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7話 同期たち 後編①


笹野瀬市郊外。

一級河川九日(くにち)川土手沿いの広大な敷地に、警察学校と笹野瀬刑務所が隣接して建っている。


九日川は、流域面積二千平方キロメートル弱。

灌漑用水、発電、水道水などに利用されており、笹野瀬市の生活を支える県最大の豊かな川だ。


河川敷には公園が整備されていたりと、市民の憩いの場にもなっている。


警察学校近くの河川敷は一面すすき野原になっており、季節によっては狸やイタチ、雉、時にはキツネも見ることができる。


ここ最近春一番のような強風の日が続いていて、草木の揺れる音が訓練中の校庭にも時折聞こえてくるほどだった。


三月も中旬に差し掛かろうかというところ。

気温が二十度近くなる日もあるが、乾燥した風は冷たく、まだ冬から完全には抜け出せてはいない。


___


「谷口。そろそろ風呂に行かないか?」

「んお?もうそんな時間か?」


午後の教練が終わり夕食を済ませた後、翌々週に控えた期末試験に備えて勇一と谷口は部屋で黙々と自主勉強に励んでいた。


『次のニュースです。今朝未明、笹野瀬市郊外の倉庫から出火し、およそ三百平米の建物が全焼しました。警察と消防が火災の原因を調べていま』プチッ


「火事多いな、最近」

「乾燥してるし風も強いからかな。よし、行こう」


静かすぎて逆に集中できない。

と、谷口が垂れ流していたラジオを切り、大浴場へ向かう。

 

浴場は消灯推奨時間の三十分前になると清掃が入るため、自習に夢中になりすぎると、一日の汗を流す機会が失われてしまう。


何の変哲もない大き目の浴槽が二つあるだけだが、足が伸ばせるのはありがたいし、脱衣室外の休憩スペースにはアイスとジュースの自販機、囲碁将棋盤が置いてあるため、しばしば訓練生達のたまり場となっている。



___



「紺野っていつもオレンジシャーベットだな」

「小さい時に好きだった果物の味に似てるんだよ」

「似てる…って、そんな味の果物他にあったかな」


週三回くらいは、ここで風呂上がりのアイスを食べながら涼むのがルーティンになっている。


谷口はモナカアイスが好きで、チョコ入りとチョコなしをローテーションしているが、勇一はいつも決まってオレンジシャーベット。


「あぁ。色は違うけど、近所のおじさんの家の庭に木が生えていて、勝手に食べてよく怒られてたよ」


もちろん、この世界に存在する果物ではない。


秋山におごってもらったオレンジシャーベットを口にした瞬間。

楽しかった少年時代の思い出が蘇りポロポロと涙を流し始めたものだから、何事かとあたふたしている秋山の姿を思い出すと、今でも笑える。


「お前にも悪ガキ時代があったんだな。意外だよ」

「あぁ、あの時は平和だったんだ。みんな笑って暮らしてたよ」

「お前たまに浮世離れした事言うよなぁ」

「谷口...俺、俺はな...」


ここで谷口に<自分は異世界から転生してきました>と伝えたら、どんな反応をするだろうか。


ゲームのし過ぎだ。って、また笑われるだろうか。

思わず口に出しそうになった言葉を飲み込もうとしたその時__



___キィィィィィィィィン........



「?!」ガタッ

「うぉっ!?どうした紺野?いきなり立ち上がって」


突然鋭く尖った悪意が、耳鳴りのように勇一を貫いた。


一般人よりははるかに感覚が研ぎ澄まされているとは言え、探知スキルを展開していない状態でここまで感じる事はそうそうない。


「なんだこの気配…?!」

「気配…?お前ほんとにどうした?って、おい!!」


残ったオレンジシャーベットを一気に口に放り込み、キンと痛む頭と谷口をほっといて駆け出す。


昇降口の扉を開けて外に出ると、ゴウという音と共に強烈な風が体を横から殴る。


そんなことはお構いなしに、校庭の真ん中へ向けて爆走した。


「ハァッハァッ……。河川敷…?」


全開にした探知スキルが、河川敷の方角に何かの気配を捉えた。

風が強くて正確にはつかめないが、確かに感じる。


「おいどうした!いきなり駆け出して!」


そこに、息を切らせながら谷口が走って来た。


「ん?なんだこの匂い。野焼き…?」


息を整えながら、強風に乗って届いた匂いに谷口が気づく。


だが、勇一はそれ以外の匂いも捉えていた。


(野焼きのような匂いの前に強く感じた別の匂い。間違いなくガソリンだ)


「お、おい、紺野。あれ」

「あぁ。見えてる」


谷口が指をさす方向が、みるみると赤に染まっていく。


まさしく気配を感じた河川敷の方角だ。


そしてついに、夜の闇に黒く染まった土手の境界を浮かび上がらせながら、巨大な火炎が顔をのぞかせた。


「谷口!教官室へ走って、すぐに知らせてくるんだ!」

「わかった!!お前は!?」

「俺は現場を見てくる!!」


谷口は一度頷き、教官室のある中央棟へ向けて走って行った。

その背中を軽く見送った後、河川敷へ向け勇一も全速で走る。


「なん…だ。これ」


先に説明した通り警察学校付近の河川敷は、一面広大なすすき野原が広がっている。

ここ最近晴れ続きで乾ききった草原に、乾燥した強い風。


ついさっき火を放たれたとは到底思えないほどの巨大な火炎が、不気味な音を奏でながら渦巻いていた。


恐らく発火点だけでなく、広範囲にガソリンがまかれているのだろう。

こうして見ている間にも、恐ろしいほどのスピードで燃え広がっていく。


土手を挟んだ反対側には警察学校と刑務所だけでなく民家も数多く存在しており、火の手が土手を超えて襲い掛かるのももはや時間の問題だ。


(本部と消防への連絡は谷口と教官がやってくれる、なら俺が今すべきことは)


燃え盛る河川敷の少し向こう側に意識を集中させると、火の手から離れる方向に進む人物の気配を捉えた。


(そこか)


エネルギーを脚部に集中させ、勢いよく地面を蹴る。

土手の上で炎の明かりに照らし出されていた人影は一瞬でその姿を消し、怪しい気配へ向けて一直線に疾走する。


「__さっさと来い!俺たちも火に巻かれるぞ!」

「ま、待ってくれ!」

「こんばんは。お話をお伺いさせていただいても?」

「「?!」」


勇一が駆け抜けていった先にいたのは、上下真っ黒の服を着た男二人。

突然現れた勇一に、男たちは驚いて立ち止まる。


「誰だ?!」

「笹野瀬中央署地域課の紺野雄一と申します。河川敷が炎上しているのを発見し、現場付近にいるお二人が見えたので、お声がけさせていただきました。職務質問にご協力願います」


動揺する男たちをよそに、勇一はいつも通りの冷静さで語りかける。


「いや、俺たちも散歩してたら河川敷が急に燃え始めてよ。それで逃げようとしただけだって」

「そんなものを持ってお散歩ですか。なかなか個性的なスタイルですね」


勇一が指さす先。

二人の男のうち、後ろでややびくびくしている方が、ガソリン携行缶らしき物を手に持っている。


「お、お前!捨てて来いって言っただろ!!」

「す、すまん、タイミングを見失って…!」

「この場にそぐわない物品を所持していますので、重要参考人として同行いただきたいのですが、このあとご都合いかがですか?」

「っ…!逃げろ!」


警察学校の方に付いてくるよう促した直後、男達は二手に分かれて逃走を図った。


「やれやれ…」


まずは指示役っぽい男ではなく、携行缶を持っていた方の男から確保する。


「はぁっはぁっ………。あ?」

「はい。そのまま大人しくしててくださいね」

「え?ちょっ…」


男は今の状況を到底理解できないだろう。

走って逃げたはずなのに、いつの間にか両手首をがっちり鷲づかみにされたまま、警察官の小脇に抱えられているのだから。


そして勇一は、男を抱えたままもう一人の方へ向け疾走する。


「……撒けたか?」

「誰をですか?」

「ひっ…!う、うわぁ!!」


もう一人の男も背後から接近して手首を掴み、空いている方の肩に担ぎ上げる。


「は、はなせっ!!この…!!」

「あまり暴れないでください。今は手錠がないので担いでますが、不満なら物理的に無力化しますけど。どうします?」


拘束から逃れようともがいていた男だったが、勇一の余りにも冷えた声音に動きを止めた。


「よろしい。では行きましょう」


大人しくなったのを確認した勇一は、激しく炎上を続ける河川敷へ一度ちらりと視線を向けた後、警察学校へ向かって走り去っていった。



___




「全員整列!!!点呼始め!!!」


火炎の明かりに照らされた校庭に、真壁の怒声が響き渡る。


勇一と別れた谷口が教官室に掛け込んでからの動きは早かった。


谷口からの報告を受けた真壁は即座に消防への通報と中央署への応援要請を指示。

次に教官室隅の全館放送用マイクを乱暴に手に取り、


『全員即時起床!!出動装備で五分後に点呼実施!!遅れるな!!』


隣の谷口がひっくり返りそうになるような、凄まじい音量で総員配備を号令。

そして今に至る。


ちなみに、放送時教官室にいた谷口は南館の自室へ爆走し、同じように五分で校庭に集合したため、すでに息絶え絶えである。


「点呼ヨシ!!総員揃いました!!」


四列横隊の一番奥にいる訓練生が声を上げる。


「総員揃った??紺野はいないはずだが?」

「教官!!い、います!紺野います!!!」

「何ぃ?!」


真壁の認識では勇一は先に現場にいるはずで、点呼で一人足りないと声がかかるだろうからそこで説明するつもりだったが、なぜかそこにいる。しかも男二人を担いで。


「紺野は俺のとこに来て報告しろ!他は五班に分かれ!一班は本部!二班から四班は近隣住民へ避難を呼びかけ!五班は本署応援と交通誘導!かかれ!」


「「「「はっ!!」」」


訓練生達は手早く五班を作り、各々班長となる教官にと共に持ち場へ向かっていった。

その場には真壁と勇一と男二人だけとなる。


「さて、報告を聞こう。その前に、それ重くない?」

「大丈夫です。このまま報告します__」


男二人を持ったまま直立姿勢をとる勇一を気遣った真壁だったが、そのまま事の詳細を報告した。


「__なるほど、ご苦労。応援がもう間もなく来るから、男二人を引き渡したら君も着替えてきなさい。その後は三班に合流するように」

「はっ!」


勇一は頭を下げ敬礼の姿勢を取り、二人を連れ(持って)中央棟へ歩き去っていった。



「谷口が報告に来てから十分と少々。あいつ一体何者だ…?」



真壁の呟きは強風に流され、勇一に届くことはなかった。




__




「__では、宜しくお願いします」


応接室に向かっていると正門の方に赤色灯が見えたため、パトカーで入ってきた中央署署員に直接被疑者二人の引き渡しと申し送りを終え、息を吐く。


だが、周辺にはけたたましい消防車のサイレンの音が響きわたり、土手へ顔を向ければ真っ赤な炎が空に向かって伸びていく姿がはっきりと見える。


少し下流には山があるが、その山裾まで赤く染まり始めていた。


(息をついている暇はないな…)


風で舞った火の粉が住宅街に容赦なく降り注いでいる。


消火は消防隊に任せるしかないが、住民の避難誘導は警察官の仕事だ。

速やかに自室に戻り出動装備に着替え、河川敷に向かう。


「_警察学校第三班の方はいませんか!!」

「紺野君!こっち!!」


大勢の警察官と消防士が入り乱れ、騒然としている土手の道路で声を上げると、すぐに返事があった。


「黒瀬さん…!」

「紺野君も三班?一緒だね」

「見知った人がいて安心しました。何をすれば?」


先に教官から指示を受けていた陽菜曰く、九日川に沿って広がる住宅地を五つの地区に分け、手分けして避難誘導を行っているとのことだった。


高齢者が比較的多い地域でもあるので、急がなければならない。

避難場所は警察学校体育館、近くの中学校と小学校だ。


「私たちは中学校周りの地区だよ。急ごう」

「わかりました」


土手を越えて延焼するのを防ぐため土手上にも散水が行われており、ホースを踏まないよう注意しながら住宅地へ向かい、一軒ずつ避難を呼びかけていく。


まもなく日が変わる時間なだけに突然の来訪に不快感を示す住民もいたが、外の様子を見るとすぐに態度を改め、指定された避難場所へ足早に向かって行った。


(よし、こっちはこの家が最後だ。黒瀬さんも終わったかな)


世帯一覧資料の最後の行に赤線を入れた勇一が通りに目をやると、何やら奥の方から黒い影がのそりのそりと、体を左右に揺さぶりながらこちらに向かって歩いてくる。


「あの動きはメコダッチ?!まさか!?気配は全く…」


目を凝らしてもよくわからないが、シルエットはかつて魔界で幾度となく戦ってきたカエルとアンコウと人を足して三で割ったような姿の魔物に似ている。


大した脅威ではないが、もし魔物だったら火災どころの騒ぎではない。


が、


「あ、違う、人だ。二人…?」


探知スキルがその可能性を否定した。


小走りでその陰の方に向かうと、徐々にその姿がはっきりとしてくる。


「なにをしているのですか?」

「こっ、紺野君…!」


声をかけると、息を乱して歩いていたのは陽菜だった。

その小さな背中には少し、いやかなり大柄な老婆を背負っている。


「大丈夫ですか?」

「ごめんねぇ…私、足が悪くて思うように歩けないのよ…」

「いえ!大丈夫です!私がお連れしますから!」


陽菜を気遣った勇一の言葉に老婆が申し訳なさそうな様子を見せたが、陽菜は元気よく背中の老婆に笑顔を向けた。

避難場所の中学校まではまだかなり距離がある。


(意地っ張りだなぁ、ほんと)


先へ進もうとしている陽菜の背中から、ひょいと老婆を自分の腕に抱きあげた。


「ちょ。紺野君?!」

「この方は私が中学校へ連れて行きます」

「あらまぁ力持ちなのねぇ。それに男前だわぁ」


ちょうどお姫様抱っこのような形となったせいか、老婆は乙女の表情をしている。


「でも!私が!」

「割り当ての避難誘導は終わったのですか?」


勇一から老婆を奪い返そうとする陽菜だが、少しバツの悪そうな顔になり、


「うっ。あと二~三件くらい…」

「でしたら残りを速やかに終わらせるのが最優先です」

「わかってるけど!!行けるって思ってたら意外と…」


ちらりと陽菜の背中に目をやるが、百六十センチしかない陽菜より明らかに大きい老婆を一キロ離れた中学校に連れて行くのは、無謀だしロスが多い。


なぜそうなったのかはわからないが、陽菜にしては珍しい判断ミスだ。


「私ならすぐ行って戻ってこれますから、黒瀬さんは残りを終わらせて他のサポートを。適材適所です。少しは頼ってください。チームですから」

「うん……。わかったありがとう。お願いするね。おばあちゃんもなんかその、紺野君の方が嬉しそうだし」


体積的には確実に上回っているであろう自分を涼しい顔でお姫様抱っこし続けている勇一に、老婆は完全に目がハートになってしまっている。


「あら、私ったら。黒瀬さん?でいいのかしら?ここまで運んでくださってありがとうね。重たくてごめんなさいね」

「いえ、自分で言っておきながら、途中でごめんなさい。ここからは彼がお連れしますので、どうかお身体に気をつけて」


そう言い、陽菜は美しい敬礼をした。


「じゃ、紺野君よろしくね」

「わかりました。またあとで」


陽菜が元来た道を駆け足で戻っていく。

勇一は見送りを早々に切り上げ、老婆を抱えて中学校への道を急いで歩いて行った。



__後日。


その老婆曰く「夢のような時間だった」と。



__




山裾方面の現場では、懸命の消火活動もむなしく支流深くに延焼した炎からの火の粉により、住宅に火の手が回ってしまっていた。


「くそっ!」


あっという間に炎に包まれていく家々を、谷口が歯痒い思いで眺めていた。


消防隊が必死に消火活動にあたっているが、台風にも匹敵しそうな強風に煽られて火の回りが想像以上に早く、かなり苦戦している。


「下がって!!下がってください!!」


燃え盛る炎へスマートフォンを向ける野次馬たちを、必死に規制線の向こうへ押し戻す。


「うちの家は大丈夫なのか!?」

「まだ消し止められないのかよ!!」

「さっさと消せよ!」

「これ絶対バズるだろ!!」


中には心無い声もあるが、様々な声が入り乱れて騒然としている現場で、確かに谷口の耳に届いた声があった。



「迷子の子供を見ませんでしたか?!誰か!!」



声がした方へ顔を向けると、夫婦と思われる男女が必死で周囲の人に訴えかけている様子が見えた。


「ちょっとここお願いします!!」

「お、おい!谷口!」


規制線の警備を隣の同期に任せ、声の主の元に向かう。


「お子さんとはぐれたのですか?!」

「お巡りさん…!!そうです!妻と息子と三人で小学校に向かっていたのですが、この人ごみの中でいつの間にか…」


手をしっかり握っておけばよかったと涙する母親を、夫が慰めている。


「わかりました。ご自宅はどのあたりですか?」

「あそこです…」


夫婦は震える手で指をさす。

その方角は今まさに延焼で火災に飲み込まれそうになっているエリアだった。

谷口は思わずゴクリと唾を飲む。


「迷子になったら家に戻るようにと日頃教えていたので、もしかしたらあそこにいるかもしれないんです」

「っ!わかりました。ご自宅周辺は我々で捜索します!お子さんの名前と年齢、服装を教えてください」


迷子の少年の名前はアキラ。

避難場所になっている小学校の二年生のようだ。


地元サッカークラブのニット帽と、マフラーを身に着けているらしい。

すぐさま無線で本部に連絡し、指示を仰ぐ。


『谷口より本部、山手地区で男児が行方不明。上下紺の防寒着にサッカークラブの赤い帽子とマフラー』


無線を受け取った本部に緊張が走った。

すぐに消防本部にも連絡を取り、応援を現場に急行させる。


『了解。消防から小隊五名を向かわせる。谷口巡査は()()()()と速やかに合流し、捜索に当たれ。以上』

『りょ、了解』


(紺野?なんで班も地区も違う紺野が出てくるんだ...?)


真壁からの指示に若干の違和感は感じつつ、谷口は班長に断りを入れてから勇一の担当地区へと向かう。


野次馬と消防、警察官で騒然とする最中、


谷口の姿は人ごみに紛れてすぐに見えなくなった。




___




「お前の言う通り、行方不明者の捜索に紺野を付けるよう指示を出したが、本当にいいんだな?」


谷口へ指令を出した後、立ち上がっていた真壁は再び腰を下ろして、隣に座る男に話しかける。


「えぇ。人探しに関してはあいつは警察犬並みです。俺が保証しますよ真壁サン」

「ふっ、お前がそこまで言うとはな。__秋山」


まぁ見ててくださいよ。

と、秋山は緊迫した状況なのに少しワクワクしているようにニヤリと笑った。



(こういう時こそお前の出番だろ。頼むぞ紺野__)





メコダッチ


川や沼地など、水辺の近くでよく見られる魔物。

見た目はアンコウとカエルのハイブリットが二足歩行している感じ。

その辺の石を投げて攻撃してくるが動きは遅く、ゴブリンと並んで初級冒険者の練習台にうってつけ。

ただし臭いので戦闘後の武器のメンテナンスがかなり面倒。


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