##30 …長くなーる
『じゃあまずは…レベルからね。多分イシャスが言ってる人間って、レベルが5くらいまでなの』
『は? え? ……レベルが5。5以上だと人間じゃない? や、5くらいってナニ?』
『う~んと、生命力の事を分かりやすいようにレベルって言ってるし、数字に変換されてもいるけど…ぶっちゃけ?数字はなんとなくなのよねー。人間が、目で見て聞いて理解しやすいようにしただけで、本来数字じゃ表せないものだもの。あ、もちろん数字の基準は、なんとなくでもあるわよー。――あと、生命力っていうのだって、一番近い言葉なだけらしいの』
(――ソレ、また世界情報なんだろーか? オレの常識がヤバくなーる。動かなくなった父さん見たばっかだから手遅れっぽいケド。――後でなんか考えないとなー)
『……んじゃあレベル5位までが人間として、それ以上はナニになんの?』
『そうねー、イシャスに分かりやすいのは――ハイヒューマン? あ!ちなみに、イシャスに見えてるステータスもイシャス用なのよー』
『……そういやオレが分かりやすいようにって鑑定したよ。ゲームのステータスみたいだったのってアレか、たまに浮かぶ前の記憶のせいかー』
(父さんの言ってる事と微妙にちがったり、今のオレが読めないのが読めたのもソレかー)
『って、ハイヒューマン流すトコだった。あくまでも人間枠で進化したって感じでいいのか?』
『そんな感じなの。――でも詳しく言うと、進化出来る体になるみたい』
『ん? レベル6以上でハイヒューマンってワケじゃないんだ?』
『え~とね、成長期が終わる前にレベル5以上にしないと、それ以上レベルが上がらないの。ハイヒューマンに成れないってことねー』
『……成長期中に進化出来る体になってないと、ハイヒューマンになれないっつーコトか?』
『そうなの!』
『じゃあ、ハイヒューマンってレベルいくつ位からなんだ?』
『ん~とね――15,6くらいからだそーよ』
『そーなんだ……』
(って、ここに来てからチョイチョイ感じてたけど、精霊通信の、なんだ、タイムラグ?みたいのが短くなってる気がすんだけど…なんつーか、大いなる水の精霊様がパールと一緒にオレの話し聞ーてるみたいな――)
『――うふふ――あ、でねー、話それちゃってたけど、ヤバイ話の本題があるの。イシャスは魔力に引っ張られて?レベルが5にあがっちゃったの。でも、え~となんて言えば――――んと、普通の人間と、ハイヒューマンになれる体の境って、自分で魔物を倒す事なの。本来は倒した魔物から溶け出す生命力と魔力を成長期に吸収して人間の壁を超えるのね。でも、このままだとイシャスは魔力だけで超えちゃいそうで…今はわたしが泉に魔力留められてるけど、そんなに持ちそうにないの。だから、イシャスには魔物を倒してレベル上げて来て欲しいの。それも、出来るだけ早くよー。あ、後できれば15,6にしてきちゃった方が安心だって』
『まてまて、まて? う~んと、要は…魔物倒してハイヒューマンになってこい、って事だよな? だけどその、肝心な…このまま魔力のみで6以上になるとどーなるんだ?』
『はっきりとは分からないけど、精霊よりになっちゃうんじゃないかって…【状態異常回復ー】』
『それはヤバイ。どうしても超えるなら人間枠がいい。――起きたら魔物倒しに行かなきゃなんないの訴えないとな。――倒すのヤだけど…あー、そういや魔力の基準ってどーなってんの?』
『人間だと10~50くらいで、ハイヒューマンになっても普通は60~150くらいなの。魔術師系だと150以上で――300あれば凄く多い方ね』
『そりゃ、魔力だけで人間超えちゃってるって言われるハズっつーか超え過ぎじゃねーかー!!』
遅い昼寝から目を覚ましたイシャスは、ねる前の状態のまま、まだぼんやりしているルシスと控えていたオリバーに、パールから言われた事を問答無用で聞かせた。
聞かせる前後にイシャスの口からは、【状態異常回復~】という緩い魔術が放たれている。
「おー、めっちゃ効くじゃん、回復。これなら、さっき父さんに話したヤツもオリバーに聞かせちゃおーっと。――や、話だと長いよなぁ…………」
(なんだっけアレ、ビデオじゃなくて、えー、再現ブイティーアール?とかなんか、あんな感じで――――)
状態異常回復という魔術をかけられ落ち着いた状態になってはいたが、状態異常回復という魔術自体に衝撃を受けた二人は、ついイシャスを見守ってしまう。
そして、水で出来た、前世でいうところのタブレットのような物をオリバーの前に飛ばし、「オリバーこれ見てて~」と状態異常回復をかけながら軽く言うイシャス。
オリバーからすれば、目の前に飛ばされて浮いている水晶の板のような物。そこには、どうなっているのか数刻前の、ルシスに説明を始めたイシャスの姿と声が。
「――で、オリバーがさっきのオレ見てる間に、父さん鑑定していー?」




