episode48
翌日、学校へ行くと明楽はいつも通り"王子様"として周囲からチヤホヤされていた。昨日の"お姫様"扱いが嘘のようだ。そしてHRの時間になると、皆がそわそわし始めた。今日のHRでは学園祭の話し合いであるからだ。
「さて。我がクラスの出し物ですが...なにか希望はありますか?」
そうクラス委員長が話し始めると、何故だか皆がシーンとしてしまった。そんな中、一人の女子生徒が静かに、しかしビシッと手を挙げた。
「私達のクラスは"明楽君"と言う王子を始め、西園寺さんに小鳥遊君と言う顔面偏差値の高いメンツが揃ってる。よって!コスプレ喫茶を提案させていただきます!!」
「「賛成ー!!」」
「明楽君には着て欲しい衣装がいっぱいあるの!執事服でしょー、白衣でしょー、学ランでしょー。あ!あと...聞いたんだけど昨日、小鳥遊先輩と可愛い服着てデートしたんでしょ?た・か・ら!メイド服も追加で!」
「め、メイド服?!」
「あ、安心して?メイド服って言ってもヒラヒラのじゃなくてクラシカルなタイプの物だから!」
「それのどこに安心しろと...」と明楽が思っていると、静かだった教室が一気に騒がしくなった。そして視線が一斉に集まってきた。
「ついにデートしたの?!」
「どうだった?どんな格好したの??」
「王子と王子のデート...BLか?!」
BLとは流石に失礼だなと思ったが、もう好きに言わせることにした。
「オレ、薫子から写真見せてもらったけど可愛かったぜ!」
「薫子、いつの間に勇真に見せたの...。ていうか写真撮ってたの...?」
「あら。明楽の可愛らしさを共有してあげたくて。」
明楽は薫子に対して大きなため息をつくと「仕方ない」と言い、
「私に着れるものならなんでも着るよ。女性物でも男装でも。なんでも着こなしてみせるよ。私に任せて。学校一の売り上げを叩きだそう!」
明楽はそう言うとウインクして見せた。教室は「流石明楽君!男前ー!」「王子様ー!」と騒ぎ始めた。
「明楽君の執事とか絶対ヤバいよね!"お嬢様"って呼ばれたい!」
「メイド服もきっと似合いそうだよね!あ、でもでも、小鳥遊先輩には当日まで秘密にしない?」
「?別に言ってもいいよ?」
明楽は別に構わないと言ったが、その女子は「チッチッチ!」と舌を打ち鳴らし、
「こういうのはドッキリさせてなんぼだよ!」
そう言うのであった。




