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明末の麒麟児  作者: sawami
第2章
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不気味な小坊主

※結構長くしてみました。


 数日後、揚州の大通りで兵を率いて街の見回りが行われた。そして街の区画で担当部隊の将軍が部下の活動報告を聞いていた。 

 「この区画の街の治安は問題なさそうだな」

 「はい、兵士による乱暴狼藉も確認されいません。ただ...」

 兵士が言いよどむと、その将軍はわかっているといった感じで手で制した。

 「わかっている。見回りに行った兵士の何人かが帰ってこないのだろう?」

 「...都市内外の出入りを兵士達に禁じられて週ごとに増えいます」

 「父、いや史兵部尚書も対応しておられるだろうがいかんせん、物資が乏しい。南京にいる奸臣どもは我々を見殺しにしたいと見えるな」

 「史将軍、お静かに。誰に何を聞かれているかわかりません」

 「わかっている。戯れ言だ」

 この将軍の名は史徳威。字は龍江といい史可法の養子であり側近として支えていた。

 ちなみに奸臣とは阮大鋮や馬士英ら反東林派を指している。

 「そういえばたいしたことが無いと思いますが、最近不気味な小坊主をよく見かけると耳にしております。」

 「不気味な小坊主?どう変なのだ?」

 「その小坊主は仮面を被ってよく大通りで座禅を組んで物乞いなどせず。お経を唱えているとのことです。ある兵士がその子どもに何をしているのかと尋ねると、『大きな川の龍を探している』といってその場を後にするそうです。」

 「確かに変な小坊主だな。...うん?」

 史徳威はその話を聞き何か違和感を感じた。そしてそれはすぐに気づいた。

 (もしや、私のことか?!)そう感じたのには理由がある。

 まず、大きな川は中国語では「江」で表せることができる。そして、龍を合わせれば自分の字である龍江になるからだ。

 (いや、ただの深読みかもしれん)

 史徳威はもう少し詳しく聞いてみることにした。

 「その小坊主は、他に何か言ってなかったか?」

 「他にですか?『溧陽侯の末裔の義理の息子がここにいると聞いたのですが知りませんか?』とか『法を赴いた親の息子を探している』とも言ってましたが、史将軍?」

 史徳威はこれらのことを聞いて自分を探していると確信した。

 溧陽侯は後漢初の溧陽侯史崇のことであり、自身の父史可法は49世の孫に当たる。そして法は「憲」を赴くは「之」を意味すするならば史可法の字である「憲之」を意味することと、捉えることができた。

 史徳威はこのような遠回しに自分を呼んでいるのは何か事情があるとみて密かに探すことにした。

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