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秋は、落ち葉と共に踊る暇もなく 13

 「え? 何、どうしたの」 竹内先輩がおどろいてぼくを見る。

 「ずっと考えていたんですよ。上から落ちてきた人、どっかで見たことがあるなあと思って!」

 「で、誰なの?」

 「マジシャンですよ」

 「へ?」

 「ぼくのクラスじゃないんですけど、クラスの出し物で、マジックをしているところがあるんです! うん、そうだ。黒マントのマジシャンです」

 「何年何組でやってるの?」

 「えっと……、となりのとなりのとなりのクラスだからえっと……」 ぼくは指を折りながら考える。ぼくは五組だから……。

 「一年二組ね。行って見ましょう。まだ終わっていないはず」

 「はい」 ぼくたちは保健室を飛び出した。

 一年生の教室は、四階にある。ちなみに二年生は三階。三年生は二階。部室は別校舎の二階だ。一階は、職員室や保健室、図書室などがある。

 「また、階段をのぼるのか……」

 「ほら、頑張れえ」

 階段をのぼりきると、最初のクラスは一年七組だ。写真部が教室を借りて、展示をしている。当の七組は、校庭でたこ焼きを売っているらしい。掲示板にポスターがはってあった。

二組についた。戸は開きっぱなしで、黒いカーテンがある。窓には 『おばけやしきへよこそ』 と真っ赤な字で書いてある。

 「あれ? お化け屋敷だ」 ぼくが首をかしげると、

 「そこ、三組よ」 と、竹内先輩があきれた声を出した。

 二組は、机をが一つもなくて、教壇と教卓だけがある。カラフルな風船がいたるところに散らばっていて、とても華やかだ。

 「保健室の真上ね」竹内先輩がつぶやく。

 「え?」

 「さあ、よってらっしゃい、みてらっしゃい! 大マジックショーのはじまりだようー」 ちょっとずれている感じがするピエロの服装の呼び子が、こっちに近寄ってくる。

 「ねえ、ここに黒マントのマジシャンがいるでしょう?」 竹内先輩が聞く。

 「いや、ここには制服を着たマジシャンしかいないよ。見てく? 見てかない?」

 「でも、前にいたじゃないか、黒マントの」

 「ああ、二年でもマジックショーをしているみたいだから、先輩がスパイに来たのかもね。ねえ、見てく? 今日は最後のショーだよ」

 「明日見るわ。それじゃあ」 竹内先輩は片手をあげると、廊下を歩きだした。ぼくも後を追う。

 「二年二組ね」 竹内先輩はつぶやく。

 「え? どうしてですか?」

 「なんとなく。そういえば、田中くんたちのクラスじゃない」

 二年生の教室がある三階についた。つくりは一年生と同じで階段の近くが二年七組だ。

 「あ、部長」 二年二組につくと、田中先輩と高梨先輩、あと知らない先輩が何人かいた。後輩のぼくにとっては、なんだか居づらい場所だ。


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