4th Bullet:恥と絶望と榴弾
今の状況から言えることはただ一つ。
有り得ない。夢なら覚めてくれ。
なんで俺がメイド服を着なきゃいけないんだよ!、、畜生。慌ててもしょうがない。とりあえずなんとかする方法を訊かないと。
「無いわよ。」
「ふぁっ!!?」
あの後庭に直行し直す方法を訊いたが、あまりに無慈悲に切り返された。
「だから言ったじゃない。ちゃんと真面目にやれって。過去にもこういう失敗例があったから忠告したの。」
「な、、な、なんとかならないんですか!?」
不治の病にかかった患者の親みたいに話しかける。
「残念なことに、もう初期設定がおわってるから、変えられませ~ん。」
「・・・・・」
放浪中のお父さん、
天国にいるお母さん、
俺、榊秋一は今も元気ですが、
もうお婿にいけないかも。
「ま、まあいいじゃない。しっかり似合ってるし。」
「なぁ。それは褒めてるのか?馬鹿にしてるのか?」
「っぅ!!」
「もうヤダ。帰りたい。いつもの日常に帰りtttttttttttくぁwせdrftgyふじこlp」
「え、、ちょっと!しっかりしなさいよ!」
「グベラッ!!」
吐血した。そこらへんまではわかってた、、
=side of Selca=
「ひえぇぇぇぇぇ!秋一が壊れた!!」
待って、いったいなんで秋一がバグったの?そんなにアレがショックだった?いや、そんなことはどうでもいいわ。まずどっから治せばいいかしら。
「・・・・・解かんない!!」
解かるわけないじゃない!精神的な吐血の治し方なんて!!
その時、右手に鋭い感覚がよぎる。アルカナリングがツクヨミの反応を捉えたようだ。セルカは軽く舌打ちをする。
「あ~もう!こんなタイミングに!」
「ッハ!!な、なんだこの感覚?ってかリングの様子がおかしいんだけど!」
「ちょうどよかった。さっそくだけど実戦よ!位置はリングが示してる。かなり近いわ!」
「 ヤダ!!行きたくない!」
「はあああぁぁぁぁぁ!!?なに言ってんの!?ほら、武器の召喚は換装みたいな感じだから。」
全く、男らしさってもんはどこにいったのかなあ。
「そうじゃなくって。こんなメイド服姿で市街地歩き回って、ダチに見つかってみろ。即俺は社会的に死んじゃうよ!!」
「換装してる間は、絶対に本人だとばれないようになってるから大丈夫!」
「よし!行こう!!」
切り替え早っ!!
=side of Syuichi=
っしゃあ!早速の実戦だ。気合入れて行こう!
反応を示した空き地にたどり着くとそこには、1mほどの馬鹿でかいヒルがいた。だがセルカは余裕の表情を見せる。
「こいつは雑魚ね。アンタ一人で勝てるわ。やってみなさい。」
「わかった。ところでここは、誰にも気付かれないように静かに倒すべきか?」
「いや、別に派手にやってもいいけど。」
よし、イメージイメージ。ん?どうイメージすればいいんだ?まあとにかく空間を裂いてそこから取り出すようにしてみるか。
ある程度考えた直後、何もない空間に裂け目が出来、彼はそこに手を突っ込む。そして抜き取った手にはワルサーカンプピストルが握られていた。
これは信号弾をベースに作られた榴弾を飛ばす拳銃で、やろうと思えば装甲車も破壊できるおぞましい威力を持っている。
「お、ちゃんと出てきた。」
といったそばから、ツクヨミとは正反対の方向にダッシュする。
「ちょっとアンタなに逃げてんのよ!」
いいや、これは逃げてるんじゃないんだよ。安全な所まで離れてるんだよ!!
そのまま10mぐらい離れていったあと、ツクヨミと向き合って、カンプピストルを向ける。
”装甲車ぶっ壊すぐらいだから、倒せる、、よな。”
そして引き金を引く。
「パコン」と音がして、榴弾が放物線を描いてツクヨミに飛んでいく。その瞬間、
ズドゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!
強烈な閃光の後に、爆音と熱風が辺りを包む。
煙が晴れたころには、もうそこにはツクヨミはいなかった。
「よし。お~わった。帰るか。」
「そうね。とっとと帰りましょ」
振り向くとそこには、顔に煤をつけて、ゴスロリは一部破けて某ソシャゲでいう「大破!!」みたいになっているセルカが青筋を立てていた。
ヤッベ。
To continue shootting.
おはようございます!こんにちは!こんばんは!熱湯水割りであります。
今回は待ちに待った銃器の登場でした。いやあホントに遣り甲斐がありましたよ!
まだまだ進展があったりするので楽しみにしててください!ではこれで。
銃器解説
ワルサーカンプピストル 製造国:ドイツ 開発:ワルサー
全長:245mm 重量:1450g
当時、信号弾を発射するための26.6mm信号銃を開発していたが、前線の兵士たちはその銃口に手榴弾をつめて、即席の擲弾筒としてつかっていた。ワルサー社はこれをヒントに1930年代にカンプピストルを開発した。
その時は、歩兵一人で戦車を破壊できるほどの威力で大活躍したが、直に戦車の発達に追いつけず、第二次大戦の終わりごろには思うように戦果をあげれなくなった。
まさに、最強のハンドガンであり、最小のグレネードランチャーでもある。




