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瀬戸の約束【11歳の約束、29歳で果たす】  作者: あおきつばさ


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第27話「姫路の夜」

第27話「姫路の夜」


車を走らせて姫路の街に到着した頃には、周囲はすっかり帳が下りて日が暮れていた。

今夜のホテルへ向かう前に、俺たちは少し腹ごしらえをしようと駅前のロータリーを歩いた。


「せっかくここまで来たんじゃし、まずは美味しい晩ご飯じゃね!」

美樹が声を弾ませる。その意見に異論はなかった。


目指すべき魅力的な飲食店が多いのは、姫路駅の反対側、北口の周辺に集中しているらしい。駅の構内にも手頃な店はあったが、せっかくならライトアップされた白鷺城を遠目に眺めながら夜の散策も楽しそうなので、北口のエリアへと向かうことにした。


しかし、大抵のこういった近代的な駅ビルには、恐ろしいトラップが仕掛けられている。そう、商業施設と合体している駅の一階通路には、通りすがる人々の物欲を激しく刺激するきらびやかなショップというトラップが、実にも巧妙に配置されているのだ。


そして案の定、美樹はまんまとそのトラップの餌食になった。彼女は通路沿いにあった、眩い照明に照らされたジュエリーショップに吸い込まれるように入っていった。


「ねぇ涼太、私、こういうシンプルなデザインのがいいなぁっ」


(……えーと、お嬢さん。いくらなんでも気が早すぎやしませんかね?)


俺が内心で焦っていると、すかさず「あら、お似合いのカップルですこと。結婚指輪をお探しですか?」と、満面の笑みを浮かべた女性販売員が滑り込んできた。


(ほら見ろ、プロの販売員に完璧にロックオンされたやんけ……)


「えぇ、もう婚約していて」

美樹が先ほどまで喋っていたいつもの山口弁を綺麗に封印して、上品な標準語風でウキウキしながら店員に応対している。


「あら、それはおめでとうございます! それでしたら、こちらの新作なんかはいかがですか?」

店員はそう言いながら、手慣れた手つきでショーケースの中の棚ごと上に持ち上げ、完全に売る気満々の体制に入っている。


「これの、十号とかってありますか?」


「はい、ございますよぉ」


そんな具体的なやり取りが始まってしまうと、男たちに出来る防衛策は、ただ借りてきた猫のように傍観することだけだろう。


美樹はシルバーに輝くリングを自分の細い指にはめ、「見て見て!」と言わんばかりにこちらにアピールしている。天井のスポットライトにかざして、うっとりと見とれている彼女の姿は確かに可愛い。


さりげなく値札を盗み見ると、まぁ、社会人を十年間やってきた俺の貯金からすれば買えない額ではない。

……いや、待て。俺は今、先月会社を辞めたばかりの無職や。クレジットカードが本当に止められていやしないか、ということだけが猛烈に懸念であった。


「うわぁ、いいなぁ、これ……」


「おい、気が早すぎるって! ほら、指輪はまた今度にして、まずはご飯行くよ!」

俺が少し強引に促すと、美樹は渋々といった様子で指からリングを抜き、店員に返した。


「なによぉ! やっぱ涼太にとっては、私のロマンよりもお腹の餌付けが先なわけねっ。……でも、ちょっとトイレ行ってくるけえ、ここで待っとって!」


そう言い放って、美樹は少し拗ねた感じでプリプリと腰を振るようにしながら、近くのトイレへと行ってしまった。


店員を見ると、男は獲物として認識していないようだ。彼女はチベットスナギツネのような遠い遠い目をして、別の獲物をサーチしているようだ。


(美樹が気に入った指輪が目の前にある。これは縁だ……)


昨日「付き合う」宣言をしたばかりで婚約指輪だなんて、おかしなことだとは分かっている。しかし、駄目な自分にきっぱりと別れを告げるために、そして美樹の過去を受け入れて自分の愛で上書きしてみせるという「けじめ」として、きっと目の前にこの指輪が差し出されたのだと思うようになった。


「あの、さっきのリングって」


「はい、ペアリングですね! ございますよぉ」

即座に獲物として認識し直して反応したようだ。

無論ペアリングは断った。リング裏に刻印が出来るか聞いてみると一週間かかるようだ。


(いつ渡すのか決めていないけど、絶対必要なもの。買ってしまおう)


「あの、刻印はいいですから、これクレジットで……」



駅ビルを抜け、二人は提灯の灯る地元の賑やかな居酒屋へと入った。


注文したのは、ふっくらとした姫路名物の穴子料理、瀬戸内で獲れた新鮮な地魚の刺身。

そして、たっぷりの生姜醤油に浸して食べる、これまた名物の『姫路おでん』。


「……美味いなぁ、この生姜醤油のおでん。身体が芯から温まるわ」

初めて食べる味に、俺は素直に感心した。


「じゃろ?」

美樹は自分の手柄のように、ふんと鼻を鳴らして得意げな顔をする。


「なんでお前がそんな誇らしげなツラするねん」


「瀬戸内代表として、美味しいものを教えてあげたけぇね」


「勝手に瀬戸内の代表になるなや。……まぁ、ここはもう俺が育った兵庫県やし、俺の地元みたいなもんやけどな」


「あはは、確かにそうじゃね!」

二人で顔を見合わせて笑い合った。


思えば、あの防府の定食屋で再会したばかりの頃のギクシャクした空気に比べたら、今の俺たちは驚くほど自然体だった。余計な気を遣うこともない。他愛のないお喋りをして、ふと会話が途切れた時の沈黙すら、ひどく心地良かった。

食事が終わる頃には、二人の話題は自然と明日の予定へと移っていた。


「いよいよ、明日じゃね」

美樹がジョッキを置いて、静かに言った。


「……おぉ。オトンのことやな」


「うん」


俺は手元のグラスの、琥珀色の液体をじっと見つめた。胸の奥に不安がないと言えば嘘になる。しかし、もうあの頃のように、現実から無様に逃げ出したいとは爪の先ほども思わなかった。


俺には、高松のあの平屋で見たものがある。勇気を出して真っ向から向き合うことの意味を。そして、向き合わないまま冷たい沈黙を続けることが、どれほど自分自身を苦しめるのかを、美樹の姿から教えてもらったのだ。


美樹が背負ってきたあの過酷なすれ違いの軋轢に比べれば、俺とオトンの関係なんて、ただのお互いの言葉が足りなかっただけの、浅いコミュニケーションエラーに過ぎないのかもしれない。


「……ちゃんと、会って話してみるよ」

俺は自分に言い聞かせるように、静かに言った。


「うん」

美樹が優しく頷いた。


「その方が絶対にええよ。涼太なら大丈夫」



店を出て、駅前のビジネスホテルへと向かった。チェックインなどの段取りを済ませ、二人で静かにエレベーターに乗り込む。

部屋番号を確認しながら、美樹がカチャッとドアにカードキーを差し込んだ。


ドアが静かに開く。そして――俺は入り口でピタッと足を止めた。


「……あれ?」


室内を見渡すと、そこには大きなダブルベッドが中央に一つだけぽつんと置かれていた。どう見ても完璧なダブルルームだった。


「なぁ美樹……」


「何? どうしたん」


「部屋、ベッドが一つしかないで」


「そうじゃね」


「いや、『そうじゃね』やなくて! これ一部屋しか取ってへんやんけ!」


俺が慌てると、美樹は耐えかねたようにケラケラと吹き出した。

「あはは! 何を今さら焦っちょるんよ」


「今さらって、お前……」


「防府の宿から、ずっとこうして一部屋で一緒に旅しとるじゃん。何を恥ずかしがることがあるん」


「いや、この前は布団が別々やったやろ! これベッド一つやん!」


すると美樹は、ベッドの縁に腰掛け、少しだけ小首を傾げて俺をじっと見つめてきた。

「……何? 涼太、ウチと同じベッドで寝るの、そんなに嫌なん?」


「……そういう意味やない。男としての理性の問題や」


「じゃあ何も問題ないじゃん。ウチら、十八年前にあのタイムカプセルでちゃんと『婚約』しとるんじゃし」


あまりにも堂々とした、自然な口調だった。

それなら二十年ぶりに一緒にお風呂に入ろうぜ、と意趣返しに少しおどけてふざけてみたが、「それは絶対ダメ!」と一瞬で冷たく却下された。なんだか非常に理不尽な気がした。


結局、順番にシャワーを浴びることになった。美樹が「涼太の後でゆっくり使いたいけえ、先に入って」と言うので、俺は先に脱衣所へ向かい、ちゃっちゃと身体を洗って備え付けのパジャマに着替えた。


ベッドに腰掛けながら美樹のシャワーが終わるのを待つ時間は、なんだか随分と長く感じられた。

ドアの向こうから聞こえる微かな水音を聞きながら、俺は自分の胸の中で、明日オトンと対峙するための色々な覚悟を、静かに、じっくりと組み立てられていた。


大きな窓の外には、きらきらと輝く姫路の美しい夜景が静かに広がっている。

テレビもつけず、静まり返った室内。聞こえるのは、エアコンのかすかな駆動音だけだった。


カチャリとバスルームのドアが開き、シャワーを終えた美樹が、両手で自分の顔を少し隠すようにして恥ずかしそうに出てきた。


「……お化粧、全部落としちゃったから。あんまり真っ直ぐ見ちゃいけんよ」


「いや……隠さんでも全然綺麗やん。すっぴんの方が可愛いぞ」


「……もう、いけず」


美樹は顔を真っ赤にしながら、俺の隣へとちょこんと腰を下ろした。そして、引き寄せられるようにして、そのまま俺の肩口へと身体を預けて寄りかかってきた。

ホテルの備え付けのソープとは違う、彼女の髪から漂う甘くて優しい香りが、仄かに鼻腔をくすぐる。


「あのね、涼太……」

美樹は自分の細い足をベッドの端でゆっくりとバタつかせながら、言葉を慎重に選ぶようにして、ポツリ、ポツリと静かに喋り始めた。


「ん? 何や」


「まだ、涼太に話してないことが一つあるんじゃけど……。怒らんで、静かに聞いてくれる?」


「んー、まぁ内容によるな。何や?」


「涼太が昔、西宮へ引っ越していっちゃった後さ……しばらくの間、ウチらちゃんと文通しよったじゃろ?」


言われて、俺は記憶の糸を手繰り寄せた。そういえば、そうだった。

「……おぉ。確かに最初の頃は、手紙のやり取りしてたな」


「でもね、中学一年の秋くらいに、涼太からの返事がパッタリと来んくなったんよ」


「あぁ……うん。あの時は、ほんまにごめん」

俺は申し訳なさに視線を落とした。そう、中一の秋、我が家を襲ったあの災難。それまでの大切な思い出の品も、美樹の住所が書かれた手帳も、全てを一度に無くしてしまったのだ。


「ウチね、返事が来んくなった時、すっごく不安で……。『涼太のやつ、都会の中学校でモテモテになって、図に乗って西宮の可愛い女の子たちをたくさん侍らせちょるんじゃないんか!?』って、毎日そればっかり心配しよったんよ」


(……いや、お前の妄想のバイアスが凄すぎるわ。そんな華やかなカースト上位の人生、二十九年の歴史の中で一秒たりとも存在せえへんかったからな)


「じゃけえね、どうしても居ても立ってもいられんくなって……。中学一年の冬、貯めておいたお年玉を全部財布に突っ込んで、高松から一人で高速バスに乗って大阪に行って、そっから電車を乗り継いで、なんとかして西宮の涼太の家まで行ったんよ」


「えっ……!? お前、中一の時に一人で西宮まで来たんか!?」


俺は信じられない思いで目を見張った。防府と高松の田舎しか知らないような、まだ幼い十三歳そこらの女の子が、身寄りも伝手もないのに一人で大阪や兵庫へ?


美樹の両親はなんでそんな危険な単独行動を許したのだと一瞬怒りが湧きかけたが、すぐに思い直した。あの行動力の塊のような、美樹のことだ。親に黙って、書き置き一つで飛び出したに違いない。


「ほいでね、迷子になりながら、やっとの思いでお手紙の住所の場所まで辿り着いたんよ。そしたら、確かに敷地には『太田』って古い表札は残っとるんじゃけど……家が、なんか真っ黒な廃墟みたいになって跡形もなくなっちょって……」


「あぁ……火事や。隣の家から出た火が燃え移って、実家が全焼してしもうたんや。たまたま家族全員が留守の時やったから身体は無傷やったんやけど、それまで持ってたアルバムも、お前からの手紙も、全部灰になって消えてもうた。それで、バタバタと別の場所にすぐ引っ越したんや」


「やっぱり、そうじゃったんじゃね……」


「ごめん。手紙が出せなくなった理由はそれやねん」


「ウチね、高松に戻ってから、ずっと諦めきれんで。地元の図書館に行っては、古い新聞をひっくり返したり、ネットのニュースで火事の記録や『太田涼太』の名前を、ずっとずっと検索して探し続けよったんよ」


美樹は少しだけ寂しそうに視線を落とし、だけれど愛おしそうに微笑んだ。


「検索して、事故や事件のニュースに涼太の名前が無いことを確認するたびに……『あぁ、良かった。涼太は、この世界のどこかでちゃんと生きてくれとる』って、そう思ってホッと安心しよったんじゃ。毎週天神様にお参りしながらね」


その言葉を聞いた瞬間、俺の胸の奥から、言葉にならない熱い感情がブワッと堰を切って溢れ出してきた。視界が一気に涙で激しく滲む。


俺は何も言わず、隣にいる美樹の華奢な身体を、壊れ物を抱きしめるように強く、強く両腕で抱き寄せた。そうでもしないと、今この場で子供のように声を上げてワンワンと泣き出してしまいそうだったからだ。


俺が大阪の過酷な満員電車に揺られ、徹夜当たり前の日々の業務に追われて彼女の存在すら忘却の彼方に追いやっていく間、この子はどれほどの孤独の中で、俺の生存だけを祈り、名前を探し続けてくれていたのだろう。


「……生きててくれて、本当に良かった。でも……ずっと、ずっと涼太に会いたかったんよ」


俺の胸の中で、美樹の掠れた、愛おしい声が響く。

俺は彼女の小さくて温かい手を、自分の手でぎゅっと握りしめた。


十八年という、途方もない時間が確かにそこにはあった。

離ればなれになっていた時間。お互いの顔すら見えなかった空白の時間。

それでも、過酷な現実の波に揉まれても、決して失われることのなかった彼女の圧倒的な純愛の想い。


もう、これ以上の余計な言葉なんて、何もいらなかった。

お互いの胸の鼓動を通じて、二人の気持ちはもう、十分にすぎるほど伝わっていた。


パチン、と枕元の常夜灯の明かりを消した。


大きな窓の外では、ライトアップされた美しい姫路城が、暗闇の中で静かに、祝福するように輝いている。


二人はお互いの体温を確かめ合うように深く寄り添いながら、静かに、長い夜を過ごした。


ようやく辿り着いた、十八年越しの本当の再会を確かめ合うように、お互いの存在をどこまでも深く慈しみ合った。



翌朝。

遮光カーテンの隙間から、初夏の柔らかな朝の光が筋となって室内に差し込んでいた。


俺はゆっくりと目を開ける。

すぐ隣の枕には、愛おしい美樹の顔があった。


穏やかな優しい寝顔。スースーと刻まれる、規則正しい寝息。俺の肌に直に触れる、彼女の柔らかくて温かい、確かな体温。


その全てが、昨夜の出来事が夢なんかではなく、現実の真実なのだということを教えてくれていた。

やがて、朝の光にまぶしそうにしながら、美樹もゆっくりと目を覚ました。


「……ん、涼太。おはよう」

まだ少し眠そうな、掠れた可愛い声。


「おはよう、美樹」

俺も、心の底から優しい笑みを浮かべた。


不思議なほどに、今の俺の心は凪のように穏やかで、深く落ち着いていた。長い旅の終わりが、すぐそこまで迫っている。


もう、何かを失うような、あの会社を辞めた時の強烈な喪失感や恐さはどこにもなかった。むしろ、ここから新しい人生のルートが始まるのだという、確固たる希望に満ち溢れていた。


「……よし、行くか」

上半身をゆっくりと起こして、俺は言った。


「うん……」

美樹もシーツで自分の身体を気恥ずかしそうに隠しながら、力強く頷いた。


「お父さんの、ところへね」


その彼女の言葉に、もう一切の迷いや足踏みはなかった。

もう、自分の現実から逃げ回るようなことはしない。真っ向から向き合って、自分の言葉でオトンと話をすると決めたのだから。

俺はもう、ただの情けない逃亡者やない。

正真正銘の彼女のヒーローになるんやから。


「……でも、あと五分だけ。こうやって、ぎゅっとしてて」


美樹が布団の中から腕を伸ばして、俺の腰にしがみついてくる。

彼女のこんな愛おしい甘えすら、今の俺には、だんだんと心地よく愛おしく思えるようになった。



結局、二人はホテルのチェックアウトギリギリの時間までベッドの中にいた。

そして慌てて準備をして部屋を出た。

ホテルの駐車場に駐めておいた白い車に乗り込むと、カーナビの目的地をセットし、一路、目的地の西宮へと向けて車を発進させた。


加古川を越え、明石の海岸線を走り、巨大な神戸の街並みを抜けたら、その先が俺の実家のある西宮だ。見慣れた、懐かしい兵庫の街並みが、フロントガラスの向こうから一歩ずつ確実に近づいてくる。


――とその前に、猛烈な空腹が襲ってきた。

これから実家に乗り込んで、長年のわだかまりがあるオトンと一戦構えようというのだ。朝食も昼食も抜いたペコペコの状態で、まともな戦いができるはずもない。スマホで調べると、ちょうどこの先の明石サービスエリアで、名物の美味しい『タコ飯』が食べられるらしい。


「なぁ美樹、お前もお腹空いてるやろ?」


「モチロン! お腹と背中がくっつきそうじゃけえね」


「じゃあ、この先にある明石のサービスエリアに寄って、名物のタコ飯でも食べへん?」


そう美樹に伝えると、彼女は「いいね! タコ飯最高!」と大喜びでアクセルを踏み込んだ。明石のサービスエリアで大盛りのタコ飯を二人で突っつき合い、エネルギーをこれでもかとフルチャージする。


そして――よく晴れた昼下がり。

二人の乗った白い車は、ついに目的地の西宮へと到着した。

俺は助手席の窓の外、実家へと続く見慣れた、でもどこか遠ざけていたアスファルトの道を見つめながら、深く、大きく息を吐き出した。


門司から始まって、途中で経由地も随分変わった長い旅のルートも、いよいよ本当の最終目的地へと辿り着こうとしていた。



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