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9話:少年の特徴

校長先生から聞いた少年の特徴は以下のようなものであった。


・生きていたら俺達と同じ年


・髪の色は金髪、肩にかかるかかからないかくらいの長さの髪


・瞳の色は黒で、ぱっちり2重の綺麗な瞳


・すごく強い


・ブランドの子供用スーツを着ていた→金持ちの可能性大


・ハスキーボイスでとても可愛らしい声


・口癖『僕は、友達が欲しいんだ』

↑この口癖に少し親近感を覚えた。



これらの特徴を聞いたからと言って、その少年は今成長していてその特徴と全然違う別人になっている可能性が高い。


そう考えると、俺は絶望した。


いつになったらこの茶番から開放されるんだよ、と。


「はあ…。なあ、佐倉…俺はそいつを見たことねーんだけどどーやって探せばいいんだよ。」


「…そのために私がいます。」


「……。」


「……。」


しばらくの間、俺と佐倉花菜は見つめ合っていた。


そのふたりの間に流れるのは、ワルツでも何でもなくて、タダの無言。


俺は、その無言に耐えられなくて、また話を再開する。


「…本当に今日、大丈夫なのか?お前。」


「問題ありません。」


「そっか。」


そうして、ひとまず佐倉花菜が出会った少年…うむ、この名前は長いから『佐倉花菜初恋の人』でいいや。


あれ、三文字くらいしか短縮出来てねー。


まあ、いいや。佐倉花菜の事だし。


…話は、戻って俺と佐倉花菜は佐倉花菜初恋の人を探すため、そいつと佐倉花菜が出会ったというブリズベルグの都に足を運んでいる。



巛ブリズベルグの都について(一宮元春版)


・やたらリア充が多い(チックショー、爆発しろ!)


・女子の服がすっげー可愛い。


俺は、ドレスと学園の制服、メイド服しか見たことがないのだが、この都の皆の服はそれのどれにも当てはまらず、それでいて新鮮であるが違和感がない。


・男子の服が恰好いい。


俺は、男の服もスーツと学園の制服、執事服しか見たことがないのでこのVネックとかいう服をすごく気に入ったりもした。


・色々なお店があった。


ケーキ屋、洋服屋、花屋、パン屋、消防署、警察署、本屋、ペット・ショップなど俺が知らないものばかりだ。


だけど…なぜだか、懐かしい。


こんな場所懐かしいはずないのに…懐かしいと感じるのは何故だろうか。


・噴水広場とやらがあって、水が空に向かって高く噴き出していた。


俺は、すごく感動した。



「すげえ!おいっ、佐倉!!今見たか?!すげよっ!水があんなに高くっ!」


「ご主人なら、魔法でもっと高く飛ばせるでしょう?」


「まあ、出来るけど。これは、魔法使ってないんだろ。」


「ええ。」


「そこっ!そこが凄いって言ってんの!」


「ご主人は、私たちにとって普通のことが珍しいんですね。」


「ああ。だって、俺…子供の時自分家から出たことも無いからな。」


「…嫌味ですか。」


「なっ?!ちがっ…────」


「そういえば、私の出会った彼も似たようなことを言っていた気がします。」


「なんか、そいつと俺すっげ気が合いそう。」


俺はそう言い、心の中でその佐倉花菜の初恋の人に会いたいと思ったりもした。そんな事をわざわざ佐倉花菜に言ったりしないけど。


「そういえば、実際どんなふうに佐倉花菜を助けたわけ?」


「言ってませんでした?」


「うーん、多分聞いてない!」


「そーですか。」


「おう。」


「彼とは、この町のデパートで出会ったんです。私が母と買い物している時、いきなり強盗団が10人くらいデパートに入ってきて、母が捕まえようとしたんですけど、強盗団に人質をとられて戦えなかったんです。そして、デパートにいた店員も含めて580人くらいの人が人質になりました。あの時の私は、何も出来なくてただ怖くて震えていたんです。そしたら、母が『大丈夫、必ず助けが来るわ。お母さん、あの人達に攻撃はしなかったけど、こっそり助けを呼ぶ魔法を使ったから、しかもそれは上級者にしか分からない魔術だから、弱い人が来てかえって人質が増えるっていうこともないわ。』そう言ってくれて少し安心したんです。でも…。」


『おらー、早く金目のものよこせ!』


『早く、持ってこいよ!』


『変なことしたらぶっ殺すぞ!』


『ってか、なんか暇じゃね?』


『確かに…おいっ!誰か俺らを楽しませろ!でなければ全員ぶっ殺すぞ!あっははははは!』


そう強盗団が言い、母が市民を守るために強盗団の元に行こうとした時────デパートのガラス張りの扉が割れる音がしました。


そして、そのガラスを割ったと思われる人物がこっちに向かってゆっくり歩いてきたんです。


私は、助けが来たんだと喜びましたが、現れたのは私と歳の変わらなそうな、もしかしたら私よりも下かもしれない男の子でした。


母も驚いていて、私は絶望しました。


『ふぅー…。』


『誰だよ、このガキ。』


『僕ですか?僕は、うーん。僕は、ヒーローです。』


『ヒーロー?ぎゃっははははははははは。馬鹿じゃねーの、コイツ!』


『うーん、少なくともあなた達よりも馬鹿じゃないです。』


『おいっ、そこの女…助けが期待はずれだったな。』


男は、母を指さしていった。どうやら、この男は上級者らしい。私は、男の子に逃げてと思った。けど、そんなこと分かるはずもなく、彼は強盗団の前に来た。


『期待はずれじゃないですよ。僕は、あなた達を殺すか、捕まえるかします。そしたら、僕は、ヒーローになってたくさん友達を作ります。』


『は?』


『僕は、友達が欲しいんだ。』


『は?コイツ、本物の馬鹿じゃね?』


『もう、馬鹿でもいいです。』


そういうと、男の子…少年は今まで少年に応対してきた強盗団の男1人の腹に拳をめり込ませ、無力化する。


そして、人質を取ろうとする男のところまで一瞬で距離をつめ、顔面に回し蹴りをおみまいし、無力化させた。


『がハッ。』


『ゴッ?!』


少年の顔は、少しつまらなそうだった。


『弱いヤツ相手だと面倒だな。もういいや。』


そう言うと、少年は何も無いところから剣を出現させ、強盗団に向かって一振りする。すると、上級者の男1人以外皆気絶して、倒れ込んだ。


『ふーん、なかなかやる奴もいたんだ。ちょっと、面白くなってきたかも。』


そういった瞬間、少年は消え────残った強盗団の1人の前にいきなり現れる。男を眉をあげ、驚いているようだった。


『速いな。』


しかし、少年の蹴りを男は軽々と避ける。少年は、新しいおもちゃをもらった子供のようにキラキラと瞳を輝かせる。そして、剣を男の方に向け、叫ぶ。


『はあああああっ!』


剣先から光が走り、光はバチバチと音を立てている。これは、雷だ。剣先から雷が出て、剣の周りを覆う。少年は言った。ゆっくりと。


『死ぬか、生きるか、選べ。』


男は、嘲る。


『俺は、お前を殺す。』


少年は嬉しそうに微笑んだ顔を、隠すように残念そうな顔をする。


『そうですか、じゃあ死んでください。』


その瞬間、少年の姿は消え、雷の光が大きくなったと思い、目をつぶっていた一瞬────


一瞬で少年は、男の心臓に剣を指していた。男は、口から血を吐き、その後動かなくなった。


『ありがとう!!』


少年に私は、お礼を言った。すると、少年は嬉しそうに笑った。


『どういたしまして、お嬢さん。』


『良かったら、私と友達になって!貴方、友達欲しいんでしょ!』


少年はすごく嬉しそうに目を輝かせる。


『本当ですか?!是非、お願いします!!』


『私の名前は!!』


『坊っちゃま、そろそろお時間です。』


私の名前を言おうとした瞬間、執事らしき人物が現れ、少年は残念そうに微笑んだ後去っていった。少年は口パクでまた会おうと言ってくれた。


────


「まあ、こんな感じでその人に助けられました。」


俺は、なんかその話知っているようなと思いいつつ、声に出すことは無かった。


すると、俺と佐倉花菜の前に1人の少女が現れた。


「たのもー!一宮元春、あたしと勝負なさい!」


そう言って、俺の胸に叩きつけられたのは、果し状だった。


────え?どゆこと?

10話は、4月6日に更新する予定です。宜しくお願いします。

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