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王子さまだって恋がしたい!!  作者: 朱音小夏


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31/59

episode31

翌日、いつも通り明楽は薫子と共に登校し、いつも通り授業を受ける。そして昼休みになった頃、明楽はスマホを見ると雅臣から「一緒にお昼食べよう」とLINEが入っているのに気づき、薫子に断りを入れ、了承の返事をした。少し経つと、明楽のクラスに雅臣が現れ、「明楽!」と声をかけてきた。それに応えるように明楽が席を立ち雅臣の元へと行くと、クラス中から「え?え?何事?」「王子2人が揃ってる!」と声が上がる。そんなクラスメイト達の様子に明楽は気恥ずかしくなったが、雅臣に「来てくれてありがとうございます。」と言うと、雅臣は笑みを浮かべ周囲に見せつけるように肩を抱き、耳元でこう囁いた。


「オレの大事なお姫様だからね。当然の事だよ。」


その言葉に教室が一瞬"シーン"と沈黙に包まれたが、すぐにその沈黙がとけ、教室だけでなく廊下からも「キャー!」と黄色い悲鳴が上がった。


「明楽君!え、小鳥遊先輩といつから?!いつからそう言う関係に?!」

「えっと...その...」

「昨日のバイト終わりにオレが告白してOK貰ったんだよ。ね、明楽?」

「...そういう事デス。」


女子達は「まるで王子様同士の禁断の恋を見ているみたい!」とハシャギ始めた。そんな様子に明楽は顔を真っ赤に染め上げ、雅臣の肩に顔を埋めた。普段見せることの無い明楽の様子に、女子だけでなく男子も「あれ?可愛くね?」と感想を持つのであった。


一連の流れを静かに見ていた勇真に薫子が「小鳥遊君?」と声をかけた。


「西園寺。オレは明楽が好きだ。」

「それはもう存じています。」

「...好きだからこそ、幸せにしてやりてぇ。もし明楽が幸せならオレはそれを壊したくない。」

「...そうですね。私もそう思います。」


勇真の男気溢れる返答に薫子は同意する。薫子は「暴れ犬だったかと思えば、すっかり忠犬になりましたね。」と思うのであった。


「小鳥遊君も転入して来た時から考えられない程大人しくなりましたね。」

「...西園寺、お前はオレをなんだと思っているんだ?」

「そうですね...。明楽大好き大型犬ってところですかね?」

「おい!」


薫子は思わずクスクスと笑うとその様子に勇真は顔を赤くしながら薫子を見つめた。そんな勇真の視線に気づいた薫子は「何か?」と尋ねた。


「...お前、いつも澄ました顔してっけど、笑うと可愛いな。」

「は...はい?」

「うん。可愛い可愛い!」

「やめてください!恥ずかしい...」

「お?照れてるな?そう言う顔も良いと思うぞ!」


これは新たな恋が始まる予兆なのかもしれない。

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