 そう静かな声で返事を返してくれた。綺麗で落ち着いた声だったのと同時に雰囲気がとても和らいだ。

 気に入って貰えたようで良かった。


「すみません、突然こんな事をしてしまい、ご迷惑かと思いますがどうしてもお礼がしたくて。試験の時、助けて頂きありがとうございました。」

「ありがとうございました!」



 シオンが言ったあとに皆で続いてお礼を言い、頭を下げた。驚いたユキだが、自然と笑みがこぼれた。


「どういたしまして。

これから大変だと思うけど、頑張ってね。」


 そう言うとサイラスを引き連れてその場を離れた。

良かった受け取って貰えて…そうシオンは安堵した。

 そしてロイとユアンへ頭を下げる。

 

「突然の申し入れありがとうございます。中断させてしまって申し訳ありません。お時間を取らせてしまいました。」

「いや気にするな。お礼や挨拶は大事だからな。」

「そうそう!それにお互い、いい刺激だ!

 それじゃあこれからもよろしくって事で、後はロイ、ナーゲル、頼んだよ」


 そういうとユアンもその場を去る。

 ロイは頷いて再整列するように支持した。


「では、騎士団内部の案内を始める。ナーゲル俺は先に、執務室へ戻るがいいか?」

「ウィッス、師団長!では、騎士団の案内を始めさせてもらう。改めて…副師団長、ナーゲル・シュナイデンです。よろしく新人諸君!

ナーゲル副師団長でもナーゲルさんでも

好きに呼んでくれ!

困った事があればなんでも言ってくれよ!

あ、師団長!執務室!散らかさんで下さいね!!」


 その言葉にロイはナーゲルを睨み去っていく。

それにナーゲルさんは早く行けと言わんばかりに手を前後に振る。

師団長への態度が雑だとその場にいた者は思った。


これから騎士として過ごす場所へ足を踏み込む。

豪華な造りの別棟へたどり着いた。

ナーゲルの騎士団内部の説明を聞きながら歩き進むと豪華な造り中央棟と言われる建物にたどり着いた。

建物は三階建てだが、横に広く造られあらゆる師団の幹部が鎮座しているが第四師団の師団長はまた別棟に執務室がある為第一から第三、第五、第六師団。そして総司令官の執務室があるという。階段を三階まで登ると中央会議室と書かれたプレートのかけられた部屋が目の前にあった。


「この部屋は、見ての通り結構広く造られてるが、基本的に師団長達の会議室だが、もし何かしらの事件、事故が起きた時は中央司令室の役割を果たす。基本立ち入り禁止な!入ったやつは容赦なく1発げんこつな!」


ナーゲルの案内は所々笑いが起こる。副師団長と聞けば厳しく、恐ろしい事をイメージするが彼は話しかけやすくかなり気さくで親しみやすい。ガチガチに固まっていた身体がいつの間にか緊張が解けていつも通りになっていた。

 そして第五師団と書かれたプレートが壁に掛けられている部屋への前に来た。


「もし、師団長から呼び出しがかかればここに来る事になると思う。ここが我らが師団長と俺の篭もり場所、第五師団執務室だ!中はぁ……まぁ入隊式が終わってからな。あんま見せられるものじゃないから。」


 言葉を濁すナーゲルに皆頭を捻る。それを見るナーゲルは頭をかきながら言う。


「ほら、まだ入隊確定だが、入隊した訳じゃない。見せられない書類がわんさかあんのよ!だからな!」


 そういう事かと皆納得するが、シオンは先程ナーゲルが師団長であるロイに言った言葉

 『散らかさないでください』

 というのが引っかかった。

 もしかしたらとんでもなく片付けの出来ない人なのか…それとも入隊準備で書類が多いか…まぁ後者だろうなと勝手に納得した。

 そして横の扉には見張りが二人ナーゲルさんに声掛けしている団員がいた。


「んでそのお隣が我らが司令塔である総司令官のお部屋です。ここはほんと入る事ないから…近寄ることなかれよ。呼ばれなければな?そして!この先の角曲がった所はぜっっっったい!近寄るなよ!!」


 と言いながら連れていかれる場所には、総司令官の部屋のように見張りが二人立っていた。その先には他の師団長の部屋よりも少し豪華な扉があった。

 小さいプレートが掲げられているもの、こちらからは字が見えなかった。物置か重要保管場所なのだろうと思ったが違った。1人がナーゲルに聞くとウキウキしながら口を開く。


「ナーゲルさん、あそこはなんの部屋でしょうか?」

「ふふふふふ!!聞けえー皆の衆!!ここから先は我らが大天使いや、女神である第六師団長、ユキレスティア様が御座す場所だァ!!」


 両手を広げこれでもかと言わんばかりの声で言う彼に、新入り達は皆引き気味に頷く。それに気づかずにナーゲルは噛みもせず言葉を並べる。


「いいか!ここは から先は聖域!!エデンの園!何人たりとも立ち入り禁止の領域だ!もし立ち居ろうなどしたら恐ろしい程の笑みを顔につけた大魔王様が現れて、地下牢という名の冥界行きになりかねんからな!気をつけたまえ!」

「…………はい?」


 入隊者は全員引きながらどういう意味だと言わんばかりな顔をしながら見る。

 すこぶる機嫌が良いナーゲルを近くにいた騎士達は皆は呆れたような顔や、心配した顔で見ていた。ナーゲルの後ろのエデンの園と言った部屋の扉が開き、背の高い男性が静かに歩み寄って来ていたからだ。その顔にはとても素敵な笑みが浮かべられていたものの、どこか悪寒がするような感じがした。


「何してるのかな?ナーゲル副師団長?」

「ひっ!」


 ギギギと首を後ろに向ける彼の目線に合わせて背の高いユアンが屈む。


「もう一度聞こうか?()()()()()()()()()()()()()()()

「アー……エットォ本部の案内ですー……」

「あぁ、そうか。ならなぜここで大きな声で話しているのかな?この辺りの説明は後々するから必要ないだろ?部屋の中まで響いて部屋の主は不快な顔をしていたよ?」

「ハイ……ソウデスネ。モウシワケアリマセン……。」



 そう言うとナーゲルの肩に手を置きゆっくり言葉を発する。


「早々に回れ右だよ。ナーゲル。次は無いからな?」


瞳は獲物を見つけたかのような鋭い眼光が走り、声は静かだが威圧感があり、総司令官の命令は絶対だと言わんばかりの気迫が出ていた。

 それにナーゲルは冷や汗をダラダラかきながら振り返り新入りを見て口を開く。

 

「さて、諸君!次に行こう!!

次は君達の待機場所!第五師団の談話室だー!!」


 足早に去るナーゲルについて行く新入隊員。振り返るとさっきと変わらぬ穏やか笑みを浮かべた人だった。

 一瞬みえたあの黒いオーラは…と思ったが頭をふって考えるのをやめた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 第五師団に関連する場所を一通り案内された後、そのまま寮の振り分け表を全員渡され解散となった。

 翌日は入隊式の後から早々に仕事となる為早めに解散し、荷物を片付け明日に備えておけと言うことだった。

 そして部屋割りは幼なじみ3人部屋だった。

 

「んへぇ〜、疲れたなぁ!」

「まさか3人一緒の部隊で、しかも同じ部屋に突っ込まれるとは…。」

「部屋散らかすなよ。」

「わかってるよォ〜お前うるさいなぁかーちゃんかよ」

「言われたから。しっかり言ってくれって。」

「え、誰に?」

「おばさんに。」

「マジかぁ…。」


 1つ大きな部屋がありその奥に各自プライベートルームがあり中は寝具、収納、事務机、簡易照明全て揃いそして簡単な物なら作れるように簡易キッチンまである。トイレとシャワールームまで完備しており、普通の集合住宅よりも豪華すぎる部屋の作りをしていて、さすが金のある騎士団だとシオンは部屋を見ながら思う。

一応寮内にも食堂や大浴場もあり、本当に何不自由ない。

これが許されるという事はそれだけ周りからの信頼あってこそだということだろうと改めて騎士団に所属する先輩や父に心の中で賞賛を贈った。

 

「しかし、残念だったな第二師団になれなくてさ」


ヴァルタがデラフトへ荷物の整理をしながら言う。

 

「まぁ、嫌だったら師団も変更可能らしいからな、

そんな時があれば師団長にでも申し出るさ。」

「えぇ〜ヴァルタいなくなるのぉデラフト寂しぃ〜。」

「気持ち悪い言い方すんなや…。第五師団で王都内を護れと言うならその命令受けるよ。何せ俺戦い怖いし。」

「第二師団志望しといてそれ言うのか…。」

「あぁ!でも俺は後悔してないしいいかなって!」


 呆れるシオンに笑顔で答えるデラフト。

デラフトは臆病だがそれでもなんにでも一生懸命に取り組める精神をもっていた。シオンの父親からの試練も泣きながらでもこなし続け合格が出るまで諦める事がなかった。そんな彼の頑張る精神にシオンはかなり引かれていた。

 何に対しても無頓着でこなせる自分と頑張って褒めてまた伸びる彼。密かに憧れる彼のいい所なのだとシオンは納得していた。

そしてこれからの生活は騒がしくも、楽しい騎士団生活になりそうだとも感じた。

家に連絡を入れて父親に騎士団に無事三人入隊出来た事を報告しなければと言うと二人とも納得し、連絡する事にした。

 騎士団の寮内一階に通信機器があり、そこから自分の家の番号を入力する。

 そして数回通信の無機質な音がなった後に通信機器から声がした。


 『あい!べんだばーるです!』


 幼い少女の声だった。シオンの末の妹でまだ6歳のアンリだった。


「アンリ、にいにだよ。母さんか親父いるか?」

『うん!!ママァ!!にぃにからだよー!!』


 そう通信の先でも明るく可愛い声が聞こえた。14も離れた妹はとても活発でお転婆だが、歳が離れているからか、イタズラされても叱ることが出来ない。それは慈愛して少し病気気味なのだと周りから言われたがそんなの仕方ないと思っている。

 通信先から母親の声と遠くから父親が何か言ってるのが聞こえた。


『お疲れ様ぁ!試験どうだったの?』

「無事合格。三人ともな。同じ部隊の配属になった挙句部屋も同じだ。」

『あらぁ〜!そうなの!

 よかったじゃない。おめでとう♡』

「ありがとうございまーす!シュテルンママさん!」

「色々あったけど何とかなりました……。」


 ルンルンでヴァルタが返事をする。

疲れ気味に返事をするデラフト。

そして少し遠かった父親の声が鮮明に聞こえた。


『試験の魔物の餌にならずに済んで何よりだな!デラフト!』

「酷いっすよおじさん!!」


 豪快に笑うシオンの父、ジゼルは言葉を続ける。


『まぁ、入隊できたんなら、お前らの思う信念はきちんと持ってろよ。途中で投げ出すことがないようにな。何があるかわからんからなおさらな。騎士団だからと余裕こいてると痛い目を見る。慌てず分からないことがあれば周りの先輩聞けよ?

 んでだ、どこの師団だ?』

「第五師団だ。」

『へっ!そりゃ良かったことで!何人か変わってねぇ団員もいるだろうよ。知ってる奴にはよろしく伝えておいてくれや。』

「わかった。」

『んじゃな、せいぜい俺みたいになるなよ?』

「あぁ、それなりに頑張るさ。」

「任せてくれぇ!」

「頑張ります!!」

『辛くなったらいつでも電話してきていいし、帰ってくるのよ?それじゃあそっちで頑張ってね!』

「あぁ、母さんも身体壊さないようにな。

 アンリ。母さんの言うこときちんと聞いていい子にしてろよ?」

『うん!いい子にしてる!!』

「あぁ、誕生日近くになったら帰れるかどうかまた連絡する。」

『えぇ、楽しみねぇ!アンちゃん!』

『うん!!バイバイにぃに達!がんばってねー!』


 そういうと通信機器が切られた。

 三人揃って笑いあい、これでもひと段落着いたと同時に誰かのお腹の音が鳴った

 

「安心したらお腹減った!」


 デラフトが笑いながら言う。

 

「そうだな!飯食いに食堂行くか!」


ヴォルタも笑いながら言う。

 

「あぁ、そうしよう。」


 シオンも、つられて笑う。

 そうして三人は並んで食堂に向かう。何気ない話をしながら向かう。

 明日から新鮮な一日が始まると胸を高鳴らせながら。

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