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【461さん踏破録】〜元引きこもりダンジョンオタク、入るたびに構造が変わるグンマダンジョンを攻略して最強探索者に至ってしまう〜  作者: 三丈夕六


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第21話 2度目の亜空間


 冥闇の四騎士に取り憑いていた影が消滅し、レベルポイントの光を溢れさせた。それがスマホに吸収され、電子音声が流れる。



 ──レベルポイントを2100pt獲得しました。



『合計7体で2100ポイント…1体ずつのポイントは高く無いようだな。いや、それとも個体の区別が無いのか……』


 ブツブツと考察を始めるリレイラさん。苦労した訳だし一言言っておきたい所だなぁ。


「4体揃うと中々厳しかったんですけど」


『あ!? いや! すまない! 別に相手が弱かったとか言いたい訳でなくてだな!』


「冗談ですよ。そんな慌てなくても」


『コホン!! 私は慌ててなどいないぞ!』


 そんな会話をしていると、目の前にまた亜空間の門が現れる。


『やはり現れたか……』


「これもボス戦でセットみたいですね」


 改めて周囲を確認するが、やはり他に出口はない。俺は亜空間の中へと入った。



◇◇◇


 再び入った亜空間の門。真っ暗な空間に青くぼんやり光る床。長く続く降り階段を降りていくと、四角い床に出た。青い床以外には何も無い虚無みたいな空間。そこには、やはりあのフード野郎が佇んでいた。ボンヤリと空を見上げながら。


「おい」


 話しかけても返事が無い。フード野郎は物思いに耽るように空を見続けていた。


「おいって」


「貴様は……愛する者がいるか?」


「は?」


 突然話しかけて来たフード野郎。ヤツは俺の方へと顔を向けた。相変わらずボイスチェンジャーでも使ったような声……フードで顔も見えないし、その質問にどんな意味があるかも分からない。


 俺がなんと答えていいか迷っていると、フード野郎はため息を吐くような仕草をした。なんかムカつくな。


「我にはいた。1人、愛する者が。しかし、我はその者を裏切った」


「裏切った? なんで?」


「……分からぬ。愛しくて仕方がなかったはずなのだが……本当は憎んでいたのかもしれぬ。この空間の管理者となった今ではなぜ裏切ったのかすら、もう……」


「ふぅん。どれくらいここにいるんだよ?」


「何百か、何千か、何万年。数えることすら忘れてしまった」


 なんじゃそりゃ。というかこのグンマダンジョンが現れたのは1ヶ月くらい前だろ。何万年って……時間(・・)感覚おかしいんじゃねぇか?


 質問しようとすると、フード野郎はゆっくり手を上げた。


「すまぬ。仕事に戻ろう。よく冥闇の四騎士を打ち破った」


「7人いたけどな」


 ツッコミを入れると、フード野郎は「野暮な事を言うな」とでも言いたげにやれやれと肩をすくめる。やっぱムカつくな、コイツ。


「7階の門番を倒した貴様には褒美を与えよう」


 フード野郎が指をパチンと鳴らすと、黒い宝箱が現れる。それが開き、中からアイテムがいくつか飛び出してくる。それらのアイテムは、俺の前でふよふよと漂った。


 回復薬1本、魔力回復薬1本、宝石が4つ……そしてまた、謎のアイテムが1つ。コレは……アームバンドがついた盾みたいだ。だけど小さい。丸みを帯びた三角形のプレート。それが浮いていた。


 アイテムをマジックバッグにしまっていく。そして最後にその小さな盾を手に取り、左腕に付けてみた。


「これ、盾か?」


「そうだ。槍の時と同様に念じてみせよ」


 魔法発動の要領で左腕に魔力を集める。すると、盾が大きくなり、俺の肘までを覆う小ぶりな盾に変化した。すかさず鑑定魔法も発動してみる。


名称:フレクシルド

 分類:盾

 属性:?

 効果:?????????。使用回数?回


「やっぱ効果分からねぇ……」


「その盾も槍と同じ。己自身の眼で力を読み解き、操らねばならぬ」


 力を読み解く……か。次のエリアでコイツが必要になるってことでいいんだよな?


 スピルギニョルの時もそうだった。ボス戦までに使い方をある程度覚えたお陰でボスを倒す事ができたしな。


「そして最後に……カケラを」


 フード野郎の手から、リングのようなカケラが俺へと渡る。俺の懐から既に持っていたカケラが空中に浮き上がり、2つが1つになる。細いカケラ同士が合わさったことで、細長いカケラの先端にリングが着いたような形状になる。どことなくそれは、鍵を彷彿とさせた。


「これで貴様は新たなエリアへ入る資格を得た。また会おう」


 それだけ言うと、俺の足元に魔法陣が現れる。俺は眩い光に包まれた──




 ◇◇◇


 目の前が白い光に包まれたと思った瞬間、俺は外に出ていた。


 前回は夕方だったが、今回は真っ暗だ。一瞬外に出たか分からなかった。


 スマホで時間を確認してみる。もう21時か……リレイラさん、かなり待たせちまったな。


 脳裏にヴァルガード戦後の事が過ぎる。玄関の前で待ってくれていた彼女の事が。


 ……。


 俺は、真っ暗なみなかみの町を足早に駆け抜けた。静まり返った町並みに、流れる川の音が寂しさを感じさせる。だけど、リレイラさんの事を思うと、不思議と平気だった。


 早く会いたいな。






 次回、リレイラさんとの約束を果たすため、2人は温泉へ。しかし、温泉で予期せぬハプニングが……?

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― 新着の感想 ―
冥闇の騎士2体を槍でプスプスッ!とした後、魔力が無くなって消えるまで自動攻撃状態にしてたら、無限湧きボーナスステージだったのか~ ……まぁ、命を賭けてまでやる必要は無いし、実行したら、リレイラさんから…
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