episode46
「お待たせしました。特別メニューのカニクリームパスタです。雅臣、カニ好きだったよね?」
「え!いいんですか?高いんじゃ...」
「誕生日の特別メニューって言ったろ?ここはオレの奢りだし、2人のお陰で売り上げ上がってるからボーナスだと思って!」
「...ありがとうございます。」
明楽は雅臣がカニが好きなのを初めて知ったのでそれを脳内にインプットさせた。雅臣に目をやると、子供のようにめを輝かせていたので、普段のカッコ良さとのぎゃっに可愛く感じて、明楽は"クスッ"と笑みを零した。
「...なに笑ってるのさ。」
「いえ...。雅臣先輩にも可愛い所があるんだなと思って。」
「...可愛いって何さ。」
「雅臣先輩、子供みたいに目をキラキラさせてるから...。フフッ」
「恥ずかしいからそんなに見ないでよ。」
「すみません。ただ、知らない一面が見れたのがうれしくって...。つい。あ、でもこれでおあいこですね?」
「...おあいこ?」
明楽が言った"おあいこ"という言葉に疑問を持った雅臣に、明楽が「だって...」とことはをを紡いだ。
「だって雅臣先輩ばっかり私の事からかってくるじゃないですか。だから"おあいこ"です。雅臣先輩の新しい一面ゲットです(笑)」
「そんなのゲットしなくていいよ...」
雅臣はガクッと肩を落としたが、尚のこと明楽の機嫌は良くなるのだった。雅臣の誕生日ディナーなのになんだか自分の方が得をしている気分になる明楽であった。そこからは普通の会話を楽しみながらパスタに舌鼓を打ち、食べ終える頃に佐々木がコーヒーとデザートの乗ったカートを運んできた。そのカートの上デザートを見た瞬間、2人は目を見開いて固まった。そこに乗っていたのは、ウエディングケーキさながらの立派なケーキであった。
「て、店長...流石にこんなに食べれませんよ?」
「大丈夫大丈夫!ケーキ入刀だけしてもらって、後はサービスで配るから!」
「...とんでもないサプライズですね...」
2人がなかなか言葉を出せないでいると、佐々木は笑顔で、
「将来の2人の結婚式の練習だと思って!」
と気の早すぎる発言をするのであった。その発言を聞いた周囲の客からは「おめでとう!」「お幸せに!」と声と拍手が上がり、2人は店内全体から押される勢いでケーキ入刀をするのであった。




