表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ミツルとミチルとミクニとミコロ 〜 Romance Trium Regnorum et nobilis gladius 〜  作者: 硝酸塩硫化水素


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
89/93

Ep84 Chapter“2” Scene“5” Cut“1” Take“1” 絶滅危惧種は唐突に

 ――時は随分と遡るように見えて、意外と遡らない。よってこれは、夕樹菜サイドが“果たし状”で()()()()()()()()よりも前の出来事――



「カレンさん、聞いてもいいですかぁ?」


「なぁに、ミコロっち。アタシのスリーサイズ?それとも好きな体位とか、アタシの性感帯とか?

 なになに、ミコロっちも遂に目覚めちゃった感じ?だとしたら、マジで超ウケる!

 でもでも、アタシはいつでも準備オッケーだから、いっでもばっちこい!ミコロっちをメロメロにしてア・ゲ・ル♡」


 ここは(ミコロ)の家。彼女は朝からミチルに引っ付く事が、いつも通りの日課になっていた。

 ……が、最近のミチルは更に変わってしまった。それでも少ないながら“ミチル成分”を吸収し、体内の“ミチル値”を上げる事で、なんとか持ちこたえている。


 そして、帰り道。例の“彼”とまた出会ってしまったのだ。今回は迷子ではない様子だったが、途中まで方向は同じ。その結果、またまた“小さい先輩”の話しで盛り上がってしまった。

 結局、彼の廃屋(住む家)まで共に歩き、そこでふと思い出したのだ。

 “青い人”の存在を――



 “赤い人”こと、チノイロレッドの事は「二人だけの秘密」と約束したので、その事はカレンにも伝えていない。

 だがその一方で、“青い人”とは何も約束をしていない(ミコロ)は、カレンに知り合いかどうかを聞こうとした……と、言うのが事の発端だ――



「カレンさん、怒りますよぉ!ミコロには、まだ早いですぅ!

 それに、そういうのは、好きな人とするものなんですぅッ!」


「うぇッ?! ミ、ミコロっち、アタシのコト、好きじゃ……好きじゃなかった……の?

 アタシはてっきり……うっ……うっ……」


 突如としてその瞳を潤ませ始めたカレンに対して、(ミコロ)は動揺を隠し切れない。カレンのその大きな瞳にみるみるうちに涙が溜まり、今にも零れ落ちそうにプルプルしていたからだ。

 よって、しどろもどろになった彼女は、「あわわ」と金魚のように口をパクパクさせ、今にも泣き出しそうな顔でオロオロと手を彷徨わせていた。


「なぁんてねッ!うっそぴょーん!どう?アタシの演技もなかなかっしょ?

 でもでも流石はミコロっち。ミコロっちの反応、マジで神過ぎて超ウケるんですけど!にへらッ」


「もうッ!カレンさんのいぢわるッ!もう、知りませんッ!」


 どうやら()()()()が過ぎた様子で、(ミコロ)()()()()完全にふくれっ面になっていた。そんな彼女に対してカレンは、ケタケタと楽しそうに笑っていたのだった。


「それでミコロっち、アタシに何かを聞こうとしてなかった?」


「あっ!そうでしたぁ!カレンさんにお聞きしたいんですけどぉ、言い難い事なら、いいんですけどぉ……」


 七変化のようにコロコロと変わる(ミコロ)の表情に、カレンはご満悦だった。その一方で、なにやら神妙な顔付きの彼女に対して、少しばかり緊張していく。


「カレンさんって、“アタマピンク”さんでしたよねぇ?それで、その……なんと言うか……“青い人”って知ってますかぁ?」


 カレンとしては、想定外の質問だったに違いない。まぁ実際にシモネタしかアタマの中に入っていないカレンだからこそ、所謂一般的な質問は全てが想定外になるのは当然と言えば当然ではある――が、その“青い人”発言は、カレンの思考を完全に止めに入っていた。


「ミコロっち、その“青い人”って、まさかとは思うけど、“アタマピンク”と同じ(アクティブスーツ)を着ていて色が“青い”ってコトぉ?

 普通に“青人間”だったら超ウケるんですけど!都市伝説みたいじゃんッ!」


「ミコロも、チラっと見えただけなので、そのアクティブなんちゃらかどうかまでは分からないんですけどぉ。

 そのスーツを着ていたなら、カレンさん(アタマピンクさん)のお知り合いなのかなぁって」


 カレンは仲間(ジャスティスファイブ)を探しているワケではない。いや、正確には()()()()を探している。

 そして、その“一人”は“青い人”ではない。しかし、カレン(アタマピンク)にとって、一番懐柔し易いのは“青い人”と言われればその通りだった。

 よって、ソイツを使って、カレンの探し人を見付けようと考えるに至る。

 要するにその“青い人”は、カレン(アタマピンク)にとっての舎弟……というか、パシりのような存在だったからだ。


「そっかそっか!いやぁ、マジウケるんですけど!

 そいでねミコロっち。ソイツは多分、“ココロブルー”だと思う。でもでもブルーは、超ド級の根暗で、引き籠もって部屋の隅っこでキノコ栽培してる陰キャだし!

 しかも絶滅危惧種の“DT(ドーのテー)”が過ぎるってゆーか、病原菌みたいな感じィ?

 だからミコロっちは絶対に近寄っちゃ駄目!近寄ったら、可愛いミコロっちに“DT(ドーのテー)”が伝染(うつ)っちゃうんだからッ!」


「ええぇッ!そぉなんですかぁ?でもそれなら良かったですぅ。まだ、お話しもした事なかったのでぇ。

 カレンさん教えて下さって、ありがとうございますぅ!」


 カレンは()っるい笑みを浮かべていた。よって、彼女の矛先がどこに向かうかなど、考えるまでもないだろう――



 ―― To the Next Cut ――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ