episode47
ケーキ入刀した後は、自分達の分も含め店内にいる客全員にケーキが配られた。そして、そのケーキをコーヒーとともにいただき、明楽と雅臣はそろそろ帰ろうとなり佐々木を呼んだ。
「店長、今日はありがとうございました。美味しかったです。」
「私までご馳走になってしまって...。ありがとうございました。」
「いえいえ!2人のお陰でお店は繁盛しているからね。お祝いとお礼をかねてさ。」
「また明日からバリバリ働いてもらうよー!」と佐々木が言うと、2人は「もちろんです。」「張り切って頑張ります。」と返事をし佐々木に礼をして店を後にし、帰路へと着いた。
「明楽、今日はありがとう。最高の誕生日だったよ。」
「喜んでもらえて良かったです。...ケーキ入刀は予想外でしたけど...」
「そうだね...」
2人は思わず沈黙してしまったが、雅臣がふとなにかを思ったようで、「明楽」と呼び歩を止めた。
「雅臣先輩?どうしました?」
明楽は立ち止まった雅臣に問いかけると、雅臣が明楽の耳に顔を近づけ、
「二度目のケーキ入刀も絶対オレとしようね?」
と囁いた。明楽は一瞬ポカンと固まり、思考が停止してしまったため動かないでいると、雅臣が「明楽?」と再び名前を呼んだ。その時であった。"ボフッ"っと音がするくらい明楽の顔は真っ赤になり、頭からは湯気が出ていた。
「そ、それって...あの...」
「明楽。オレは本気だからね?」
「一度手に入れたら、絶対に手放さないタイプだからね。」と付け加えられ、明楽は身体中が沸騰していくかのように感じた。そして、雅臣は明楽の手を握ると、先程までが何も無かったかのように「さ、帰ろう。」と歩き始めたのであった。そこからはなにを話すこともなく、黙々とあるいた。そして、明楽の家の前に着くと、雅臣は明楽をギュッと抱きしめ、「おやすみ」と言いながらキスを送った。




