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【461さん踏破録】〜元引きこもりダンジョンオタク、入るたびに構造が変わるグンマダンジョンを攻略して最強探索者に至ってしまう〜  作者: 三丈夕六


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第27話 魔法槍、損壊

 7階層からさらに下へと渡り、気が付けば10階層へと辿り付いていた。下へ進むほど攻略はさらに厳しくなってくる。


 ダンジョンに落とし穴トラップが仕掛けられていたり、頭上から大量のスコルピオスが降ってきたり……ヘイム兵にも3回ほど襲撃された。なんとかここまでやって来たが、アイテムをかなり消費してしまった。


 最初の部屋にいた敵を一掃して周囲を確認する。ここまで一気に潜ったからアイテムの現状は再確認しておいた方がいいな。


・スピルギニョル 1

・フレクシルド 1

・シャドウソード 1

・トラネアウィップ 1

・ベントナイフ 1

・クロウスラッシャー4

・ブレイズナイフ 3

・ディガーファング 5

・アキドゥスフィア 6

・スライムキューブ4

・回復薬 2

・魔力回復薬 2


 種類は多いが、メインで使っていたクロウスラッシャーやブレイズナイフがかなり少なくなった。他の戦術も必要になりそうだな。


「ははっ……っ!」


 気味の悪い声が聞こえる。声の方へ視線を向けると、通路を歩くヘイム兵が見えた。


 ヨタヨタと歩くヘイム兵。仮面の模様は泣き笑いのようなデザイン。その手にはナイフ……さっきまで戦ってた笑う仮面のタイプとは違うのか?


「リレイラさん、アレって別のモンスターですかね?」


『ヘイム兵なのは間違いない。恐らく元々の人間の戦闘スタイルを強く残した個体なのだろう』


 人間の頃を強く残した……か。やっぱり戦っていて気持ちの良い相手じゃねぇな。


「はは……は……」


 ヤツは俺に気付かず通路を通り過ぎた。


『1体いるという事はこのフロアにあと5体はヘイム兵がいるな……』


 リレイラさんがため息混じりに呟く。実際ここまでそうだった。1体見つけるとそのあと何体ものヘイム兵と出くわす。鬱陶しい事この上ない。


「とりあえず、アイツをスピルギニョルで仕留めます」


 

 この先にヘイム兵が現れるなら、アイツを操って先行させるのが最も安全に進めるだろう。


 武器ホルダーからスピルギニョルを取り出し、槍先を展開する。消音魔法(ミュート)を発動してヘイム兵へと近づいて行く。

 


 慎重にヘイム兵との距離を詰める。



 気付くなよ……。


 ヤツの背後へ辿り着き、槍を構えた。後頭部から仮面を突き刺せば一撃でカタがつく。狙いを付けてヤツに槍を放とうとした瞬間──



 突然ヘイム兵がクルリと振り返った。



「はははははははは!!!」



「クソ、時間かけすぎたか……!」



 笑い声を上げながら右手のナイフを振り上げるヘイム兵。槍でヤツの攻撃を弾き、ヘイム兵の仮面へ槍を突き刺したその時、スピルギニョルが粉々に砕け散った。



「嘘だろ!?」


『……使用回数を使い切ってしまったか』



 ヘイム兵が一気に近付いて来る。この間合いだとショートソードは使えねぇ。ナイフでやるしかねぇ!


 腰から通常ナイフを引き抜いてヘイム兵のナイフを弾く。ヘイム兵は、左手で2本目のナイフを構えた。


「二刀流かよ!?」


「ははははははは!!!」


 連続でナイフを斬りつけるヘイム兵。ギリギリで避けているが、流石に手数と速度が違い過ぎる。避けるだけじゃジリ貧だぞ……。


 ヤツの攻撃が肩を掠めた瞬間、肩装甲が切り裂かれて鮮血が舞った。



「ぐ……!?」



 どうする? 通路は一本道……ヤツの方が足は速い。逃げようと背中を見せた瞬間殺られるぞ。


 バックステップした瞬間、マジックバッグに手を入れる。何かないか? この局面を突破できるアイテムは……?


 左手に四角い感触が伝わる。これは……スライムキューブ?


 脳裏にスライムキューブの特性が浮かぶ。スライムキューブを取り出し、右手のナイフで切り込みを入れる。ヤツの攻撃を避けながらはむずいな。


「はっ!!!」


 ヘイム兵が踏み込むのと同時にキューブを床に捨てる。スライムキューブを踏んだヘイム兵。ヤツがキューブを踏んだ事で、中身が盛大に溢れ出し、ヘイム兵の足と地面が接着される。ヤツは足を取られて盛大に倒れ込んだ。


「はは゛っ!?」


「しゃあ! ギリなんとかなったぜ!!」


 ショートソードを引き抜き、ヤツの頭部に思い切り突き刺す。仮面を破壊されたヘイム兵は、そのまま動かなくなった。



 ──レベルポイントを150pt獲得しました。



 周囲に敵がいないのを確認してしゃがみ込む。焦ったぁ〜……スピルギニョル、使い勝手いいから使いすぎてたな……。


『通常攻撃を含めると40回以上は使っていたからな。流石に限界だったか……』


「いや、マジで反省します。危うく死ぬ所だった」


『……休まず攻略して来たんだ。一度休んだ方がいい』


 スマホを見てみると、もう深夜0時を回っていた。そうだな……流石に集中力も切れてきた。


「そうですね。休む事にします」


『まだこの階層に入ってから間もない。1つ前の9階に戻ってから休んだ方が安心だろう』


 俺は、警戒しながら元来た道を引き返す事にした。





 次回、9階で休息する事にした461さん。リレイラと話している内に彼女の様子がおかしい事に気付く。みなかみに入る時からリレイラが寂しげだった理由が分かる回です。バズり録を読んでいる人には驚く展開になるかも?

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