episode57
いよいよやって来た文化祭。生徒達や外部からやって来た客で学校は溢れかえっていた。
「明楽君、小鳥遊君、西園寺さんは最初だけウェイターやって、後はコスのままクラスプレート持って客引きヨロ!」
「明楽君はウェイターの時だけ執事服で後はメイド服ね!」
「...気は進まないけどわかったよ。」
「流石明楽君!頼りにしてるよ!」
ウェイターと言っても、明楽と勇真は入り口で客を迎え入れるのが役割だ。
「お帰りなさいませ、お嬢様。おや、今日はお友達もご一緒ですね。3名様ご案内致します。」
「お嬢様、こちらへどうぞ。」
明楽と勇真の執事の連携プレーに女性客は「何あれ、レベル高すぎるでしょ!」「い、イケメンが二人...」と声を上げて喜んでいた。それがお昼頃まで続いていたのだが、列が途切れることはなかった。何故なら、中で接客している生徒達もレベルの高いコスプレだからだ。これなら大丈夫だと判断したクラス委員長は明楽達三人に客引きに行くよう頼んだのだった。それプラス、明楽にはメイド服に着替えるように、とも。隣の空き教室で明楽は薫子の手を借りながらメイド服に着替えウィッグを被った。
「うん。可愛いですよ、明楽。」
「...なかなか慣れないね...」
そう言いながらヘッドドレスを装着し、外で待つ勇真と合流した。
「お待たせ、勇真。」
「お待たせしました。」
「おう。それじゃあ行くか。」
三人はそう言うと、クラスプレートを掲げながら廊下を歩いた。最中、写真をお願いされる事があったので、それには喜んで応じた。三人はただ歩くだけで宣伝になる。これはクラスメイト達の計算勝ちだった。そんな三人は雅臣のクラスがこれから休憩だと聞いていたので、そのへと向かった。
「おーい!雅臣!来てやったぜ!」
「お疲れ、さ...ま...。え?明、楽?」
「...お疲れ様です。あんまり見すぎると穴空きます...」
「あ!ご、ごめん!あまりに...その、可愛くて...」
「良かったですね、明楽。」
「顔から火を噴きそう!!」
そんなこんなで四人は合流したので、ダブルデートin文化祭を楽しむのであった。
「明楽。クリームついてる。」
「んっ...すみません。ありがとうございます...」
「見せつけてくれるじゃねぇか...」
「ホントですね。」
「薫子、何食ってるんだ?」
「いちごクリームです。」
「一口もーらい!」
「あっ!ちょ、ちょっと!」
明楽と雅臣のことをとやかく言う薫子と勇真だったが、この二人もちゃっかりイチャついているのであった。明楽は「流石勇真。薫子のペースを握ってる...」と感心していた。そうこうしながら後夜祭までの時間を四人で楽しんだ。




