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林さんは、きちんと約束を守り、1時間後無事にお戻りになった。
「「林智章様、おかえりなさいませ。お疲れ様でございました。」」
「ありがとうございました。妻とたくさん話ができます。曖昧だった部分が妻の方が合っていました。また笑いあえます。思い出を上書き出来ました。私が、見えなくなるまでもう少し時間がありそうなので、また妻と出かけて思い出を増やします。本当にありがとうございました。」
「よかったです。お顔色もよろしいようです。この体験はそのうち忘れます。しかし、今覚えていること、新たにお思いになったことがなくなることはありません。ご安心ください。では、お部屋にお戻りの後はごゆっくりお休みくださいませ。」
林智章様の思い出の品は、《おもいでや》に取り込まれた。
今夜はもう遅い。《おもいでや》に異常がないことを確認し、老夫婦も戻ることとした。
翌朝、すっきりした顔で林智章様はチェックアウトされた。次は奥様と来たい、今度はゆっくり景色を堪能して思い出を作る、とおっしゃっていた。




